ドラえもんに人生を捧げた大山のぶ代さん

初代「磯野カツオ」は大山のぶ代さんだった…!
ドラえもん以前は「のらくろ」役、国松さまのお通りだいの「石田国松」役、無敵超人ザンボット3「神勝平」役等、務めていた。
意外なところでは、ドラえもん放送前の1969年に初代サザエさんの「磯野カツオ」役を演じているが、なぜか自分から3ヶ月で降板したと後に語っている。
今より声質が若い感じではあるがしっかりと大山のぶ代流のカツオを確認出来ます。
なんだか新鮮です…!
余談ですが、その後カツオ役を演じた高橋和枝さんはドラえもんが青くなる前の「黄色いドラえもん」の声を演じている。何だか面白いエピソードですね!
ドラえもんの声優を担当し始めてからは、その他のアニメの声のオファーはほぼ断っている。
ドラえもんと大山のぶ代さん

26年間、ドラえもんとともに歩みドラえもんに人生を捧げた大山のぶ代さん。
最初は不安もあったが、作者の藤子不二雄氏に会った時に「ドラえもんはああいう声をしてたんですね。」と言われ自信が持てたという。
その後、のび太=全国のこどもたちという観念からドラえもんはのび太くんのお母さんのような存在でもあるから出来るだけ乱暴な言葉を使わないようにする等、独自のドラえもん像を作り上げていった。
俺とは言わずに「ぼく」という等、こどもに対する配慮を怠らなかった。
初期から後期にかけて声質も演じ方も少しずつ変わっており、26年ずっとドラえもんと向き合い続けた大山のぶ代さんの心を感じることが出来ますね。
国民に衝撃を与えた「ドラえもんの引退」
幼い頃からどんな世代もお世話になった国民的作品「ドラえもん」。
そのドラえもんの声優陣が一新されると聞いた時は誰もが衝撃を受けたと思います。
今でもその衝撃は忘れられず未だに信じられない人も多いのでは?
新しいドラえもんがどうというのではなく、今までずっと一緒だったドラえもんの登場人物たちといきなりお別れするような気持ちになってとにかく寂しかったですよね。
しかし声優陣の皆様も私たちと同じように年をとりますし、ゆっくりさせてあげたい気持ちも強く今まで本当にありがとうございましたという気持ちでいっぱいです…!
最後の収録と声優陣のメッセージは涙なしでは観れません…!!
認知症で治療中の大山のぶ代さんをはじめ、残念ながら亡くなってしまったジャイアン役のたてかべ和也さん、まだまだ活躍中の声優陣の皆様には心から感謝です。
ぼく、ドラえもんでした。涙と笑いの26年うちあけ話

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26年間のすべてが詰まった大山のぶ代さんの著書!
この本は大山ドラえもん世代の人に多く読んでもらいた素晴らしい著書です。
ドラえもんを誰より愛し、ドラえもんを通して子どもたちに愛を届けた大山のぶ代さんのまごころやプロ意識が詰まっています。
ドラえもん原作者との別れ、共演者とのエピソード、劇場版の思い出、ドラえもんに対する思い、ファンへの思い…最初から最後までひたすら真剣にドラえもんという役と作品に向き合い続けた大山のぶ代さんの情熱がひしひしと伝わる1冊です。

メインキャラクターの5人。
大山のぶ代さん、小原乃梨子さん、野村道子さん、たてかべ和也さん、肝付兼太さん。
劇場版の大長編ドラえもんの収録は一気に行うそう。
その際、キャラクターに投影した5人の涙で足元に水たまりが出来るほどの熱演ぶりだったそうです。
我々を感動させてくれた作品の裏舞台はこういった声優陣のプロ意識も大きく反映されているんですね。
26年間一度もキャストの変更なく同じメンバーでというのは並大抵のことではありません!
お別れのシーンは本当に泣けてしまいます…。
人間としても魅力的!大山のぶ代さんエピソード。

現在は認知症との報道ですが、どんな状況でもお元気でいて欲しいです。
ドラえもんを今忘れてしまったとしてもいいじゃないですか。
今までのドラえもんは永遠に生き続けますし、十分お仕事されたと思うんですよね。
大山のぶ代さんは1人の人としてもとても魅力的な方だったようです。
エピソードを紹介しましょう!
夫「砂川 啓介」さんとのエピソード

NHKの仕事や舞台で共演した砂川 啓介氏と1964年に結婚。
結婚前に行ったドライブでたまたま不良に絡まれた中学生に遭遇し、とっさになんの打ち合わせもなく自然にその中学生の両親を演じ、中学生を逃がしたというエピソードがある。
それがきっかけで結婚を意識するようになったとか。
子供さんのこと、大山さんの認知症、介護等プライベートなことは砂川啓介さんの著書「カミさんはドラえもん」「娘になった妻、のぶ代へ」などで語られている。
娘になった妻、のぶ代へ 大山のぶ代「認知症」介護日記 : 砂川 啓介 : 本 : Amazon
カミさんはドラえもん : 砂川 啓介 : 本 : Amazon.co.jp
ブロックくずしゲーム「アルカノイド」や「麻雀」が大好き

アルカノイドの筐体を所持しているほどアルカノイドが大好き。
公式2位の120万点が出せるほどの腕前。
「とんねるずのみなさんのおかげでした」や「トリビアの泉」等のテレビ番組でも紹介された。
また、ドラえもん引退後にセガのアミューズメントパークの1日店長を勤めその腕前を披露したこともある。
ただなぜか他のゲームは全く得意ではないらしい。
芸能界でも無類の麻雀好き。あの美空ひばりさんとも楽しんでいた。
プライベートで落ち込んでいた時に仲間たちが励ますために誘ってくれたのがきっかけ。
ドラえもんとはややかけ離れた趣味ですね!
料理の腕前はプロ級!

料理の腕前はプロ級で多くの料理本を出版している。
ドラえもんにあれだけ集中できる大山さん…料理もすごくこだわりそうですね…!
なんとなく、本当になんとなくですが小林カツ代さんとイメージが被ってしまいます(笑)
味覚と嗅覚が優れており「利き水」も出来たそうです。
水研究科としても名が通っており旧厚生省「おいしい水研究会」旧国土庁「水を語る女性の会」等にも所属。
意外や意外!愛煙家…!
ドラえもんのイメージとたばこは遠いようですが、大山のぶ代さんはかなりのヘビースモーカーで有名です。
健康には人一倍気をつけていた中、たばこだけはやめられないという人は結構いますよね。
漫画家のさくらももこさんも愛煙家で有名ですが。声優業や漫画家さん等、集中力が求められる職業の方はヘビースモーカーが多いようですね〜。
「脚本家」としての大山のぶ代さん
「太陽にほえろ!」の脚本を5本ほど担当。
トリビアの泉でも紹介された。
第129話「今日も街に陽が昇る」、第154話「自首」、第189話「人形の部屋」
第289話「殿下と少年」、第319話「年上の女」を担当。
指導者としてはとても厳しかった…!
音響芸術専門学校の校長を務める等、指導者としても活動。
そのプロ意識から多くの新人を泣かせるほど厳しかった。
フジテレビの「快進撃TVうたえモン」声優オーデションのゲスト審査員として参加。
評価の厳しさから今田耕司に「ブラックドラえもん」と呼ばれた。
黒柳徹子さんとは大親友!

かつて共演したことがきっかけで黒柳徹子さんとは長年の親友。
なぜか、この2人が親友と聞いてとてもしっくりきます。
2015年には夫の砂川氏が出演した。その際、サプライズだった大山のぶ代さんの肉声メッセージで声をつまらせた黒柳徹子さんが印象的でした。
デビューは女優業。

デビューは1956年のNHK「この鐘」。
声優業をしながら女優業も続けていた。
ドラえもん以前は「水戸黄門」や「子連れ狼」にも出演している。
女優、声優、脚本家、料理研究家、タレントと多方面で活躍されていて凄い…!
声のせいで壮絶な「いじめ」に遭った幼少期。
結構前の放送ですが「いつみても波瀾万丈」に出演された時にも若い頃のいじめについて語っていました。
独特な声質が原因だったそうです。
結果、その声質で活躍出来て結果オーライだったわけですが、その頃の思いは根深く、自分のこどもが同じような声を持ってまたいじめられたらどうしようか…等悩んだそうです。
ドラえもん引退後の出演作

ドラえもん引退後は、タレントとしてテレビ&ラジオで活躍したり、講演活動、指導活動に力を入れていた大山のぶ代さん。
心筋梗塞と脳梗塞で緊急入院し、一時回復したものの徐々に仕事をセーブせざるを得なくなった。
その後、ナレーションやPSP用ゲームソフト「ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生」でモノクマ役を務めるなど声優業も行っている。
現時点では全農による2014年、2015年のWebアニメ「おにくだいすき! ゼウシくん」のみの太役が最後の仕事となっている。
現在は認知症の報道が目立つ大山のぶ代さんですが、我らがドラえもん、我らが大山のぶ代さんももう82歳です。
ゆっくりと静かに過ごして欲しいですね。
新しいドラえもんももう気がつけば10年以上続いています。
水田わさびさんのドラえもんも今の子にとってはドラえもんです。
こうして新しい世代のドラえもんにもずっと頑張っていって欲しいですね…!