1990年2月、アサヒが発売した缶コーヒーブランド『J.O.(ジョー)』
アサヒは1986年缶コーヒー「NOVA」発売、CMにはサッカーアルゼンチン代表のマラドーナを起用し若者を中心に知名度を上げたが、本格的な味わいのコーヒーを望む層からは支持されなかった。
そこで、研究を重ねて改良した缶コーヒーを新たに投入。
1990年2月、新ブランドとして『J.O.(ジョー)』を発売した。

缶コーヒー『J.O.(ジョー)』
缶コーヒーブランド『J.O.(ジョー)』の歴代テレビCM
本格嗜好というイメージを強調するため、CMには日米のホームラン記録保持者(当時)・王貞治とハンク・アーロンを起用。
豪華すぎる組み合わせにアサヒの気合が伺える。
なお、王貞治の通算ホームランは868本、ハンク・アーロンの通算ホームランは755本である。
1990年、日米のホームラン王が共演
1991年、江口洋介を起用したCMで若者人気が飛躍的に向上
1990年代初頭、『東京ラブストーリー』『愛という名のもとに』など、トレンディドラマの常連であった人気俳優・江口洋介をイメージキャラクターに起用。
「ジョー、どこ?」というキャッチフレーズで有名になった。
新しいバージョンの缶キャッチが放送されるたびに、真似する若者が続出したが江口洋介のようにカッコよくできるものはなかなかいなかった。
あまりの上手さにCMは特撮なのかと話題にもなったが、江口本人がラジオにて実際に自分でやっており、成功するまで何度もトライしたと語っている。
なお、後に妻となる森高千里もアサヒの生ビール『Z』のCMに1994年起用されている。
江口洋介以外の『J.O.』CM
江口洋介のCMがインパクトあったため、記憶に残っていない人も多いが、ほぼ同時期に渡瀬恒彦やCHAGE and ASKAバージョンなどのCMも放送されていた。
1995年以降は柳葉敏郎がCMキャラクター
徐々に他社の缶コーヒーと差別化が難しくなってきたため、アサヒは1997年9月に『WONDA(ワンダ)』に改称し、『J.O.(ジョー)』は約7年半でそのブランドを終了することになった。
なお、『WONDA』の初代CMキャラクターはタイガー・ウッズ。
『NOVA』のディエゴ・マラドーナ(サッカー)、『J.O.』の王貞治&ハンク・アーロン(野球)、『WONDA』のタイガー・ウッズ(ゴルフ)と、アサヒの缶コーヒーブランドの初代キャラクターは3連続で世界的なスポーツ選手を起用している。
マラドーナがCM出演した懐かしのアサヒ缶コーヒー『NOVA』