『ベランダ・ビオトープ』(家庭内におけるビオトープ)で昭和な風情を楽しむ

『ベランダ・ビオトープ』(家庭内におけるビオトープ)で昭和な風情を楽しむ

昭和時代は水辺での自然体験が豊富でした。ザリガニ、トンボ・・・。市街地の開発で水辺環境は、どんどんなくなってしまいました。子供たちの学校の環境教育の現場でも水辺の生態系「ビオトープ」が活用されています。家庭でもビオトープを取り入れて昭和な水辺の景色や風情を楽しむことができます。


ビオトープの歴史的背景

戦後、都市開発が進み「水辺環境」の破壊がどんどん進み、昔は身近に見られた多くの生き物が姿を消す。

日本における人里の環境は水田耕作を中心とした水の多い環境であり、第二次世界大戦後の今日までの歴史の中で身近に見かけられる人里の環境のなかで最も破壊が進んだのが「水辺環境」であった。

河岸は護岸工事で固められ、川の水は水質汚濁が進み、また、水田は圃場整備事業によって広いが単純で生態系に乏しいものとなり、水路からは切り離され、水路は単なる側溝となりさらに農薬散布がこれに被さり、昔は身近に見られた多くの生き物が姿を消す。

昭和時代は、水辺でよく遊びました。自然体験を満喫した。

昔は毎日のようにザリガニ釣りをやったが・・・「水辺環境」の破壊がどんどん進んだ・・・

タガメはカメムシ目・コオイムシ科に分類される昆虫の一種。日本最大の水生昆虫で、日本最大のカメムシでもある。

少年時代絶対捕まえられなかった虫ベスト3に必ず入る「タガメ」

おもに市街地や、埋立地、造成地などからなる市街地では、野生生物の種数が少なく、自然環境が質量ともに乏しくなっています。

そのため近年、地域、学校などによっては、生物の生息空間(ビオトープ)となる自然環境の整備などによって、生物多様性の質を高める取り組みが進められています。

トンボはどこへ行った・・・昔は身近に見られた多くの生き物が姿を消す。

日本では1990年代から環境共生の理念のもとで、環境改善の意味合いでビオトープの名を冠した事業が行われるようになってきた。

ある生物を保護するとしてもその生物単体の採取を規制するだけでは駄目で、その餌となる生物や繁殖地、さらに餌となる生物が食する植物など関連する自然生態系全体を維持する必要が次第に認識されてきたのである。

ただしドイツで生まれた概念であるビオトープをいつだれが日本にもたらしたのかはよくわかっていない。

これらの動きが重なって、平成元年度からの旧建設省の多自然型川づくりの推進や河川法の改正で、河川を自然環境媒体の視点からみる考え方が普及した。こうした動きも背景として、ちいさな水辺に水草や抽水植物、小魚等を飼育する環境を「ビオトープ」と呼ぶ語法も出てきた。

これがさらに転じて、庭に水草栽培セットを持ち出すものをビオトープという例が出てきた。園芸店などには、ビオトープセットと称して単なる水草栽培を意味する場合もあり、必ずしも物質循環や生態系の安定性を意図しないものも見られる。

いなみ野水辺の里公園の「ビオトープ」

巨椋池に自生していた希少な植物の花が咲き、メダカなど淡水魚が泳いでいる。25日、同ラボラトリーで開かれる近畿水環境交流会で報告する。

同研究所流域災害研究センターの中川一教授や、摂南大の澤井健二名誉教授(66)らがプロジェクトを発足して取り組んだ。1年かけて、干拓前の1930年の池を200分の1サイズで再現。池は約200平方メートル、深さは原寸で最も深いところで1・1メートル。池の底には工事で掘り起こされた巨椋池の土を敷いた。池を中心にした10キロ四方の川や丘陵も築造した。

今春、築造を終え、巨椋池に咲いていたオグラノハクチョウなどのハス10品種をはじめ、食虫植物ムジナモ、スイレン科のオグラコウホネなど希少な植物やヨシなども育てた。メダカやフナなど在来魚も飼育している。池の周囲には茶の木など地域にゆかりのある植物も植えた。池では6月後半からピンクや白のハス、黄のオグラコウホネが花を咲かせている。

かつて京都市伏見区と宇治市、久御山町にまたがって存在した広大な「巨椋(おぐら)池」を模したビオトープが、京都大防災研究所の宇治川オープンラボラトリー(京都市伏見区)に完成した。

人工島のビオトーブ ポートアイランド南公園

加東市平池公園のビオトーブ

教育におけるビオトープの利用・学校ビオトープを活用した教育プログラム

学校教育の文脈では、児童、生徒への環境教育の一環で取り入られてきた人為的に再生された自然生態系の観察モデルのことを指す。小中学校の構内に教師と生徒たちによって作られたり、また市民のための公園の一角に作られたりもしている。

自然の水草や水生植物とプランクトン、小さな魚に昆虫の幼虫、昆虫などが、一つながりの生態系、また食物連鎖を維持していること、そこから自然環境の成り立ちとそのシステムを学ばせるため、全国各地に増えつつある。

特に2001年から導入された総合的な学習の時間の取り組みとしても注目され、拡大に拍車をかけた。またこうした学習が、川にホタルを呼び戻す運動になったり、川に空き缶をポイ捨てしない呼びかけになったり、と環境との取り組み方を考えるきっかけにもなっている。

学校ビオトープを活用した教育プログラム

ビオトープは子供たちが楽しみながら学べる環境学習の場

ビオトープを活用した水生生物や昆虫などの観察と飼育指導、自然体験学習

学校ビオトープの造成・改修、維持管理作業

学校ビオトープの造成・改修、維持管理作業

京都府八幡市内里の男山東中は開校30周年を記念し、中庭に琵琶湖をイメージしたビオトープ(生き物の成育空間)を設置した。生徒は「生き物を大切に育て、学校の憩いの場にしていきたい」と話している。

ビオトープは約20平方メートルの大きさで、深さ最大約60センチ。彦根市出身で、管理を担当する同中の丸本憲一教諭(48)や生徒たちが琵琶湖や近くの川で集めたコイやフナ、オイカワ、ドジョウなど約20種類の生き物を放った。水道水をためて近くの浄化槽に循環させている。

琵琶湖をイメージしたビオトープで生き物を観察する生徒ら(京都府八幡市内里・男山東中)

ビオトープにホタルの幼虫放流(富山県滑川市・田中小)

日本ビオトープ協会 | 日本ビオトープ協会 「自然との共生をめざして」

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