ロッキー山脈の麓から届けられた美しいメロディと歌声の持ち主「ジョン・デンバー」

ロッキー山脈の麓から届けられた美しいメロディと歌声の持ち主「ジョン・デンバー」

まるでロッキー山脈の雄大な自然が目に浮かぶようなジョン・デンバーの美しい歌の数々。日本でも「カントリー・ロード」の曲名でも知られる「故郷へかえりたい」などが大ヒットしました。そのジョン・デンバーの全盛を極めた70年代前半の作品の数々をご紹介します!


John Denver

出生名:ヘンリー・ジョン・デュッチェンドルフ・ジュニア 
生誕:1943年12月31日 
出身地:アメリカ合衆国
ニューメキシコ州ロズウェル 
死没:1997年10月12日(満53歳没)

ジョン・デンバー

ジョン・デンバーのミュージシャンとしてのキャリアは大学中退後の1965年にフォーク・グループのチャド・ミッチェル・トリオに参加したことから始まります。そしてチャド・ミッチェル・トリオを脱退した1966年に自主制作としてアルバム「John Denver Sings」を発表し、ソロ・キャリアが始まります。

特筆すべき点は、1967年にピーター・ポール&マリーが歌い全米第1位となるジョン・デンバー作詞・作曲の「悲しみのジェット・プレーン」が既に収録されていることでしょう。

Rhymes & Reasons

一般には1969年に発売された「ライムズ・アンド・リーズンズ」がジョン・デンバーのファースト・アルバムとされています。1966年の自主制作アルバムの中で発表された「悲しみのジェット・プレーン」は、タイトルが「Babe, I Hate To Go」となっており、本作で「悲しみのジェット・プレーン」として発表しています。
アルバムのプロデューサーは、ピーター・ポール&マリーと同じくミルト・オクンが担当しています。

1969年リリース

【収録曲】
1. ラヴ・オブ・ザ・コモン・ピープル
2. 他の蝶を捕えよう
3. デイドリーム
4. スピロ・アグニューのバラード
5. サーカス
6. ホエン・アイム・シックスティーフォー
7. リチャード・ニクソンの物語
8. ライムズ・アンド・リーズンズ
9. 黄色い猫
10. 悲しみのジェット・プレーン
11. マイ・ハート
12. マイ・オールド・マン
13. 自由な感じ
14. 人生の最初の休息日

ライムズ・アンド・リーズンズ

Poems, Prayers & Promises

セカンド・アルバム「明日への希望」を1970年に発表するジョン・デンバーですが、ジョン・デンバーは多作です。
当初は大きなヒットにはならなかったものの質の高いアルバムを年に2~3枚発表しています。70年代を代表するミュージシャンの1人とはいえ発表した作品の質と量には驚くほかありません。
1970年ももう1枚サードアルバム「この自然は誰のもの」を発表しています。

明けて1971年には、先ず「Mary / Mary Travers」を発表します。このアルバムからは全米56位まであがったヒット曲「Follow Me」が収録されています。

1971年に、続いて発表されたアルバム「詩と祈りと誓い」。ヒットに恵まれずレコード契約も切れようとしていた矢先に発売された本作からは、ジョン・デンバーを代表する「故郷へ帰りたい」が全米第2位となる大ヒットを記録しています。

1971年リリース

【収録曲】
1. 詩と祈りと誓い
2. レット・イット・ビー
3. マイ・スウィート・レディ
4. 木彫りのインディアン
5. ジャンク
6. ゴスペル・チェンジス
7. 故郷へかえりたい
8. 彼はコロラドにいるだろう
9. 太陽を背にうけて
10. アラウンド・アンド・アラウンド
11. ファイヤー・アンド・レイン
12. ザ・ボックス

詩と祈りと誓い

更に1973年に「太陽を背にうけて」がシングル・カットされ全米第1位となっています!
これは、なんとも素晴らしい曲ですね。ジョン・デンバーをしらなくとも、「太陽を背にうけて」というタイトルをしらなくとも、聞き覚えがある人は多いのではないでしょうか?!
一度耳にすると離れなくなる優しく美しいメロディです。

「太陽を背にうけて」は、Dick Kniss と Mike Taylor との共同作品ですが、ジョン・デンバー曰く「この曲は、自分のライフスタイルを表現した」作品だそうです。

「故郷へかえりたい」と「太陽を背にうけて」を含む「詩と祈りと誓い」は、ジョン・デンバーの代表作といってよいかと思います。
本作でジョン・デンバーは、音楽史に名を刻んだと言ってもよいでしょう。

大ヒット・アルバムを出しておきながら、1971年には驚くことにもう一枚「友への誓い」というアルバムを発表しています。

Rocky Mountain High

前年にロッキーの麓、コロラド州アスペンに新居を構えたジョン・デンバーですが、1972年に発表されたアルバム「ロッキー・マウンテン・ハイ」はまさにそのタイトルのイメージどおりの作品となっています。ジョン・デンバー=大自然のイメージを決定づけたアルバムであり、前作と並び代表作といえます。

1972年リリース

【収録曲】
1. ロッキー・マウンテン・ハイ
2. マザー・ネイチャーズ・サン
3. パラダイス
4. フォー・ベイビー(フォー・ボビー)
5. ダーシィー・ファロー
6. 囚人たち
7. グッバイ・アゲイン
8. 「四季の組曲」

ロッキー・マウンテン・ハイ

この年は、NBCの依頼を受けて、第11回冬季五輪のTV放映用のイメージ・ソングを作成しています。
また、カリフォルニア州オレンジのチャップマン・カレッジでのライブを録音した生前唯一のブートレッグ・アルバムが出回っています。

Farewell Andromeda

レコードでは、ポップなA面と内面的なB面からなる1973年発表のアルバム「さらば、アンドロメダ」です。全米第16位となかなかのヒットを記録していますが、このアルバムはカバー・デザインが良いですね。大自然を感じさせ、幻想的でもあります。
精神修養団体「est」に当時のジョン・デンバーは傾倒しており、その影響が色濃く出たアルバムとされています。
サウンド的には、このアルバムから参加したオーケストラ編曲・指揮のリー・ホルドリッジの功績でしょうか、かなりスケール感が増しています。

1973年リリース

【収録曲】
1. さすらいのカウボーイ
2. バークレイの女
3. プリーズ・ダディ
4. モンゴメリーの天使
5. 愛の河は流れる
6. カナダの寒い夜
7. ウィスキー・ベイシック・ブルース
8. スウィート・ミザリー
9. ザッカリーとジェニファー
10. ウィ・ドント・リヴ・ヒア・ノー・モア
11. さらば、アンドロメダ

さらば、アンドロメダ

John Denver's Greatest Hits

1973年にはもう1枚アルバムを発表しています。デビューからの5年間をまとめたベスト・アルバムがそれです。
内容はオリジナル・タイトルにふさわしくまさにGreatest Hitsです。しかし、ただのベスト・アルバムではありません。なんと、11曲中6曲が再録音されているのです。
結果的に本作は世界中で数千万枚を売り尽くす大ベストセラーとなりました。

1973年リリース

【収録曲】
1. 故郷へかえりたい
2. フォロー・ミー
3. わが故郷アスペン
4. フォー・ベイビー(フォー・ボビー)
5. ライムズ・アンド・リーズンズ
6. 悲しみのジェット・プレーン
7. 鷹と鷲
8. 太陽を背にうけて
9. グッドバイ・アゲイン
10. 詩と祈りと誓い
11. ロッキー・マウンテン・ハイ

故郷の詩

この後、ジョン・デンバーは宇宙精神と合致することを目指し徐々に浮世離れしていくように感じられるようになりましたが、宇宙に興味があったのでしょうね、最終選考で落選したもののNASA初の市民宇宙飛行計画の試験を受けたりしています。

音楽活動の方も順調にキャリアを重ねていたのですが、1997年に自身が操縦する飛行機事故によって亡くなってしまいます。53歳でした。

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