映画「吉原炎上」とは?
こちらは観月ありさバージョン
吉原炎上|鬼ですけど…それが何か?
映画パンフレットからして艶かしいです!
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主要なキャスト
☆中梅楼の遊女たち☆
上田久乃→若汐→紫太夫 名取裕子
久乃(ひさの)時代
けん
若汐(わかしお)時代
けん
紫(むらさき)時代
■吉原炎上■ ( 映画レビュー ) - 翔の映画ブログ - Yahoo!ブログ
吉里 藤真利子
小花(こばな) 西川峰子
菊川(きくかわ) かたせ梨乃
九重 二宮さよ子
☆中梅楼の面々☆
中梅楼主人と女将 山村聡・ 佐々木すみ江
おちか 園佳也子
☆遊女が愛し、遊女を愛した男たち☆
古島信輔(若さん・信さん) 根津甚八
野口 益岡徹
坪坂 小林稔侍
ストーリー
主人公の久乃、先輩女郎の菊、小花、吉里4人の女達の吉原での生き様、死に様を、振り返ります。
明治の末、春。浅草の吉原遊郭「中梅楼」に、女衒(仲買人)の今朝次に連れられ、久乃は18歳で売られてきた。
けん
中梅楼は、御職の花魁(格の高い遊女)の九重を筆頭に吉里、小花、大勢の自分と似た境遇で身売りされてきた女郎達がいた。美形の久乃は「稼ぎ頭になる」と主や女将から期待されており、九重の下での見習いが始まった。
けん
先輩女郎の菊川と親しくなった久乃。「久ちゃん」「菊ちゃん」と呼び合う仲に。
けん
ふのり(現在でいうローション)の使い方や、嫌な客には「おしっこを引っ掛ける」など、いろいろ教えてくれたのも菊川だ。
けん
中梅楼の生活やしきたりを覚え始めた頃、とうとう久乃にも娼妓営業の鑑札が下り、「若汐」という源氏名を貰う。初見せは九重が後見人として名乗りをあげ、自分のなじみ客の中でも上客ばかりを揃えお座敷を段取りし、若汐の初見せを盛り上げようとした。
けん
しかし、若汐は初めての床に恐れをなして逃げ出してしまう。許可なく店を飛び出すことは「足抜け(脱走)」とみなされ重罪。追いかけられ捕らえられる若汐。
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捕らえられ抵抗する若汐に「君、こっちだ!」と川を挟んだところに居た救世軍の青年が叫ぶ。(救世軍は、主に娼妓の自由廃業運動を展開していた)
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川向こうの声に気づく若汐。
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飛び込み逃げようとする若汐、それを助けようと飛び込む青年、阻止して捕らえようとする中梅楼の男衆。
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しかし捕まり布団部屋で折檻され閉じ込められる若汐だった。そこへ、恥をかかされ顔を潰されたと憤慨する九重が布団部屋に入ってきた。
けん
「わけがわからなくなって」と逃げ出した言い訳をする若汐。「あんたに、ここで生きていく手管を教えてあげる」と九重は簀巻きにされた若汐の縄をとく。。
けん
☆「私が今からあんたにする事と同じ事を私にもしてごらん」☆
またも九重のはからいで、若汐の初見せは上客がついた。若汐も逃げ出さず受け入れた。(「ふのり」を客に見えない場所に用意して)
けん
春も終わりに近づいたある日、九重は若汐に先輩として教えるべきことを教え終わり、借金の清算をして吉原を去った。
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一方、九重に続く二番手の花魁、吉里は、自身も惚れ込んでいる馴染み客の株屋の野口から株で大損をしてしまい多額の借金を背負ってしまったと聞かされる。
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菊川は食事中に「古着を実家に送ってる。貧乏だからこんなもんでも大喜びさ。私ら馬や牛と変わらない」などと毒づく。そこへ野口の借金の事で機嫌が悪い吉里が入ってきて菊川を殴りつけた。
けん
ある日、店に同郷の(元彼?)ゆうきちが客としてやって来た。懐かしさと嬉しさで「うち、辛い!」と号泣する若汐に、ゆうきちは「一緒に逃げよう、朝鮮に行こう!」と誘う。
けん
先輩女郎で親しくしてきた菊川が「稼ぎが悪い」と品川の遊郭に移されることになった。若汐となっても「菊ちゃん」「久ちゃん」と呼び合う仲だっただけに寂しさは抑えられない。そして、稼げなければ自分も同じようになると身につまされた。
けん
ある夜、若汐に指名客が入る。先代の急死で古島財閥の若き当主となった伸輔だった。「なんでそんなお方が若汐を知ってるんだ?」と首をかしげる女将たち。「なんでも、前に会った事があるそうですよ。」「?」確かに2人は一度前に会っていた。伸輔は、初見せで逃げ出した若汐を助けようとした救世軍の青年だった。
けん
驚きを隠せない若汐。そんな若汐を労わるように「君は寝なさい」と抱こうとはせず休ませてくれた伸輔。
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花魁を総揚げ(貸し切り)し、大盤振る舞いした伸輔。中梅楼の面々は女将を筆頭に「若さん」、「若さん」と大喜び。それが面白くないのは吉里だ。野口が借金で首が回らないという噂が流れていて、すでに中梅楼の中では上客扱いされなくなってきたからだ。
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うだるような暑さが続く夏。伸輔という上客がついた若汐だったが検査で妊娠を告げられる。
けん
妊娠のショックを隠しきれない診療所からの帰り道、吉里に声をかけられる。「誰が女郎の子の父親に名乗りをあげるもんか。絶対産んじゃダメだ」と親身になって自分で子をおろす方法などを教えてくれた。そして、野口の借金返済に50円どうしても足りないので伸輔に借りてもらえないかと相談してきた。「酒もやめる、好きな男を助けたい」という吉里を応援する若汐。
けん
その夜、若汐は警察から呼び出される。ゆうきちは、造船所の金庫から金を盗み指名手配になっていた。なんともいえない脱力感におそわれる若汐だった。
けん
野口の借金の全額を用意できた吉里。しかし野口は「実家に立て替えてもらえた、実家に帰る」と冷たく別れを告げた。まるで借金を作ってしまったのが吉里のせいだと言わんばかりに。
けん
同じ頃、警察からの帰り道、急な腹痛に苦しむ若汐。川に飛び込むと水面は出血で真っ赤に染まった。
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野口が帰ったあとヤケになって酒を呑み同じく馴染みの越後屋とはしゃぎながら、「一緒に死のうか?」「お前とだったらいつでも死ねるよ」などと会話しながら朝を迎える。
けん
野口に捨てられ半分冗談で言った「一緒に死ぬ」を実行しようとする吉里。カミソリを振り回しているうちに金魚屋を切りつけてしまう。周囲に人だかりができる中、彼女は追い詰められていく。
けん
「こんな所にいるんじゃないよ!お逃げ!」金魚に語りかけ自殺した。
けん
堕胎して倒れている所を車屋に発見され廓に運び込まれた若汐は、うわごとで「若さん」を繰り返す。女将から連絡が行き傍についていてくれた伸輔。吉里の自殺で野次馬から上がった悲鳴を聞かせないように若汐の耳をふさいでくれた。
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秋。看板花魁の1人、小花は写真館で弟に送るための写真を撮影してもらっていた。小花は徳川の血を引く名家の出だが、両親を亡くし弟の大学の費用を出すため中梅楼にきたという。
けん
明るくクセのない性格でただ一人の肉親の弟を大切にしている小花は後輩女郎の憧れでもある。若汐も伸輔に小花の姉弟の事を美談のように伝えていた。
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若汐は自分を指名して長く通ってくれている伸輔が自分を抱こうとしないことを哀しく思っていた。「なんで抱いてくれないんですか?」とついに聞いた若汐に伸輔は、裸を見せてくれと頼む。若汐の美しい裸体を前にして、「妄想の中でしか抱けない。なにをやっても中途半端な情けない人間だ。」と自分を責めた。
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同じ頃、年季明けを目指して客をとり続け無理がたたった小花は、咳こみながら血を吐いてしまう。治るまで客は取れないと病院に入れられる。
けん
小花に弟の連絡先を聞くが「聞かないで」の一点張り。唯一の肉親である弟に小花の病気を知らせてやりたい若汐たちは、過去を知っているとされる演歌師の元をたずねる。「母親は女郎で父親は誰かわからない。弟なんていない。8歳の頃から実の母を名乗る女に売春させられていた」と衝撃の事実を聞かされる。
けん
小花の過去と嘘にショックを受け川原で座り込んでしまう若汐。
けん
そこに「久ちゃ~ん!」懐かしい明るい声で振り返ると、そこには品川に移った菊川がいた。「こんな私でもって言ってくれる人がいてさ!」と所帯を持つ事になり挨拶に来たと嬉しそうに話すのだった。
けん
小花の件でショックを受けていた若汐は明るい笑顔の菊川がとても眩しくいつまでも後姿を見送った。
けん
小花に代わって御職の花魁となった若汐は花魁名跡「紫」の名を継ぐ。紫の豪華な積夜具(布団など)が元は小花が使っていた部屋に運び込まれる。そんな中病院を抜け出した小花が中梅楼に現れた。自分の部屋にまっすぐ向かう小花。自分の部屋に紫の積夜具を見た小花は激怒し、カミソリでズタズタに切り裂く。
けん
そこへお座敷から戻った紫と伸輔。小花は怒り狂い「泥棒猫!ここは私の部屋だよ!出ておいき!」と絶叫。怒りに震える紫は声を発することもできぬまま、伸輔に腕をつかまれ引きずられるように部屋から出されてしまう。
けん
「嘘だらけのこの世界、小花の嘘なんて可愛い。許してやれ。」それでも小花への罵倒をやめない紫に、「君は心底娼婦に成り下がってしまったんだな」と伸輔。「この嘘だらけの世界で私は大輪の花を咲かせて見せますよ!」伸輔と紫の別れだった。そしてこの吉原で登りつめるという覚悟が決まった瞬間だった。
けん
小花の様子を見に行く紫。折檻される布団部屋では縛られた小花が血を吐きながら一人暴れていた。
けん
「あんた、いったい今までどんな風に生きてきたのよ…」
けん
「ここ、噛んで~!」「男が欲しい~!」のたうち回る姿はもう正気ではない。小花は狂気の中、叫びながら死んでいった。
けん
小花が死に、伸輔と決別してから1年後、冬。紫は偶然、中梅楼と目と鼻の先にある最下層の廓で、客と喧嘩している女郎・菊川を見つける。が、声をかけぬまま新たな上客・坪坂とその場をあとにした。
けん
まったく姿を見せなくなった伸輔が唐突に中梅楼を訪れた。親に勘当され手切れ金として渡された2千円という大金を紫の好きに使っていいと言う。「これで借金を返済し、自由の身となるのもいい」と言う伸輔に意外な言葉が返ってきた。
けん
「この金で花魁道中を復活させる!」この吉原で大輪の花を咲かせる、これが紫の目標であり、「娼婦に成り下がった」と言った伸輔への意地であった。
けん
伸輔からもらった2千円を使い、春、花魁道中が行われた。
けん
花魁道中のあと、2千円を好きに使えと言ったきり行方がわからなくなっていた伸輔が、菊川を見かけた廓に居ると聞いた紫は飛び出していく。
けん
廓を覗こうとすると、そこには菊川が待ちかまえていた。「ここには若さんなんて人はいない!ただの信さんて客がいるだけさ。あんたは床の間にキレイな花を咲かせたんだ、それで十分じゃないのかい?」会わせてくれない菊川に、「私が心底惚れたのは若さんだけ。意地張ったけど惚れたのは若さんだけ!」
けん
「今更、あれがホントこれが嘘って言ってなんになんのさ!あんたは吉原の嘘で練り上げられたお人形さ!あんたに淫売のホントなんてわかってたまるかってんだい!あんたの気休めのために酷いことをしようとしてんのはどっちなんだい!」そして、もう伸輔には妹分のお花という恋女房がいると告げます。「あんたは100年に一度の幸せモンだってね。ここには幸せモンには用はないんだよ!」ただ立ちつくすしかできない紫だった。
けん
月日が流れ、紫は馴染み客の坪坂と一緒になることにし、吉原を去る事となった。ちょうど2人を乗せた人力車が吉原を出ようとした頃、お春が倒した火が原因で吉原中が炎上する。背中越しに火事を見た紫は人力車を降りる。行くなとの願いをこめて肩を掴む坪坂。
けん
紫は坪坂の制止を振り切り吉原へ駆け出す。
けん
紫は、心の底から愛した男、中梅楼、全てが灰になるのをただ見つめていた。
けん
花魁道中
わたし推し!
金の無心に来た元亭主の浮気相手。最初は追い返そうとするが・・・
けん
「畜生!なんで私はいっつも皆の踏み台にされなきゃなんないんだよ!お父もお母もあいつらも、どこまで私に痛い思いさせりゃ気が済むんだよ!どこまで重しかけりゃ気が済むんだよ!」新聞紙にかき集めた小銭を包む菊川。
けん
稼ぎが悪いと品川に住み替えになったが、そこの客に身請けされ所帯を持つと幸せそうな笑顔を見せた菊川。幸せは長く続かず、亭主に若い女と浮気されて離婚し、最下層の長屋女郎にまで身を落としました。
元亭主が怪我で働けなくなった、と浮気相手が図々しくも廓に金の無心にやってきた時のシーン。
「帰れ!」と、どやしつけたあと、その浮気相手の後姿を見て「ちょっと待ってな!」。
畳の下に隠した小銭を渡してやろうと畳を持ち上げますが、畳が落ちて腕を挟んでしまいます。
その時、いつも強気で明るく、廓のみんなを盛り立てていた菊川が初めて泣き言を言い涙します。
美しすぎるレズシーンや艶やかな花魁道中、衝撃的な死に様など、見どころ盛りだくさんの「吉原炎上」ですが、私的にはこの菊ちゃんの血反吐を吐くような、搾り出すような叫びが1番印象的でした。