劇中のチェイスはバットマン→ウェインと心変わりする。
大胆な性格で奔放さを持ち合わせているが、恋愛は至って真面目。
二人の男に惹かれ合う様を見事に体現している。
夜中、チェイスの部屋に誘われたバットマン。
結ばれるかに見えた二人だったが、チェイスは別な男性(ウェインのこと)に気持ちが移ってしまったと告白。申し訳なさそうな表情のチェイス。
その告白を受け、部屋を去るため、チェイスに背中を向けたバットマン。その口元が一瞬にやける。
仮の姿のバットマンではなく、本人であるウェインとして、心が通い合ったことを喜び、それが少しコミカルに描かれたシーンであった。
バットマンとチェイス
ウェインとチェイス
二重の性質を持った凶悪犯「トゥーフェイス」
本来の設定は善良で正義感溢れる人格(本作では皆無)と、邪悪で凶暴な人格を併せ持つ、ジキルとハイドのような二重人格の一面を持った凶悪犯。
引き裂かれた人格を象徴するかのように、右半身は善良な市民の姿、左半身は醜く焼け爛れた姿となっている。
かつては、正義感にあふれた優秀なゴッサム検事局の検事であり、その容姿端麗な外見からギリシア神話の神アポロに喩えられていた。
トミー・リー・ジョーンズ演じるトゥーフェイス
本作では、序盤から悪事を働き、打倒バットマンを掲げる。
部下の命を軽んじていて、コマとしか思っていない様子。バットマンを殺す目的のためには、手段を選ばない。
元々はギャング団の一人マローニに硫酸を投げつけられて左半身が焼け爛れ、そのショックから二重人格となってしまう。
廷内にいたにも拘わらず自分を救ってくれなかったバットマンに恨みを抱くようになり、バットマンを倒すためリドラーと手を組む。
また、劇中の敗因にもなったコイントスの演出も数多く見られた。
コインの結果に納得がいかず、表が出るまでコイントスを何度もやるという、キャラ崩壊もとい異様なトゥーフェイスとして造形されていた。
演じるのはサントリー缶コーヒーBOSSのCMにも出演したトミー・リー・ジョーンズ。
前々作『バットマン』とは世界観が繋がっているはずなのだが、俳優が違うためどうみても別人な点はご愛嬌。
ダイヤを盗み出すシーン
作品データ
監督 ジョエル・シュマッカー
脚本 アキヴァ・ゴールズマン、リー・バチェラー、ジャネット・スコット・バチェラー
公開 1995年
配給 ワーナー・ブラザーズ
時間 122分
出演 ヴァル・キルマー、トミー・リー・ジョーンズ、ニコール・キッドマン、ジム・キャリー等
前作までのティム・バートン監督作に比べ、明快で疾走感に溢れていた「バットマン フォーエヴァー」。
バットマンとウェインの日本語吹き替えを竹中直人(ソフト版)が担当していた。
時折、竹中の顔が浮かび、「少し」映画に入り込めなかったのは言うまでもない(笑)
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