東映版『スパイダーマン』(1978年)特撮史上最強秒殺ロボの巨大ロボット・レオパルドンの魅力

東映版『スパイダーマン』(1978年)特撮史上最強秒殺ロボの巨大ロボット・レオパルドンの魅力

東映とマーベルの契約の都合上、現在はスパイダーマンのキャラクターを東映が使用できなくなっており、映像はおろか写真やイラストすら公開不可能になってしまった幻の東映版特撮テレビドラマ『スパイダーマン』。この東映版のスパイダーマンは本家とは全然違う魅力がいっぱいあります。おさらいしてみましょう。ありとあらゆる敵(最終ボス含む)を必殺技・ソードビッカーの一撃で秒殺する特撮史上最強秒殺ロボの巨大ロボット・レオパルドンなど魅力的なメカも存在します。


東映版特撮テレビドラマ『スパイダーマン』(1978年)

『スパイダーマン』は、東京12チャンネルの水曜日19:30-20:00枠において、1978年(昭和53年)5月17日から1979年(昭和54年)3月14日にかけて全41話(初回時には、2話分の再放送も追加)が放送された、マーベル・コミック社とキャラクター使用契約を交わした東映製作の特撮テレビドラマシリーズ、およびそれに登場する架空のヒーロー。

東映とマーベル・コミックの「5年間にわたり、お互いのキャラクターを自由に使用してよい」という契約により生まれたのが、本作である。それにしたがってスパイダーマンのキャラクターを使用しているが、設定や物語は東映が独自で創作している。

スパイダーマンが単身で戦うだけでなく、巨大ロボット・レオパルドンに乗り込んで戦うという設定をはじめ、悪役側の組織構成やブレスレットの操作による変身描写など、多くの要素は後年の「スーパー戦隊シリーズ」に引き継がれていった。

東映版特撮テレビドラマ『スパイダーマン』(1978年)

山城拓也が、強化服・スパイダープロテクターを身に着けた姿。彼はスパイダーエキスを注入されたことで体質が変化したため、蜘蛛の能力を持ち、垂直の壁に張り付くことや、昇り降りすることも出来る。

スパイダー感覚で敵の動きを察知できるほか、人間離れした体力も有するが、クモの生態に準じた「寒さに弱い」などの弱点(スパイダーエキスによる副作用的なもの)も存在する。

正体は秘密にしているが、存在自体は早い段階で「正義のヒーロー」として認知されていた。第7話では、「スパイダーマンブギ」(作詞:上原正三、作曲:渡辺宙明、歌:小林幸太郎 & BB5)という歌がレコード化されて、ヒットしているほど有名になっている。インターポール秘密情報部には正体を知られており、協力関係にある。

スパイダーマンとマシーンベムの直接対決はほとんど描かれず、そのマシーンベムを倒すのはレオパルドンの役目になっている。

そのため、スパイダーマンは自分の手で直接怪人(に相当する敵役)を倒したことが無いという、日本のヒーローとしては特異な地位を占めている。これは、仮面ライダーのライダーキックやキカイダーのデンジ・エンドに相当する「必殺技」や「必殺武器」と呼べるものが設定されていない事に起因する。

スパイダーマン・山城拓也(演: 香山浩介)「地獄からの使者・スパイダーマン!」

名乗り口上・決めの文句「鉄十字キラー・スパイダーマン!」と言う事が多い。

スパイダーマン・山城拓也(演: 香山浩介)「鉄十字キラー・スパイダーマン!」

空陸両用のスーパーマシン。拓也の呼びかけで専用のガレージから発進する。ボンネットの内側にはミサイル発射装置や機関銃が内蔵されている。宇宙戦艦マーベラーの艦橋後方から、内部に収納される。

スパイダーマンが搭乗する「スパイダーマシンGP-7」

東映版『スパイダーマン』は巨大ロボット・レオパルドンに乗り込んで戦う

特撮史上最強秒殺ロボの巨大ロボット「レオパルドン」はありとあらゆる敵(最終ボス含む)を必殺技・ソードビッカーの一撃で秒殺する

マーベラーが変形した巨大ロボット。全高60メートル、重量25000トン(資料によっては20000トンとも)。
村上克司がドイツの戦車「レオパルド」から命名し、デザインも担当した。一部には漫画家の聖悠紀がデザインを行ったとする資料もあるが真偽は不明。

特撮史上最強のレオパルドンの能力

東映は大鉄人17以降、特撮ロボから遠ざかっていたため、着ぐるみを上手く作ることができず、動きが悪い着ぐるみになってしまった。

高下駄を履いている着ぐるみの内部構造ゆえに敵の怪人と身長が釣りあわず、また激しい動きもできなかった。

また着ぐるみの補修部品の紛失(盗難説もあり)といったトラブルにより、敵の怪人と格闘戦をする機会をできる限り減らさざるを得なかった。そのためにソードビッカーによる一撃必殺の武器で敵を倒す流れになってしまったのだ。

レオパルドンの唯一の弱点は着ぐるみの都合上、動きが非常に悪いことだけ。

このレオパルドンの着ぐるみの動きの失敗で培ったノウハウが、後のスーパー戦隊シリーズの巨大ロボに生かされた。

ほとんど動かなくても楽勝で敵に勝てるレオパルドン。

スパイダーマン自身は怪人を倒したことがない・・・非常にめずらしい作品となっております。

スパイダーマンは自分の手で直接怪人(に相当する敵役)を倒したことが無い。倒すのはレオパルドンだ。

スパイダーマン「レオパルドン!ソードビッカー!」

スパイダーマン「レオパルドン!ソードビッカー!」

ソードビッカーは剣だが、立ち回りでは使わない。レオパルドンは動きが悪いので立ち回れない。ソードビッカーは、敵に止めを刺すための決め技として投擲する。この一撃で必ず倒せる。

レオパルドンの最強の武器「ソードビッカー」(剣)で敵を秒殺する。最速記録は第18話の食虫植物戦で見せた9.5秒である。

ウルトラマンで言えば、変身してすぐにスペシューム光線をするような感じです。

レオパルドンは初っ端から「ソードビッカー」を使って相手を瞬殺する。

スパイダーマンが搭乗する巨大ロボット「レオパルドン」が初っ端から放つ一撃必殺の超強力武器。レオパルドンの脚部に格納されており、これを投げナイフのように相手に投げて一撃で敵を倒す。

レオパルドンの一撃必殺の超強力武器「ソードビッカー」(剣)で敵を秒殺する。

ラスボスも含めて、すべての敵を瞬殺する。特撮史上最強秒殺ロボの巨大ロボット・レオパルドン!

これは9.5秒で倒しています。

レオパルドンのソードビッカーのシークエンス。出てきて数秒で敵を倒します。

出てきてすぐ、しょっぱなから、最強の攻撃で敵を瞬殺!ここまで最強の特撮巨大ヒーローはいません。

特撮史上最強のレオパルドンのおもちゃは飛ぶように売れまくった。空前絶後なヒット。

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