「Only You-翔べない翼-」のあらすじ
運命の出会い
主人公の南井こころは3歳の時にバスの衝突事故で失明しますが、中学3年生の時に角膜移植で視力を取り戻します。2年遅れで入学した高校で、「超能力者」と噂される国見真(くにみしん)と出会い、互いに惹かれあううちに、こころは真が本当に超能力者であることを知ります。彼は触れると相手の心が読めてしまうのです。
やがて一緒に過ごすうちに、真の超能力がこころにもうつってしまい、こころを傷つけたくない真はこころの元を離れます。
2年後、高校3年生になったこころは真を想いながら伝播した超能力を大切に持ち続けていました。ある日両親が事故に会い、母親は危篤状態になってしまいます。無意識に心の中で真に助けを求めているとこころの母親は意識を取り戻しました。そしてこころと真は再び再会するのですが、母親は脳溢血で帰らぬ人となってしまいました。真のおかげで母親の最期を看取ることができたこころは、真にもう一度自分の気持ちを伝えます。
初めての瞬間移動
一方真はこころと離れていた2年間、超能力の研究をしている叔父、国見健二(くにみけんじ)とその娘サラと一緒に暮らしていました。彼らも真と同じ超能力者だったのです。
真と一緒に生きていきたいこころですが、真の本当の苦しみを超能力者ではない自分はわかってあげられない…と身を引こうとしますがサラに後押しされ、真はこころを追いかけます。その時、叔父である国見健二(くにみけんじ)から「超能力を使うことをためらうな。壁をこえろ。」と言われ、こころに会いたい気持ちが高まった時に初めて瞬間移動をしました。
赤の能力者、優(ゆう)との出会い
再び気持ちを確かめ合った真とこころは大学生になって一緒に暮らし始めます。お互いの将来を真剣に模索し始めた時に、「危険」な赤の能力者である子供、優(ゆう)と出会います。優はその危険すぎる能力の為に家族から見放され、国見健二(くにみけんじ)の研究室に預けられている子供でした。
最初は真にもこころにも心を閉ざしていた優ですが、やがて2人の深い愛情を受けて心を開いてゆきます。そんな時にこころが妊娠していることがわかり、本当の家族になろうと決意しますが、叔父である国見健二(くにみけんじ)に強い暗示をかけられた優はこころのお腹の中の赤ちゃんを殺そうとします。そしてこころを守るために真は国見健二(くにみけんじ)の望み通りに彼を超能力で殺してしまうのです。
全ては真が超能力を受け入れ、向き合い生きていくため
最期は植物状態だった国見健二(くにみけんじ)ですが、優に能力で語りかけ全ての延命機械をショートさせ帰らぬ人となりました。叔父を死なせてしまったショックから、真は「こころがまっくろ」と優に言われるほどダークサイドに落ちてしまいますが、やはりこころの強い愛の力で叔父の死を乗り越え、そして国見健二(くにみけんじ)のレポートに綴られた「苦しませてごめんな。お前の幸せを誰よりも願う」という言葉と共に、真はこころ、優、生まれてくる赤ちゃんと共に家族として生きていくのでした。
「Only You-翔べない翼-」の登場人物
南井こころ(みない こころ)
主人公。3歳の時にバスの衝突事故で失明しますが、中学3年生の時に角膜移植で視力を取り戻し2年遅れで高校へ入学します。前向きな性格で、自分自身を受け入れてもらうためにクラスの自己紹介で「特技は点字を読むことです」と失明していたことを明かしますが、そのことが逆に周りをぎくしゃくさせることになってしまいます。ですが何事にも一生懸命で嘘のない生き方に、やがて親友もできます。
真(しん)の良き理解者で超能力も全て受け入れ大きな愛で支えます。真(しん)と一緒に過ごすうちに超能力の一部がうつり人の心が読めるようになりました。