特撮『スーパー戦隊シリーズ』と昭和の文化・世相・流行の変遷

特撮『スーパー戦隊シリーズ』と昭和の文化・世相・流行の変遷

スーパー戦隊シリーズは、ウルトラシリーズ・仮面ライダーシリーズとともに、およそ40年にわたって放映されている長寿な特撮テレビドラマシリーズです。スーパー戦隊シリーズの40年におよぶ歴史には、昭和の文化・世相・流行の変化が濃密に映し出されています。昭和の文化・世相・流行の変遷とスーパー戦隊シリーズのつながりをおさらいしてみましょう。


この努力の成果が、宇宙刑事ギャバンの主演へとつながるのである。

『電子戦隊デンジマン』では他の俳優たちが撮影後皆で飲みに出かけていた中、大葉だけはスーツアクターとしての撮影もあったため、一度も一緒に行けなかったという。

特撮冬の時代の1980年代に「宇宙刑事ギャバン」(1982年)で新しい市場を創造した男「大葉健二」

30年目の再会。二人とも、すばらしい年の取り方。

映画製作の際、監督の「バーホーベン」からバンダイの村上克司へ『宇宙刑事ギャバン』からのデザイン引用の許諾を求める手紙が送られ、村上が快諾していた。

映画「ロボコップ」(1987年)は「ギャバン」のデザインを引用したもの。

デンジマンは、パソコン・家庭用コンピューター(当時はマイコンと呼ばれた)など電子機器の影響、インベーダーゲームの影響を受けている。

デンジマンの額のデンジメカのピコピコした点滅は、電子機器的イメージやインベーダーゲームを髣髴させる。

当時、タイトー新入社員のボーナスが100万円だったという都市伝説がある。
テーブルの代わりにテーブル筐体を設置した喫茶店「インベーダー喫茶」なども出現した。
駄菓子屋の店先、待合室などでも、10円から50円と格安なアップライト筐体による稼動があった。

タイトーのアーケードゲーム『スペースインベーダー』(1978年)の流行により「インベーダーハウス」と呼ばれるゲームセンターが各地に乱立した。

若い孫正義さん。目の付け所が鋭すぎる。

当時アメリカ合衆国のカリフォルニア大学バークレー校の学生だった孫正義さんもインベーダで儲けます。

当時のSF映画ブームを受けて、デンジマンは超科学で戦う。ストーリーはSF色が強く打ち出されており、後の宇宙刑事シリーズに影響を与えたとされる。

ベーダー一族

オカルトブームの影響を受けている怪奇・シュールな怪人たち。4Kテレビなど高画質大画面では気持ち悪すぎて放送禁止レベル。

UFO、UMA(ネッシーなど未確認生物)、超能力、心霊写真、ピラミッド・パワー、ムー大陸などの70年代オカルト・超常現象。

オカルトがサブカルチャーではなく、メインストリームだった1970年代。

1979年「口裂け女」が全国に流布。デマ走る。

低画質小さい画面のブラウン管のテレビの時代とは違い、40インチ以上の大画面が普及しフルスペックハイビジョンの高画質だと、鮮明かつリアルな画質なので、もはや気持ち悪い怪奇な怪人や怪獣の類は子供に見せられないレベルになってくる。

70年代の怪人や怪獣は、現代の民放放送では難しいものが多い。70年代のホラーなども現代の放送では難しい。

ベーダー一族の怪人「ベーダー怪物」

1977年『スター・ウォーズ』(STAR WARS)以降のSF映画ブーム

1977年『スター・ウォーズ』(STAR WARS)
1977年『未知との遭遇』(CLOSE ENCOUNTERS OF THE THIRD KIND)、スティーヴン・スピルバーグ監督
1979年『スター・トレック』(STAR TREK:THE MOTION PICTURE)
1979年『エイリアン』(ALIEN)、リドリー・スコット監督

1980年『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』

偽チューバッカや偽ジェダイ、偽レイア姫のようなキャラクターが登場しており、偽R2D2のようなドロイドまで登場。

「宇宙からのメッセージ」は「スターウォーズ」をパクっている作品だが、出来がよいため、「スター・ウォーズ/ジェダイの帰還」も「宇宙からのメッセージ」の一部演出をパクるという逆パクリ現象(パクリ返し)も起きた。

和製スターウォーズの東映「宇宙からのメッセージ」(1978年)

『大戦隊ゴーグルファイブ』(1982年2月6日から1983年1月29日) アクションのモチーフは新体操。ロス五輪を先取り。

ロサンゼルスオリンピック (1984年)で「新体操」が正式種目に採用される

新体操は、本大会から新たに採用された(女子競技の一種目扱い)。

空調の風で帯状布(リボン)演技にミスが相次いだ。初代女王は東洋系カナダ人のローリ・ファンだった。日本勢は山崎浩子が8位入賞。

ロサンゼルスオリンピックは、アメリカ合衆国のロサンゼルスで行われた第23回夏季オリンピックである。期間は1984年7月28日から8月12日まで。

ロサンゼルスオリンピック (1984年)の「新体操」では日本のエース「山崎浩子」が8位入賞。

もう一人の日本の新体操エース「秋山エリカ」

『大戦隊ゴーグルファイブ』(1982年)のアクションのモチーフは新体操であり、ボールやリング、クラブ、リボンといった新体操の手具が武器として用いられた。

ロサンゼルスオリンピック (1984年)で「新体操」が正式種目に採用されるのを先取りしています。

『大戦隊ゴーグルファイブ』のアクションのモチーフは新体操であり、ボールやリング、クラブ、リボンといった新体操の手具が武器として用いられた。

スーパー戦隊シリーズは時代の先取り感覚の差が、ほかの特撮作品との違いであり、ロングセラーとして現在も続く理由なのです。

伝統を守りながら、革新も続ける。これがロングセラーの秘訣。

ゴーグルファイブの面々はボールやリング、クラブ、リボンといった新体操の手具を武器に戦います。

桃園 ミキ(ももぞの ミキ) / ゴーグルピンク
笑顔を絶やさない優しさと強い精神力を兼ね備えた紅一点で新体操の選手。普段は遊園地の園内アナウンスを担当。

清らかな心の持ち主で、敵味方問わず困った人を放置出来ない優しさを見せる。ゴーグルブラックとは逆に水中戦は苦手としている。変身後の額のダイヤとレリーフは、マヤ・インカ文明を象徴している。

桃園 ミキ(ももぞの ミキ) / ゴーグルピンク(演:大川めぐみ) 新体操の選手。

1980年から83年当時の小学生は、皆がナイキ、アディダス、アシックス、ミズノ、プーマのスニーカーを履いていました。

私もジャージはアディダス、スーパースター(ミズノ)を愛用していました。

アディダスのジャージを着る桃園 ミキ(ももぞの ミキ) / ゴーグルピンク(演:大川めぐみ) この当時は、スポーツブランドのスニーカーやジャージが子供に大ブレイクしていたのです。

ジャージとホットパンツ(短パン)を着用している桃園 ミキ(ももぞの ミキ) / ゴーグルピンク(演:大川めぐみ)

1970年代の小学生は、スポーツブランドのジャージとスニーカーと短パン。これが基本。

横チンは、死語中の死語なのか・・・

1970年代の基本は短パン。現在のようなハーフパンツではない。お調子者はパンツが緩くて、「横チン」が見えたものである。

加えて、小学生の低学年なら、ドッチボール、高学年ならバスケかサッカーをやってれば、バッチリだ!

アシックスのシューズ、ジャストサイズの短パンにアシックスのロングソックスをソックタッチで留めるのが最高にクールだったのだ。横チンが見えれば、もう言うことなしの人気者だ。

昭和天皇崩御(1989年1月7日)を境に、お色気シーンやお色気番組は、一気に粛清されていく・・・お色気番組・お色気シーンの大粛清時代の始まり。

以後は、倒産したAVメーカーの流出作品が裏ビデオと呼ばれる。

裏ビデオの製作業者が壊滅させられる。粛清の嵐。

昭和天皇崩御のタイミングで、裏ビデオ業者などは、一気に粛清され絶滅させられた。
またテレビ番組のお色気シーンやお色気番組も徐々に姿を消していく。90年代までは残るが、2000年以降は劇的になくなっていく。

お色気番組・お色気シーンの大粛清の始まり。そして平成になり、テレビの視聴率は、徐々に下がり続ける結果となった。テレビの視聴率の下落傾向は、もちろん、それだけの理由ではありません。

1970年代に比べて、1980年代以降は特撮番組自体が劇的に減るが、ヒロインのお色気サービスは武器になっていた。

【仮面ライダードライブ】ヒロイン 霧子(内田理央)

平成は、ミニスカに関しては、一瞬見えたかもレベル。HDDレコーダーに録画して、コマ送りで分かるくらい。

『鳥人戦隊ジェットマン』(1991年) 戦うトレンディードラマ。恋愛ドラマの要素が盛り込まれた。

バブル経済末期(1992年前後まで)にはトレンディドラマが量産された

1992年前後のバブル末期・崩壊までトレンディドラマがたくさん作られた

今は、もう無くなってしまったトレンディドラマ

「戦うトレンディードラマ」という異名を持つ『鳥人戦隊ジェットマン』(1991年)

恋愛ドラマの要素が盛り込まれた。

子供向けのスーパー戦隊枠の恋愛ドラマ要素は、アニメと違い、生身の人間が演じる実写作品では生々しい映像になり過ぎ、保護者層からの反感を買う恐れもあったことから、手が出せなかった。

まさに上手くやった作品。スーパー戦隊枠における恋愛ドラマ要素の処理方法の見本となった。

傑作ではあるけど、かなりの異色作と言える。

「戦うトレンディードラマ」という異名を持つ『鳥人戦隊ジェットマン』(1991年)

「ジェットマン」を「ジェントルマン」だと勘違いしていたほど、マイペースで天然なお嬢様。

この性格設定がハマッタ。こういう性格でなかったら、話が生々しくなってしまっただろう。

「鹿鳴館 香(ろくめいかん かおり) / ホワイトスワン」

敵のロボットのグレイが一番まともな人間に思える。ギャグセンスも非常に高いレベルでまとまっている。

『鳥人戦隊ジェットマン』の登場人物の相関図

バイラムの女幹部にマリアはリエと瓜二つ。
マリアの正体はバイラムの幹部ラディゲによって洗脳されてしまった竜の恋人「リエ」だったのです。

こちら側は悲劇のヒロインとなった。このバランスも良かった。

バイラムの女幹部「マリア」(バイラムの幹部ラディゲによって洗脳された竜の恋人「リエ」)

「リエ」に刺される「ラディゲ」。この傷が最後に致命傷となりジェットマンが逆転勝利する。

竜はあんなにリエが忘れられなかったのに死んだらもういいのか・・・

最終回で「天堂 竜(てんどう りゅう) / レッドホーク」と「鹿鳴館 香(ろくめいかん かおり) / ホワイトスワン」が結婚する。

関連する投稿


鋼の獣が愛知に集結!メカゴジラ50周年記念「大メカゴジラPOP UP STORE」が12/27開幕

鋼の獣が愛知に集結!メカゴジラ50周年記念「大メカゴジラPOP UP STORE」が12/27開幕

メカゴジラ誕生50周年を記念した「大メカゴジラPOP UP STORE in 愛知」が、2025年12月27日から精文館書店三ノ輪店で開催されます。初代から3式機龍まで歴代の機体を集結させ、新作アパレルや限定雑貨を多数販売。50年の歴史を誇る「鋼の獣」たちの圧倒的な魅力を体感できる、ファン必見のイベントです。


昭和の名作ドラマ「中学生日記」が舞台で蘇る!小南光司主演「2025」上演決定

昭和の名作ドラマ「中学生日記」が舞台で蘇る!小南光司主演「2025」上演決定

1972年から2012年までNHKで放送された学園ドラマ「中学生日記」が、昭和100年の節目となる2025年12月に舞台化決定。受験を控えた中学生たちの不器用ながら熱い青春を描いたオリジナル脚本で、主役を小南光司が務める。当時の悩みが令和にどう響くのか、若手からベテランまで総勢25名の俳優陣による熱演に注目が集まります。


特撮愛あふれる「永遠のスケッチ」金谷裕~特撮画展が台場で開催!初代ウルトラマン・古谷敏氏も来場

特撮愛あふれる「永遠のスケッチ」金谷裕~特撮画展が台場で開催!初代ウルトラマン・古谷敏氏も来場

漫画家・金谷裕氏のイラスト画集『オール・ウルトラマン・スケッチ・ギャラリー』の刊行を記念し、「特撮画展~Hiroshi Kanatani TOKUSATSU SKETCH GALLERY~」がグランドニッコー東京 台場にて開催されます。円谷プロのウルトラマン・怪獣に加え、東宝など5社の特撮キャラクターのイラスト全235枚を展示。会期中の11月29日には初代ウルトラマンスーツアクターの古谷敏氏のサイン会も実施されます。


抜群のスタイルで💦世の脚光を浴びた『広田恵子』現在は?!

抜群のスタイルで💦世の脚光を浴びた『広田恵子』現在は?!

高校時代からモデル活動を始め1986年に「カネボウ・スイムウエアイメージモデル」として脚光を浴びた広田恵子さん。現在は家族で〇〇を組んで活動している・・・。


完璧・無量大数軍の一人「完肉」の称号を持つキン肉マン『ネメシス』が、SpiceSeedキン肉マンシリーズに登場!!

完璧・無量大数軍の一人「完肉」の称号を持つキン肉マン『ネメシス』が、SpiceSeedキン肉マンシリーズに登場!!

ハイクオリティフィギュアの製造・販売で好評を博している株式会社SpiceSeed フィギュア事業部より、キン肉マンシリーズのフィギュア『ネメシス』が発売されます。


最新の投稿


武豊デビュー40年特別展が銀座三越で開催!日本ダービー6勝の軌跡やAI・AR等の最新コンテンツが集結

武豊デビュー40年特別展が銀座三越で開催!日本ダービー6勝の軌跡やAI・AR等の最新コンテンツが集結

日本競馬界のレジェンド、武豊騎手のデビュー40年を記念した特別展が2026年4月28日より銀座三越で開催される。前人未到の「日本ダービー6勝」に焦点を当てた展示や、AI・ARを駆使した最新デジタル体験、会場限定のオリジナルグッズ販売など、頂点を走り続けるジョッキーの栄光と進化を体感できる貴重な催事だ。


錦織一清、還暦イヤーを飾る初のソロ写真集&カレンダー発売!“ニッキ”の今を詰め込んだ永久保存版

錦織一清、還暦イヤーを飾る初のソロ写真集&カレンダー発売!“ニッキ”の今を詰め込んだ永久保存版

俳優、演出家、シンガーとして活躍する錦織一清が、2025年5月に迎えた還暦イヤーの締めくくりとして、人生初となるソロ写真集&カレンダー『言魂 -10カラットの呟きと共に-』を2026年5月29日に発売。本人プロデュースによる日常の風景や自ら吐露した10の呟きなど、現在の彼の魅力を凝縮した一冊となっている。


世界的ヒット作「テトリス」がボードゲームに!リアルなブロックを“手で積む”新感覚の対戦が熱い

世界的ヒット作「テトリス」がボードゲームに!リアルなブロックを“手で積む”新感覚の対戦が熱い

デジタルゲームの金字塔『テトリス』が、実際にブロックを手に取って積み上げる『テトリスボードゲーム』として2026年4月下旬に発売決定!2〜4人での同時対戦が可能で、カードによる駆け引きや「オジャマミノ」による妨害要素も。デジタルとは一味違う、空間認識力と戦略性が試されるアナログならではの魅力を紹介。


昭和100年の節目に楽しむ「昭和レトロWEEK!」TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』で開催

昭和100年の節目に楽しむ「昭和レトロWEEK!」TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』で開催

TBSラジオの人気番組『ジェーン・スー 生活は踊る』にて、4月20日から「昭和レトロWEEK!」がスタート。昭和100年を迎える今年、家具や漫画、音楽など多彩な視点で昭和の魅力を再発見します。タイガー魔法瓶のレトロ柄製品が当たる豪華プレゼント企画も実施。懐かしくも新しい昭和の世界をラジオで堪能しましょう。


渋谷PARCOに「歌謡曲喫茶」が出現!最高の音響で昭和の名曲を浴びる贅沢な24日間

渋谷PARCOに「歌謡曲喫茶」が出現!最高の音響で昭和の名曲を浴びる贅沢な24日間

渋谷PARCO 8F「ほぼ日曜日」が、2026年4月24日から期間限定で「歌謡曲喫茶」に変身!銀座のオーディオショップ全面協力による至高の音響で、昭和のきらめく名曲を堪能できます。夜はリリー・フランキーさんや糸井重里さんら豪華ゲストによるトークイベントも開催。懐かしくも新しい、音楽体験の全貌をレポート。