特撮『スーパー戦隊シリーズ』と昭和の文化・世相・流行の変遷

特撮『スーパー戦隊シリーズ』と昭和の文化・世相・流行の変遷

スーパー戦隊シリーズは、ウルトラシリーズ・仮面ライダーシリーズとともに、およそ40年にわたって放映されている長寿な特撮テレビドラマシリーズです。スーパー戦隊シリーズの40年におよぶ歴史には、昭和の文化・世相・流行の変化が濃密に映し出されています。昭和の文化・世相・流行の変遷とスーパー戦隊シリーズのつながりをおさらいしてみましょう。


●1977年
 精工舎(現:セイコー株式会社)が国産初のマイコンを発売。
 (パーソナルコンピュータの原型と言える型のコンピュータ)
 米アップル社がApple IIを発売。世界初のベストセラーとなる。

●1978年
 東芝が日本語ワープロ「JW-01」を発売。
 パーソナル用途向けのより安価なコンピューター(いわゆるパソコン)が各社から発売される。
 (シャープMZ-80K、日立ベーシックマスターMB-6880、NECPC-8001)

●1979年
 NECが「PC-8001」発売。8色のカラーと最大80文字×25行のテキストを表示できる。

NECが「PC-8001」発売。

『電子戦隊デンジマン』(1980年2月2日から1981年1月31日まで) スーパー戦隊シリ-ズの基本フォーマットが出来上がった。

スーパー戦隊シリーズが掲げる「明るさ」「にぎやかさ」といった統一コンセプトが、この作品で明瞭になっていると思います。

昭和の仮面ライダーやジャッカー電撃隊のような改造手術・サイボーグ的「負の要素」を背負ったヒーローは、スーパー戦隊枠では上手くいかない印象。

デンジマンと言えば、デンジ走り。

デンジマンの面々

この画像が、小泉あきらさんがカットしてほしかったシーンです。ホットパンツから下着がはみ出しています。

桃井あきら / デンジピンク(声):小泉あきら「あぁ~っ!ホットパンツから下着が見えてる回ですよね~。あれもDVDになってるんですか?カットしてほしかったなぁ(笑)。」

スーパー戦隊シリーズにて、女性キャラクターのスーツアクターとして活躍していた竹田道弘さん(男)がデンジピンクのスーツアクターを演じていた。

グラマラスなプロポーションが特徴の小泉あきらさんより、スーツアクターの竹田道弘さんの方が細身だった。竹田さんはゴーグルピンクなども演じている。

デンジピンクに変身すると痩せる。デンジピンクのスーツアクターの方が痩せていたからである。

この努力の成果が、宇宙刑事ギャバンの主演へとつながるのである。

『電子戦隊デンジマン』では他の俳優たちが撮影後皆で飲みに出かけていた中、大葉だけはスーツアクターとしての撮影もあったため、一度も一緒に行けなかったという。

特撮冬の時代の1980年代に「宇宙刑事ギャバン」(1982年)で新しい市場を創造した男「大葉健二」

30年目の再会。二人とも、すばらしい年の取り方。

映画製作の際、監督の「バーホーベン」からバンダイの村上克司へ『宇宙刑事ギャバン』からのデザイン引用の許諾を求める手紙が送られ、村上が快諾していた。

映画「ロボコップ」(1987年)は「ギャバン」のデザインを引用したもの。

デンジマンは、パソコン・家庭用コンピューター(当時はマイコンと呼ばれた)など電子機器の影響、インベーダーゲームの影響を受けている。

デンジマンの額のデンジメカのピコピコした点滅は、電子機器的イメージやインベーダーゲームを髣髴させる。

当時、タイトー新入社員のボーナスが100万円だったという都市伝説がある。
テーブルの代わりにテーブル筐体を設置した喫茶店「インベーダー喫茶」なども出現した。
駄菓子屋の店先、待合室などでも、10円から50円と格安なアップライト筐体による稼動があった。

タイトーのアーケードゲーム『スペースインベーダー』(1978年)の流行により「インベーダーハウス」と呼ばれるゲームセンターが各地に乱立した。

若い孫正義さん。目の付け所が鋭すぎる。

当時アメリカ合衆国のカリフォルニア大学バークレー校の学生だった孫正義さんもインベーダで儲けます。

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