「日本車 」の限界が無いことを改めて知ったスーパーカー 大蛇(オロチ)
2001年の東京モーターショーに登場した「オロチ(大蛇)」のデビューはミツオカにとって世界デビューでもあったの。「光岡自動車」を日本のメーカーとして認知させる隠し玉がこの車だったわけよ!

ミツオカ オロチ(大蛇)
本当に群を抜いたデザインだったわ!まるで世界の有名デザイナーの作品に見えるこの車のデザイナー(設計統括)は日本人の「寺尾公伸(スタイリングは青木孝憲)」よ。ベース車両は、勿論ホンダのスーパーカー「NSX」。

ホンダ NSX
コンセプトカーでありながら何人かの注文を受けた事によって商品化が決定されたのは有名な話よ!そして、2年後には保安基準に適合する本気モードの「オロチ」に移行し2003年の東京モーターショーに出品したわ。シャーシを「フェラーリ 512TR」を参考にシャシを自社で作り上げ市販化が現実かに近づき2006年に予約を開始。納車は2007年となったのでお披露目から実に6年を要したの。ミツオカならではの苦労と努力の賜物だと思うわ。

フェラーリ 512TR
この車は日本車の混血でもあるの。エンジンはトヨタの「MZエンジン」で「レクサス」の4代目に搭載されていたエンジンよ。それをなんとミッドシップにレイアウトしブレーキはホンダの「レジェンド」。内装はマツダ「ロードスター」を一部採用とオールスターだったわ。400台の受注生産の為、すべての納品には4年かかったの。手作りのミツオカならではのエピソードね。

レクサス RX330

ホンダ レジェンド(4代目)

マツダ ロードスター 前期(三代目)
そして、特筆すべき特徴としてコラボが多かったの。2009年にはギターメーカーの「リッケンバッカー」とのコラボ「オロチ・リッケンバッカー」(限定5台)や「セブンイレブン」との共同企画で「新世紀エヴァンゲリオン」とのコラボ「エヴァンゲリオン オロチ」がカラーリングをエヴァのメカニックデザインを担当した「山下いくと」が手掛けたの。でもこれは新たな販売ではなくミツオカ所有の車にカラーリングをしたため僅か1台よ。公募で約600分の1の確率でオーナーに納車されたわ。現在でもたまにお借りして展示等で活躍しているみたいよ。プレミア凄いのかしら?どなたか情報お持ちなら教えてほしいわ。

オロチ リッケンバッカー

オロチ エヴァンゲリオン
オロチは最後に認可されたメーカーが日本車の可能性を見せた1台だったと思うわ。実物を公道で是非見てみたいわ!
「ミニジャガー」からの市民権の獲得 ビュート(美遊人)
1993年に発売された「ビュート(美遊人)」はミツオカの「市民権」を獲得したクルマだったわ。

ミツオカ ビュート (美遊人) 初代
二代目マーチをベースに「ジャガーMK2」をデザインモチーフとして手作りで作られたいたの。名前の「美遊人」は「美しく遊ぶ人」と言う意味よ。発売されると可愛らしさとクラシック感が人気になったわ。

日産 マーチ(二代目)

ジャガー マーク2
オプションの木目パネルと革張りのシートも好評だったのよ。

ビュート インパネ
でもさすがハンドメイド、欠点もあったわ。良く言われたのがトランクの重量制限よ。たしか100キロの制限だったかしら?トランクを開けると書いてあった気がするわ。あたしは、入れないって思ったから(笑)そして、事故を起こしたときの板金等他社に比べて手作りな分維持費がかかったの。でも、オーナーは奥さま用に二台目として購入した方や年配の方が多かったからさほど気にしなかったのかしら?

ビュート トランク
以外と知られたいないけどカブリオレや2ドアもあったと思うわ。そうそう!マニアックだけど「キュート(喜遊人)」って言うのもあったわね(笑)

ビュート 2ドア

ビュート オープン

ビュート 「探偵はBARにいる」ヴァージョン
こう言う細かい所が中々大きいメーカーでは出来ない所だと思うの。小さなメーカーと言う弱味を強みに変えるところがミツオカと言う会社がエンドユーザーを大事にしている事が良くわかるわよね。そんな「光岡自動車」を国内で定着させた車がこのビュートだった事は間違いないと思うわ。
インパクトなら負けやしない!二度見の美学! ラ・セード
1990年に販売された「ラ・セード」はまさにミツオカの魂が宿った車だと思うわ。

ミツオカ ラ・セード
1987年に発表された「光岡・BUBUクラシックSSK」は「BUBU」から「ミツオカ」への足掛かりだった車だったの。この車のノウハウがいかされたのが「ラ・セード」だったのよ。

BUBU クラシック SSK
価格.com - BUBU(光岡) クラシック SSK 広島県 160.0万円 昭和63年(1988年) [10120264] - 中古車
「SSK」は見ての通り「ルパン三世」の愛車としても有名な「メルセデスベンツSSK」のレプリカとして販売されたの。

メルセデスベンツ SSK

メルセデスベンツ SSK ルパン三世
「ラ・セード」はアメリカの「ティファニークラシック」をモデルにして日産「シルビア」をベースに作成されたの。(初代・二代目とも)

ティファニー クラシック

日産 シルビア(三代目)
外装は左右についてるタイヤカバーや6本のエキゾートパイプは昔流行った「ダミー」よ(笑)若い頃よくオイルクーラーのダミーを着けていた方いたんじゃないかしら?(笑)そんな遊び心もこの車だと高級感溢れるオプションに見えてくるから不思議よね。「ラ・セード」に限らずミツオカの車には確たるコンセプトとそれを秘めるネーミングがあるわ。この車は「ライフ・セカンド・ドリーム」の略であり「第二の人生・飽きなく夢を追い求め自由を味わいながら長い人生を楽しむ」と言う意味合いがあるのよ。ミツオカにはネーミング担当がいたのかしら?凄いわよね。ただこの車にも弱点はあったわ。長いホイールベースによる小回りが効かない所とボンネットの長さによる視界の悪さ等があったの。

ラ・セード カタログ
でもそれよりこの車に乗って見たいと言う欲がその欠点を打ち消した見たいね。そして、ミツオカは他社との競合のないクルマばかり作るのよ。そこが、他社に比べて小さなメーカーではあるけど現在でも根強い人気になっていると思うの。いつか、是非乗って見たい1台だわ。
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