あの頃洋楽が熱かった~全米トップ40あの年、あの月のベスト10曲(1979年12月)

あの頃洋楽が熱かった~全米トップ40あの年、あの月のベスト10曲(1979年12月)

あの時代、テレビと共にラジオにも夢中だった。テレビでは毎日歌謡番組が放送され、知らないうちに歌が身体に沁みこんでいった頃、ラジオでは洋楽専門の番組が各局に増えていた。その中でひと際洋楽ファンを虜にした番組が「全米トップ40」だ。ここでは、70~80年代のランダムにピックアップした月のチャートのトップ10曲をまとめました。


全米トップ40 American Top40 とは?

1979年12月のある週のトップ10

70年代最後の年となる1979年は、「世界のソニー」(当時)が放ったウォークマンが発売され、音楽を外に持ち出すことが出来るという画期的なブームを呼びました。街中では、ヘッドフォンをしてダウンジャケットを着て闊歩する、ナウい若者たちが話題となり、危険だのと物議を醸したのも、今の「歩きスマホ」「ポケモンGO」に通じることだったのではないでしょうか。そのうちこのブームもダサいとか言われる運命かは・・・。ゲームと言えば、この年はインベーダーゲームが爆発的に流行して喫茶店のテーブルには、いつもピコピコ動いていて、ワープロやパソコンがひたひたと日常に迫ってきた1979年。アメリカでは、70年代を代表とする曲は出ていたのでしょうか。

第10位 スーパートランプ/ロングウェイホーム

1970年代最後の10位(・・・と言えば全て最後の○位となりますが)は、ジャケットが有名になりすぎたスーパートランプの「ブレックファスト・イン・アメリカ」からの第3弾シングル。自由の女神をディフォルメした、リビーおばさんは一躍有名になりましたね。苦節何年でやっとビッグヒットというイメージのある彼らですが、この後またまた失速してしまいますが、ロジャー・ホジソンはまだまだ健在。

Supertramp:Take The Long Way Home

リンゴ・スターが5都市で来日公演、メンバーにトッド・ラングレンら - 音楽ニュース : CINRA.NET

第9位 クール・アンド・ギャング/レディーズ・ナイト

メインヴォーカルにJames “J.T.” Taylor(きみの友だちのJTさんでも、日本たばこさんでもありません)が加入した初めてのアルバム「Ladies Night」からのアルバムタイトル曲。最高位9位。それまでジャズ・ファンクのイメージが強かった彼らが、ディスコブームに乗ったのかある意味分岐点となる作品でした。

Kool & The Gang:Ladies Night

第8位 ドナ・サマー&バーブラ・ストライザンド/ノー・モア・ティアーズ〔イナフ・イズ・イナフ〕

二人のビッグネームのコラボは、ジョルジオ・モロダーのプロデュースで実現いたしました。どちらのアルバムにも収録されておりますが、このシングルヴァージョンは3分。他に11分、8分のロングヴァージョンがあります。バーブラが持ちかけたコラボでしたが、レコーディング時には正に一触即発状態となりかなりピリピリした空気があったようです。

Barbra Streisand/Donna Summer: No More Tears (Enough Is Enough)

クレジット表記の順番はキャリアか知名度か

アメリカでは、バーブラ&ドナのクレジットとなりましたが、日本、イギリスでは知名度とゆーか、人気度とゆーか、ドナ&バーブラ表記で発売されました。大物すぎると周りも扱いに気を遣いそうで大変ですね。

バーブラが最初にクレジットされるアメリカ盤

第7位 J.D.サウザー/ユア・オンリー・ロンリー

イーグルスのソングライターとしてや、裏方としての活躍の方がメインだった彼を、一躍シンガーとしても認識させた唯一の(大)ヒット曲。最高位7位。バックコーラスに、ジャクソン・ブラウンが参加しています。アルバムには、ジャクソンをはじめ、イーグルスのメンバーや一流ミュージシャンが多数、友情(?)参加しております。

J.D.Souther : You're Only Lonely

第6位 キャプテン&テニール/愛の証し

1975年の「愛ある限り」以来のナンバーワンヒット曲となる、キャプテン&テニール。それまでもコンスタントにヒットチャートに入ってはいたものの、なかなか1位になれなかったのですが80年代に入ってやっと2曲目のNo.1ヒット曲が生れました。

Captain&Tennille:Do That To Me One More Time

第5位 コモドアーズ/スティル

もうこの頃は、ライオネル・リッチー&コモドアーズって感じさえあったかも。それだけ、勢いがあり間をあけずに、次々とヒットチャートに曲を送り込んでいた印象があります。

Commodores:Still

第4位 スティービー・ワンダー/愛を贈れば

爆発的ヒットとなった「キー・オブ・ライフ」に続くアルバム「シークレット・ライフ」(原題Journey Through The Secret Life Of Plants)からの第1弾シングル。植物の生態のドキュメンタリー映画のサウンドトラックだったようで、2作続けての2枚組アルバムとなりました。前作があまりにも傑作だった為に、こちらはセールス的には振るわなかったのですが、この曲は最高位4位を記録いたしました。

Stevie Wonder : Send One Your Love

第3位 スティクス/ベイブ

1972年にアルバムデビューしたスティクスの、’77年最高位8位となった「カム・セイル・アウェイ」以来のトップ10ヒットは、見事1位となり大物バンドとして絶頂を迎えることとなったのがこの「ベイブ」でした。それまでは、アメリカン・プログレと称されてきた彼らの正に分岐となる曲だったのかもしれません。

Styx : Babe

スティクス1 - UNIVERSAL MUSIC JAPAN

アメリカン・プログレッシブ・ロックと売り出されていた時代の初期アルバムが、紙ジャケットで発売されています。

第2位 KC &サンシャインバンド/プリーズ・ドント・ゴー

なんだかんだ言いながらも、既に4曲もナンバーワンヒットを出しているKC&サンシャインバンドのみなさんですが、この曲は今までのダンサブルなディスコミュージックとは違い、バラードです。これはどうかなー?ウケるのかなー?70年代最後では2位でしたが、翌年80年代一番最初の1位に見事輝くのでした。

KC&The Sunshine Band:Please Don't Go

第1位 ルパート・ホルムズ/エスケイプ

1979年最後の第1位となった曲は、先週に引き続きルパート・ホルムズの「エスケイプ」でございました。イギリス生れ、ニューヨーク育ちのアメリカ人。バーブラ・ストライザンドのプロデューサーだったり、バリー・マニロウに曲提供したりしていたところに、じわじわとチャートに入り、じわじわと上昇して1位となりました。80年代一番最初にはKCにトップの座を奪われますが、翌週にはしぶとく返り咲いております。

Rupert Holmes : Escape

世界歌謡祭で来日。テレビ番組にも多く出演しました。

不本意ながら副題として付けさせられた、ピーニャ・コラーダとは?

日本では・・・1979年12月の歌謡曲ベスト10

1979年12月のヒット曲 ( 音楽レビュー ) - 19XX年XX月のヒット曲 - Yahoo!ブログ

1970年代最後のランキングはどうなっていたのでしょうか。なかなかエヴァーグリーンな曲が多く、激動の70年代を締めくくるのに相応しいランキングなのではないでしょうか。

1位 異邦人~シルクロードのテーマ~/久保田早紀 小学生の時に既に曲の骨格が出来ていたってエピソードは、彼女の稀有な才能を持っていることを感じさせました。

2位 SACHIKO/ばんばひろふみ 「いちご白書~」の呪縛から解かれたといってもいい曲。ヒットしてよかったね。

3位 親父の一番長い日/さだまさし ストーリー仕立ての好評ぶりに味をしめてます!?

4位 おまえとふたり/五木ひろし まだまだ演歌がトップ10に入る時代を牽引していましたね。

5位 よせばいいのに/敏いとうとハッピー&ブルー あんなにコーラス隊が必要か?って程、当時のバックコーラスの多さにいつも疑問を持っておりました。

6位 おやじの海/村木賢吉 47歳の新人!47歳にも見えなかったな(失礼!)

7位 おもいで酒/小林幸子 「ウソツキ鴎」のヒットから苦節15年!ひばり2世の冠返上の大ヒット曲

8位 安奈/甲斐バンド 3曲目のトップ10ヒット。イントロのギターは、たまたまスタジオにいた浜田省吾です。

9位 C調言葉に御用心/サザンオールスターズ まだコミックバンドと誤解されることもある位、テレビ番組にはジャンル問わず出ていました。

10位 大都会/クリスタルキング 世界歌謡祭グランプリ曲、この「大都会」とは、東京ではなく博多だそうです。

Amazon.co.jp: 久保田早紀 : サウダーデ - ミュージック

1980年発売のサードアルバム。こちらにはポルトガルのファドヴァージョンの「異邦人」が収録されています。一聴の価値大アリです。!

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