70年代から安定した活躍をみせる女性シンガーソングライター

『矢野顕子』
1955年2月13日東京生まれ。青森で過ごした幼少期よりピアノを始め、高校在学時からジャズクラブなどで演奏し、セッションミュージシャンとして活躍していました。
1976年、アルバム『JAPANESE GIRL』でデビューすると、個性的な歌声と自由奔放なピアノ・プレイで一躍注目を浴びることに。その後もコンスタントに作品を発表し続けます。
また、二度と同じ演奏はしないと評判のライヴ活動も積極的に開催。2007年には今は亡き電子音楽家レイ・ハラカミとのユニット『yanokami』をはじめ、2010年には森山良子とのユニット『やもり』を結成するなどコラボレーションも多数あり、多くの音楽ファンを楽しませてくれています。
プライベートでは教授ことミュージシャン『坂本龍一』と結婚

1952年1月17日、東京生まれ。作曲家・サウンド・プロデューサー・ピアニストなどさまざまな肩書きを持つマルチアーティスト坂本龍一。
1976年に東京藝術大学大学院を修了。1978年にソロ・アルバム『千のナイフ』でデビューを果たします。同年に細野晴臣、高橋幸宏らとテクノ・ユニット『YMO』を結成。日本中にテクノ・ブームを巻き起しました。
1983年には自らも俳優として出演した映画『戦場のメリークリスマス』の音楽で英国アカデミー賞を、1987年のには映画『ラストエンペラー』の音楽でアカデミー賞を受賞。現代音楽、オリエンタリズムを昇華した彼の独創的な音楽性は世界的に絶大な支持を得ています。
1982年に結婚するも2006年に離婚
矢野顕子と坂本龍一は、彼のユニット・YMOの1979-80年に行われた2度のワールドツアーにサポートメンバーとして参加する中で親交を温め、1982年に結婚しました。しかし、その後14年別居の末2006年に協議離婚が成立しました。
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娘の『坂本美雨』もミュージシャンとしてデビュー

坂本龍一を父に、矢野顕子を母に持つ、まさにサラブレッドと言える坂本美雨。彼女が9歳の時に、家族でニューヨークに移住し海外で育ちました。
1997年、Ryuichi Sakamoto featuring Sister M名義によるシングル「The Other Side of Love」でデビュー。当時はsister Mについて話題になったことも。2年後の1999年からは本名『坂本美雨』で本格的に音楽活動を始めました。独特な透明感の溢れる歌声で評価を獲得していきました。
音楽活動に加え、ラジオパーソナリティ、、ナレーション、詩・エッセイ・映画評・翻訳本等の執筆、など幅広く活動。また父、坂本龍一同様、無類の猫好きとしても知られています。
81年には今となっては懐かしのCMソングに起用されました
1981年に楽曲、『春咲小紅』がカネボウ化粧品のCMソングに起用され、同曲シングルが、オリコンシングルチャート最高5位となるスマッシュ・ヒットとなりました。
ジャズピアニスト『上原ひろみ』とのコラボも

上原ひろみ
ポップスの枠にとらわれないピアノプレイが圧倒的な存在感を放つ矢野顕子と、参加作品がグラミー賞を受賞するなどジャズピアニストとして成功を収める上原ひろみ。
そんな、ジャンルは違えども、ニューヨークで活動し”ピアノ”で世界的に活躍しているという共通点を持つ二人が意気投合し、一夜限りのレコーディング・ライブを収録した一枚です。
矢野顕子X上原ひろみ Get Together -LIVE IN TOKYO-

矢野顕子X上原ひろみ Get Together -LIVE IN TOKYO-
年代別、代表的なアルバムのディスコグラフィー
『JAPANESE GIRL』
1976年にリリースされた衝撃のデビューアルバム。デビュー作にも関わらず、アメリカのロック・バンド『リトル・フィート』をハックバンドに迎えてLAで制作。当時、「天才少女現る」を話題を呼びました。
また、バンドのリーダー、ローウェル・ジョージは、矢野顕子の音楽のレベルに対し、自分達が十分なサポートをすることができなかったことを泣きながら詫び、演奏代金を受け取らなかった、との逸話も残っています。

JAPANESE GIRL
『オーエス オーエス』
1984年にリリースされた通算7枚目のスタジオアルバム。東京とロサンゼルスでレコーディングが行われ、坂本龍一が共同プロデュースおよびシンセサイザーを担当しています。また、細野晴臣、高橋幸宏ら、解散後のYMOのメンバーも参加しています。
なお、写真家として有名な篠山紀信が担当したジャケットは、矢野自身が「葬式用」にと撮影してもらったものを使用しています。

オーエス オーエス
『GO GIRL』
1999年にリリースされた作品。アルバムタイトルにある通り「Girls」への前向きなメッセージに溢れた歌詞が新境地を開拓したと言えそうな一枚です。
アルバムにはアニメ映画「ホーホケキョとなりの山田くん」主題歌「ひとりぼっちはやめた」を含む12曲が収録されています。
![1. WHY THIS
2. GIRLFRIENDS FOREVER
3. AI-TAI
4. SHE DRIVES
5. GO GIRL
6. ゆうぐれ [DUSK]
7. ひとりぼっちはやめた [QUIT BEING ALONE]
8. KAGAYAITERU [LET IT SHINE]
9. ISETAN-TAN
10. ICE CREAM, ICE CREAM
11. MOON OVER SAN DIEGO
12. 永遠のともだち [GIMME A HOLLER]](/assets/loading-white-036a89e74d12e2370818d8c3c529c859a6fee8fc9cdb71ed2771bae412866e0b.png)
GO GIRL
『akiko』
2008年10月にリリースされた、27枚目となるオリジナル・アルバム。グラミー賞受賞音楽プロデューサー、T・ボーン・バーネットをプロデュースに迎え、全曲ロサンゼルスとニューヨークで録音されました。
1stアルバム『JAPANESE GIRL』を彷彿とさせる原点回帰と、そこから30年以上の年月を経た彼女の成長がミックスされた圧巻の仕上がりが評判の一枚で

akiko
まとめ

いかがでしたでしょうか。70年代にソロデビューを果たし、現在においても活躍する数少ない実力派女性シンガーソングライターの一人と言えます。スタジオ録音のものとライブ盤のものを聴き比べたりするなど、あらためて彼女の曲を聴いてみるのもよいかもしれませんね。
[Akiko Yano Official Website]