カサノバと関係する女性のコミカルでエロチックな表情が面白い
もう、何が何だかわからない、カサノバのエロス
映像の魔術師フェリーニが描く、エロチシズムを集めた秀大作、映画『カサノバ』は、何もかも豪華だ。食事中のシーンも多い。
閉所恐怖症の方は、窓の全くない空間のなかを漂うエロチシズムに、窒素しそうだ。
1960年代の日本では小人プロレス(ミゼットプロレス)が行われていた。映画『カサノバ』にも小人たちが登場する場面がある。
小人症の俳優やタレントはハリウッドや日本でも存在する。昭和のCMに登場した、エマニエル坊や(エマニエル・ルイス)や、日本では『もののけ姫』主題歌のヒットで知られる、米良美一が有名だ。
エマニエルは「坊や」ではなく、小人症。子供ではなく大人だった。
カサノバの晩年、回想と現実
カサノバと住む、人形のリゲットを演じている女優 マリオ・ガリアルドが美しい。
若いころのカサノバは、自ら選ぶことなく女性に望まれれば肉体関係を持ち、その数は1000人。
今では、カサノバは周囲から笑われ、誰も彼の相手をする者はいない。
カサノバは、自分に固執したのか、自分の生き方を貫いたのか?
誰でも年老い世間から忘れ去られていく。
あのフクロウの置物は今も羽根を広げたままだ。
映画『カサノバ』のシーン
到着した馬車の乗客(カサノバの母?父か?)が、カサノバに手招きをする。彼は人形のリゲットと夢の中でも出会い踊るのだった。