「世にも奇妙な物語」とは?

2015年は25周年!根強い人気がうかがえる長寿番組です

伊藤潤二、永井豪、梅図かずお、石川雅之の原作をドラマ化し話題になりました!「ワンピース」のルフィーと阿部寛というあり得ない共演も見どころでした。
映画化もされました!

映画の冒頭は、大雨で仕方なく駅で雨宿りをしている、偶然その場に居合わせた数名の男女。
暇つぶしに話はじめた若い男性。が、話のオチを忘れてしまう。その話の続きをサングラスの男(タモリ)が代わりに話始め、最初のタイトル「雪山」が始まります。
「雪山」矢田亜希子、「携帯忠臣蔵」中井貴一、「チェス」武田真治、「結婚シミュレーター」稲盛いずみがそれぞれのタイトルを主演。私的にはやはり「雪山」が1番恐かったです。
世にも奇妙な物語の魅力

毎回豪華キャスト!その都度話題を呼びます。アイドルや女優、イケメン俳優の恐怖にゆがむ顔見たさに(?)楽しみにしている人も多いと思います。
世にも奇妙な物語の基本の流れは、オープニング、ドラマの冒頭、ラストにタモリが登場「身の毛がよだつ恐ろしい話」、「後味が悪い話」「ファンタジー要素の強い話」「恐いけれどなぜか笑えてしまう話」
と、大きく分けると4つのタイプのストーリーを、2時間の中で4つ~5つ放送するパターンです。
今回は、私が選んだ「身の毛がよだつ恐ろしい話」2作品をピックアップしました。
「輪廻の村」2009年春の特別編より

主人公は伊藤美咲。
けん

主人公、原田夕奈は数年前に社会部で賞をもらったことのある新聞記者。現在は地域の伝説などを扱う部署に勤務している。ある日会社に彼女宛の手紙が届く。
手紙には、「鈴音村には呪われた秘密がある K」とだけ書かれていた。
胡散臭いガセネタと思った夕奈だったが、編集長の命でしぶしぶ村に向かうことになった。

村に到着すると、石が並んだ広場が目に入った。通りすがりのお巡りさんに「お墓ですか?」とたずねたが、「昔からこうなっていて、よくわからない」と言われる。
村長に「単刀直入にお聞きしますが、呪われた秘密ってあるんですか?」と聞くと、そんなものないと笑われてしまった。帰ろうとした夕奈の耳に、素晴らしく上手なピアノのメロディが聞こえてきた。
ピアノを弾いていたのは幼い男の子。「外国で練習した」と言う。そこへ村長が現れ、慌てた様子で男の子を連れてってしまう。

やはりガセネタかと村長と別れた夕奈が民宿を探していると、先ほどピアノを演奏していた男の子とその祖母に出会い、彼等の家に泊めさせてもらうことになる。
翌朝、夜中にうなされる少年の声を聞いた夕奈は絵を描いている男の子に、「昨日こわい夢見てたの?」と軽くたずねた。男の子は「覚えてない」と、言いながら夢中で絵を描いていた。
画用紙には兵隊が3人。名前から階級を詳しく絵の説明し始める。3人のうちの1人を「これはボク!カイトウシンイチ上等兵!」戦慄する夕奈。そこへ祖母が現れ、またしても慌てて男の子を連れ去ってしまう。

夕奈は村人の行動から、「輪廻」という言葉にたどりついた。鈴音村の人は皆、前世の記憶を覚えている?疑いはじめた夕奈の元に、自らが手紙の差出人と名乗る「このは」という女の子がやってくる。「このは」から村のことを聞き出すと、やはり自分が疑った「輪廻」が間違いなかったと確信する。
「でもこの村には前世よりもっと恐ろしい秘密があるの!」
話の続きを聞く前に大人たちが現れて、「このは」を連れ去りどこかに閉じ込めてしまった。早々に鈴音村から出て行くように言われる夕奈だが、帰るフリをして「このは」を救出し翌日の早朝2人一緒に村を出ようと決める。

まだ霧が晴れぬ早朝、村から脱出ようと走る2人。「このは」の様子がおかしい。前世の記憶がよみがえった為、豹変する。「このは」の前世は夕奈が賞をもらった事件の記事で取材した内部告発者の男。
夕奈は男が内部告発した事は秘密にすると言っておきながら秘密をばらし、その記事で賞までもらった。男は夕奈のせいで自殺に追い込まれたという。
復讐をするために手紙で夕奈を村に呼び出したのだと。「このは」自身が言っていた鈴音村の「前世より恐ろしい秘密」とは、『鈴音村の村人は前世の復讐をはたすために生まれ変わった者である』ということだった。

命乞いも虚しく秘密を知ってしまった夕奈は、集まってきた村長や男の子を含む村人と「このは」に、村に来た時に目に入った石の並んだ広場の大きな穴に生き埋めにされる。 石の並んだ広場は、やはり墓でしたが、ただの墓ではなく、復讐された人たちが埋められた墓でした。

「輪廻の村」、伊藤美咲が綺麗~♡などと見惚れてる暇がなかったです。スピード感あふれる展開に引き込まれます。そしてやっぱりお化けより人間が1番恐い!
「ロッカー」1990年5月3日放送より

主人公の産業スパイ・悟は、深夜研究所から書類を盗み出そうとコピーしていたが、1人の研究員が部屋に入ってきてしまい見つかってしまう。
「返せ!!!」
揉み合う2人。悟は近くにあった灰皿で研究員を殴り殺してしまった。死んだ研究員の名札には「佐口」と書いてあった。


悟は逃げようとしたが警備員の足音と懐中電灯の灯りが目に入る。近くにあったロッカーの中に隠れやりすごした。死体を発見した警備員が警察に通報しに行く。
「いまのうち!」とばかりにロッカーから出ようとするがロッカーが開かない。
ロッカーから出られないまま警察が到着、現場検証が始まる。ロッカーの扉の隙間越しに見える佐口の死体はそのまま床に置かれていたが、不気味な笑顔で悟のほうを見ているようだった。

息を殺している悟は、ロッカーの内扉に貼られている1枚の写真に気づく。写っていたのは優しい笑顔で女性と並んで写っている佐口だった。悟が隠れているのは、先ほど殺してしまった佐口のロッカーだった。
ロッカーに隠れたまま、とうとう朝を迎えてしまった。写真の佐口の表情が、最初見つけた時の優しい笑顔からゾッとするような含み笑いをしているように見える。
ふと何かを感じたのか、刑事の1人がロッカーに近付いて来た。悟は必死に固まり続ける。

そこへ、悟的には天の助け!ロッカーを引き取りに業者の2人組が現れる。2人がかりで持ち上げて、トラックの荷台へ運ぶ。もちろん、ロッカーの中に悟が隠れているとは知らぬまま。

偶然からようやく研究所から外に出られた悟。外の明るい光が射しこみ安堵する悟でしたが、トラックが向かった先は、もちろん鉄をスクラップにする処理場でした。必死で助けを求める悟でしたが作業員には声が届かず。どんどん潰されていくロッカー。佐口の満面の笑みがフラッシュバックし、気を失う悟。
フッと我に返るとロッカーは潰されておらず、体も無事!夢だったのか~!喜び笑い出してしまう悟。

大笑いの次の瞬間またもやロッカーは吊り上げられる。必死に助けを求めるが誰の耳にも届かない。
ロッカーが吊り上げられ、地上に叩きつけられ少しだけ隙間ができる。手を伸ばして助けを求めるが潰される。スクラップにされたロッカー・が混じった正方形の塊りには悟がかぶっていた赤い帽子がくっついていた。

企業秘密を盗もうとしたうえに、勢いとはいえ人まで殺した悟でしたが、最後はなんだか可哀想にすら思えてきました。完全に自業自得なんですけどね。
佐口の写真や死体の表情が不気味に変化していく様が恐ろしかったです。写真がどんどん笑顔になるのは、悟の最期がわかっていたからなんだと思うと、さらに「ひぃぃ~!」
佐口の表情の変化



私的オススメの2作品を振り返ってみましたが、もちろんまだまだ恐い話はたくさんあります。
今回「輪廻の村」と悩んだ作品、 永作博美とV6の井ノ原快彦の「罰ゲーム」も推しです!
こうして振り返ってみると、「世にも奇妙な物語」は、現在より昔の方が恐かった!と思うのは私だけでしょうか?