アメリカ横断ウルトラクイズといえば「みんなー!ニューヨークへ行きたいかぁー!?」(福留功男)
「みんなー!!ニューヨークへ行きたいかぁー!!?」(福留功男)
「勝てば天国、負ければ地獄!知力、体力、時の運!早く来い来い木曜日!」(高島忠夫・石川牧子アナ)
などの名フレーズが頭に浮かんできますね。
何よりも、優勝賞品が海外旅行だった当時のクイズ番組にあって、そもそもアメリカ大陸を横断しながら戦うクイズ番組という設定が壮大なスケールで、子供心に(つまりクイズの正解などは全く分からないままに)毎週楽しみにしていたのを憶えています。
みんなっ、ニューヨークへ行きたいか~!!
実にスケール感の漂う「アメリカ横断ウルトラクイズ」のBGM。
毎週楽しみに観ていました、不思議と番組途中からはだいたい応援する人が決まってくるんですよね。
「アメリカ横断ウルトラクイズ」はクイズ界最高峰のイメージがありました
クイズ解答者がこんなにカッコよく思えたクイズ番組は、他になかったような気がします。
「知力、体力、時の運!」

「アメリカ横断ウルトラクイズ」日本テレビで全17回開催・放送されました
なんと世界で最も制作費のかかったクイズ番組

世界で最も制作費のかかったクイズ番組
あまりに突拍子もないスケール感に第1回はドタキャンが続出
アメリカ横断ウルトラクイズとは (アメリカオウダンウルトラクイズとは) [単語記事] - ニコニコ大百科
応募総数4,188名に対し実際の参加者が404名という、かなりのドタキャン率だったようです。
第1回の成功で第2回以降は参加者数がうなぎ上りに
参加者数はうなぎ上りだった一方、視聴率としては1987年以降は次第に低下していったようです。
※下表はwikipediaから参照しております
第1回(1977年) | 視聴率約25% | 参加者404人 |
第2回(1978年) | 23.9% | 700人 |
第3回(1979年) | 23.9% | 1,362人 |
第4回(1980年) | 29.9% | 2,707人 |
第5回(1981年) | 27.2% | 6,473人 |
第6回(1982年) | 27.2% | 7,332人 |
第7回(1983年) | 34.5% | 10,203人 |
第8回(1984年) | 23.1% | 11,048人 |
第9回(1985年) | 22.2% | 11,754人 |
第10回(1986年) | 26.8% | 17,162人 |
第11回(1987年) | 20.4% | 18,017人 |
第12回(1988年) | 17.9% | 20,774人 |
第13回(1989年) | 16.6% | 24,115人 |
第14回(1990年) | 15.0% | 26,735人 |
第15回(1991年) | 18.1% | 28,523人 |
第16回(1992年) | 14.6% | 26,121人 |
「今世紀最後」(1998年) | 21.2% | 50,453人 |
1992年時点で18歳だった私は一度は東京ドームに足を運んでみたいと思いつつ、ついぞ参加することがありませんでした。
多くの人が同じような思いを抱いたであろう、そんな「アメリカ横断ウルトラクイズ」歴代の優勝者や豪華すぎた優勝賞品、罰ゲームなどについて振り返っていきましょう。
「アメリカ横断ウルトラクイズ」歴代の優勝者/準優勝者について
「アメリカ横断ウルトラクイズ」優勝者は番組内で「クイズ王」と称されました
出場者はみな素人のはずなのに、毎週の放送を重ねるごとに応援したくなるプレイヤーが決まってきましたよね。
応援してた人が敗北すると、また別の人を応援する。
まるで高校野球のような熱いドラマが、毎年繰り広げられていたものです。
第13回クイズ王(優勝者) 長戸勇人(1989年)
「アメリカ横断ウルトラクイズ」優勝賞品について
以下、歴代の優勝者と準優勝者、そしてスケールの大きな優勝賞品を紹介していきましょう。
※wikipedia参照
第1回(1977年)
クイズ王(優勝者) 松尾清三

松尾清三
準優勝者 藤原滋子

藤原滋子
優勝賞品 ラスベガスの土地1エーカー

ラスベガスの土地1エーカー
第2回(1978年)
クイズ王(優勝者) 北川宣浩

北川宣浩
準優勝者 間下友美子

間下友美子
優勝賞品 ニューヨークの最高級ホテル・エセックスハウス宿泊権

ニューヨークの最高級ホテル・エセックスハウス宿泊権
第3回(1979年)
クイズ王(優勝者) 宗田利八郎

宗田利八郎
準優勝者 田上滋

田上滋
優勝賞品 競走馬一頭

競走馬一頭
第4回(1980年)
クイズ王(優勝者) 上田由美

上田由美
準優勝者 松澤典子

松澤典子
優勝賞品 1人乗り小型飛行機

1人乗り小型飛行機
第5回(1981年)
クイズ王(優勝者) 真木法男

真木法男
準優勝者 杉山眞

杉山眞
優勝賞品 テキサスの油田採掘権

テキサスの油田採掘権
第6回(1982年)
クイズ王(優勝者) 高橋直樹

高橋直樹
準優勝者 高木剛

高木剛
優勝賞品 世界一周の旅

世界一周の旅
第7回(1983年)
クイズ王(優勝者) 横田尚

横田尚
準優勝者 渡辺晶夫

渡辺晶夫
優勝賞品 カナダ産ログハウス

カナダ産ログハウス
第8回(1984年)
クイズ王(優勝者) 石橋史行

石橋史行
準優勝者 宍戸浩明
福島県出身・東京都在住、当時22歳。
創価大学の学生。石橋とはクイズを通して知り合った友人同士で、第5回から後楽園予選に一緒に参加していた。
ラピッドシティーではラスト通過だったものの、他は石橋と各チェックポイントのトップ通過を競い合っていた。準決勝フィラデルフィアでは通過クイズ二度目で一抜けを果たした。
優勝賞品 高級クラシックカー

高級クラシックカー
第9回(1985年)
クイズ王(優勝者) 金子孝雄

金子孝雄
準優勝者 長谷川威夫
東京都出身、当時23歳。
大手出版社の営業マン。勤務先のコマーシャルのキャッチフレーズ「ヤリガイ満々」から「ヤリガイ」「バカガイ」と呼ばれていた。グァム・ハワイと2度連続で敗者復活。特に2択3択の選択問題に強かった。
一方で体力系のクイズではアルバカーキでは思考力が鈍って解答までに時間がかかったりほてった体を冷やすために頭から水をかぶる、ニューヨークのマラソンクイズでは敗者とのラスト抜け争いとなり誤答・キャンセルの連続でなかなか決着をつけられず、敗者が誤答ペナルティで解答席を離れた間に通過を決めるなど苦戦し、またドーバーでは3番目に通過した時点で、続くドーバー横断○×クイズにおいて自らの予測した解答と違う側の飛行機の座席しか残っておらず嫌々乗り込んだもののそちらが正解であったりと運で勝ち上がった面もあった。
優勝賞品 1人乗り小型潜水艦

1人乗り小型潜水艦
第10回(1986年)
クイズ王(優勝者) 森田敬和

森田敬和
準優勝者 西沢泰生
神奈川県出身・東京都在住、当時24歳。
東海大学出身、社内報編集者。森田と同様に、数多くのクイズ番組を制覇した実力者。福留からは、その見た目から「とっちゃん坊や」と呼ばれた。機内の成績は、森田とはわずか1点差であった。
アトランタでは森田に次いで2位で通過、「ナイアガラの滝に行きたいので」と北米を選択したが、その際福留から「ひょっとすると森田を避けたか?」とコメントされた。
北米ルートではオーランド、マイアミと2位通過、ナイアガラの準決勝では一旦不正解で-2ポイントまで落としながらも盛り返し、通過クイズ1回目(他挑戦者の不正解のため出題は2問)で決勝進出を決め、決勝での対戦相手について「90%森田敬和君」と予想し、予想通り森田との対戦となった決勝では一旦+2対+9と大量リードで王手をかけられた後から一気に盛り返し、相手の不正解もあり逆転、逆に+9対+8と王手をかける(その後森田の不正解で一旦+9対+7に開く)も、勝負をかけた問題で不正解し+8に後退、最後は2ポイント差で敗れた(優勝に王手をかけた準優勝者は西沢が唯一)。
帰国後、スタジオで「永遠に縮まらない2ポイント」と語っている。優勝賞品贈呈に際して「もう本当に二度とクイズに出るなョ」とマジックで書いた水色のTシャツを森田に送った。
優勝賞品 熱気球

熱気球
第11回(1987年)
クイズ王(優勝者) 稲川良夫

稲川良夫
準優勝者 山賀恵美子

山賀恵美子
優勝賞品 カナダ東部のノバスコシア沖に浮かぶ島

カナダ東部のノバスコシア沖に浮かぶ島
第12回(1988年)
クイズ王(優勝者) 瀬間康仁

瀬間康仁
準優勝者 大江成人
千葉県出身、当時22歳。
早稲田大学の学生。アラスカ鉄道でのクイズの誤答から、あだ名は「ババピー」で、道中の酒の席で、その誤答を女性解答者にからかわれ、酔った勢いもあって首に手を掛けたり、イグアスの大滝びクイズではフレーズが「ババピー」となった(回想シーンも放送された)。
本土上陸当初は中、下位での通過が多くラスベガスのクラップス早押しクイズでは振り直しの末後ろ向きでサイコロを振りラスト通過だったが、トップ通過したサンパウロ以降はフェゴ島でラスト通過となった以外上位通過が多かった(特にフェゴ島では、自身の他人に対する優しさから自身が危機に陥る場面があり、フェゴ島通過の際も勝ち抜いたが葛藤から涙を流す場面があった。その心情もあり、決勝まで勝ち上がった際には決勝の紹介では福留から「彼ほど、この旅で逞しくなった男は過去に見当たりません」と称された)。
優勝賞品 バイオマリンスポーツセット一式

バイオマリンスポーツセット一式
第13回(1989年)
クイズ王(優勝者) 長戸勇人

長戸勇人
準優勝者 永田喜彰

永田喜彰
優勝賞品 冷凍人間保存の会員権

冷凍人間保存の会員権
第14回(1990年)
クイズ王(優勝者) 佐藤光邦
秋田県出身・神奈川県在住、当時33歳。
成蹊大学出身、郵便局員。口髭を生やしていることと、名前の「光邦」を徳川光圀に掛けて、愛称は「ヒゲの黄門様」。クイズ番組への参加も海外旅行も全くの未経験だった。
早押しクイズでは実力を見せたが、体力系のクイズでは苦戦した。
準優勝者 高松康典
熊本県出身、当時25歳。
機械会社勤務。佐藤とは対照的にトマト戦争などの体力系のクイズを得意としていた。
早押しクイズでの解答権取得の素早さも際立ったものの誤答も多く、エリーではラスト抜けを争い相手にリーチのかかった状態で誤答し一回休みと追い詰められた。
決勝戦では自分の勤務する会社の制服を着て臨んだ。
優勝賞品 "ラスベガス"のカジノのオーナー権

"ラスベガス"のカジノのオーナー権
第15回(1991年)
クイズ王(優勝者) 能勢一幸

能勢一幸
準優勝者 松原史和
神奈川県出身、当時21歳。
一橋大学の学生で、同大学のクイズ研究会所属。迷彩服姿でクイズに挑んだり、勝ち抜けると匍匐前進を披露したことなどから「ゲリラ松原」と福澤から呼ばれていた。
能勢は大学の先輩にあたる。松原は遅生まれで能勢は早生まれ(1月1日)のため、年齢は1つ違いだが能勢は社会人、松原は大学3年生であった。
優勝賞品 プライベート温泉

プライベート温泉
第16回(1992年)
クイズ王(優勝者) 田中健一

田中健一
準優勝者 大西肇
京都府出身、当時34歳。
関西大学出身、呉服店店主で既婚者。第13回で準優勝した永田に誘われ、関西クイズ愛好会に所属。
社会人になってからクイズを始め、クイズ番組出場経験多数の実力者だった。東京ドームからニューヨークまで一貫してクイズには和服を着て臨んだ(ただし、移動時には普通の服を着ており、クイズ収録時に和服に着替えていたとのこと)。
成田で敗者復活した以外は、常に上位通過で安定していた。後に2001年に放送された「家族の愛よ!甦れスペシャル オーストラリア大陸縦断5000キロ!冒険家族クイズ2001」に家族4人で参加した。
優勝賞品 ワイン用ブドウ畑

ワイン用ブドウ畑
「今世紀最後」(1998年)
クイズ王(優勝者) 小川圭太
新潟県出身、当時21歳。
立命館大学の学生で、RUQS所属(後に17代目会長に就任したことにより立命館クイズ研出身・所属の優勝者は全員歴代会長に就任したことになる)。クイズには立命館クイズ研の法被を着て臨むことが多かった。
グァムの奇襲クイズで遅刻し最後に合流するというミスがあったが、シルバートン以降を全て上位で通過。デュランゴでは清水とペアを組んでいた。ピカイチ技は「南京玉すだれ」であったが一次審査で不合格、優勝した際に改めて披露した。
準優勝者 清水耕司
当時25歳、信州大学の学生。
小川同様グァムの奇襲クイズには遅刻しており、その敗者決定戦で辛くも勝ち抜けた。ハワイとニューヨークでは、勝ち抜けしたときに号泣した。
優勝賞品 高級ハウスボート

高級ハウスボート
ウルトラ史上最大の激戦「伝説のボルティモア」
アメリカ横断ウルトラクイズには数多くの死闘が存在しますが、なかでもこの「伝説のボルティモア」は、いまだにウルトラ史上最大の激戦として、多くの人の記憶に残っています。
ホントにやったの?「アメリカ横断ウルトラクイズ」壮絶な罰ゲーム
異国の地でクイズ敗者に対して行われる、容赦のない罰ゲームもまたウルトラクイズの見せ場でした。
下記のように区分される数々の罰ゲームが、毎回のチェックポイントごとに用意されていたのです。
第12回第10CP、イグアス罰ゲームの裏話
恐怖の罰ゲーム|今だから話せるウルトラクイズ裏話
アメリカ横断ウルトラクイズが終了した訳
様々に理由はあると思いますが、やはりギネスにも載った「莫大な制作予算」が大きかったのではないでしょうか。
スケールの大きな歴史に残るクイズ番組でしたが、やはりそれを実行するにはそれなりに大掛かりな環境整備が必要であったということでしょうね。
日本テレビのアメリカ横断ウルトラクイズはどうして中止になったのです... - Yahoo!知恵袋
「アメリカ横断ウルトラクイズ」歴代の優勝者/準優勝者一覧
各回の優勝者/準優勝者一覧。
なお、各人のプロフィールはwikipediaを参照させていただいております。
優勝者 | 準優勝者 | |
第1回 | 松尾清三 | 藤原滋子 |
第2回 | 北川宣浩 | 間下友美子 |
第3回 | 宗田利八郎 | 田上滋 |
第4回 | 上田由美 | 松澤典子 |
第5回 | 真木法男 | 杉山眞 |
第6回 | 高橋直樹 | 高木剛 |
第7回 | 横田尚 | 渡辺晶夫 |
第8回 | 石橋史行 | 宍戸浩明 |
第9回 | 金子孝雄 | 長谷川威夫 |
第10回 | 森田敬和 | 西沢泰生 |
第11回 | 稲川良夫 | 山賀恵美子 |
第12回 | 瀬間康 | 仁大江成人 |
第13回 | 長戸勇人 | 永田喜彰 |
第14回 | 佐藤光邦 | 高松康典 |
第15回 | 能勢一幸 | 松原史和 |
第16回 | 田中健一 | 大西肇 |
「今世紀最後」 | 小川圭太 | 清水耕司 |
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