70年代末、突如あらわれた前代未聞のロックン・ファンク『JAGATARA』

70年代末、突如あらわれた前代未聞のロックン・ファンク『JAGATARA』

多様な音楽性と独特のボーカルスタイルで日本のインディーズロックシーンを牽引したJAGATARA。その軌跡を振り返ってみましょう。


「暗黒大陸じゃがたら」デビュー

1979年、日本のロック・インディーズシーンに突如あらわれたロックバンド「JAGATARA」

ファンク、レゲエ、パンクのごった煮のサウンドと、ボーカル「江戸アケミ」の特異なキャラクターで一躍有名になりました。

活動初期のバンド名は「じゃがたら」

また、ライブを重ねる度に 『江戸&じゃがたら』。『暗黒大陸じゃがたら』、『財団法人じゃがたら』etc・・・名称を少しずつ変化させていました。

エロ・グロ・ナンセンス?過激なパフォーマンスで有名に

活動初期のJAGATARAは、パンクロック色が強くステージングも過激でした。

当時、豚の内蔵を客席に投げ込むパフォーマンスをすることで有名だったTHE STALINと並び、サブカル的な関心を集め数々の雑誌に露出していきました。

群を抜いたパフォーマンスで注目を集めたJAGATARAでしたが、バンドの音楽性ではなく風俗として扱われる事に嫌気がさしたボーカルの江戸アケミは1981年、音楽活動に専心することを決めました。

JAGATARAの音楽性 その進化と評価

音楽活動に専念することを決めた翌年の1982年。

JAGATARAはファースト・アルバム『南蛮渡来』を自主制作で発表します。

ファンクを取り入れたサウンドとその高度な技術が一部のロック専門誌上で絶賛されました。

また、江戸アケミが生み出す 皮肉を含んだ言葉遊びのような歌詞と、語りかけるようなボーカルスタイルは熱狂的なファンを獲得しました。

今でも彼の残した格言はファンの間で語り継がれています。

JAGATARAのメンバー

江戸アケミ(江戸正孝)(ヴォーカル)(1979年〜) EBBY(永井章)(ギター)(1979年〜)  JAGATARAと並行してトマトスにも在籍。解散後はPHAT DOGS、MAMBABOOなどで活動。 ナベ(渡邊正己)(ベース)(1979年〜)  JAGATARAと並行してトマトスにも在籍。解散後はイモンズを結成。 OTO(村田尚紀)(ギター)(1981年〜)  加入前は後にAUTO-MODを結成するジュネのマリア023に在籍。またJAGATARAと並行してビブラストーンで活動。1991年にあがた森魚の雷蔵へ参加。1994年に南流石らとTANGOSを結成。2004年に元ZELDAのサヨコらとサヨコオトナラを結成。 篠田昌已(サックス)(1983年〜)  加入前は生活向上委員会、PUNGOなどに在籍。またJAGATARAと並行してチンドン楽団、オルケスタ・デル・ビエント、コンポステラなどでも活動。 テイユウ(中村貞祐)(ドラムス)(1983年〜)  加入前はザ・スターリン、火の宮などに在籍。解散後はKUSU KUSUのマネジメントなどを行った。 ヤヒロトモヒロ(八尋知洋)(パーカッション)(1985年〜)  解散後は自らのバンド、オズ・ アマレーロスなどで活動。 村田陽一(トロンボーン)(1986年〜)  解散後は自らのバンドSOLID BRASSなどで活動。 エマーソン北村(北村賢治)(キーボード)(1988年〜)  解散後はMUTE BEAT、シアターブルックなどで活動。 南流石(コーラス&ダンス)(1986年〜)  コーラス兼ダンサー。解散後は主に振付師として活躍。1994年にOTOらとTANGOSを結成。2012年には佐藤タイジ、大塚愛らとRabbitを結成。 ユカリ(塚越優香)(コーラス&ダンス、サックス)(1985年〜1989年)  加入前はタンゴ・ヨーロッパに在籍。当初は南と共にコーラス兼ダンサーとして加入するが、篠田の薫陶を受けサックスを習得。バンド後期に脱退し、解散後は「Yukarie」(読みはユカリ)名義でサックスプレーヤーとしてTHE THRILL、Mean Machine、河村隆一のバックメンバーなどで活動(Mean Machineではベース担当)。

https://ja.wikipedia.org/wiki/JAGATARA

JAGATARA - Wikipedia

江戸アケミの死。JAGATARA終焉

1989年、アルバム「それから」でビクターからメジャーデビューしたJAGATARA。

順調にバンド活動を行っているように見えましたが、その中でボーカルの江戸アケミは不眠症に悩まされ、幾度となく体調を崩します。

そして1990年1月、自宅の浴室で謎の溺死。バンドの中心人物を失ったことで JAGATARAの歴史は突然の終止符を打つことになりました。

しかし、活動停止後も彼等の残した音源や高度なステージング、そして江戸アケミの天才的な人物像は伝説として語り継がれています。

JAGATARAの残した音源

Amazon.co.jp: JAGATARA : 南蛮渡来 - ミュージック

いかがでしたか?多様な音楽性で精神世界を表現し続けた天才 江戸アケミとJAGATARAの軌跡。

是非、チェックしてみてください!

関連する投稿


ブルース・クリエイション『悪魔と11人の子供達』など、伝説的な日本のロックアルバム5タイトルがレコードで復刻!!

ブルース・クリエイション『悪魔と11人の子供達』など、伝説的な日本のロックアルバム5タイトルがレコードで復刻!!

日本コロムビアのカタログからカッティング・エッジな作品を世界に発信する再発プロジェクト「J-DIGS reissues」より、ブルース・クリエイション『悪魔と11人の子供達』などカルトな人気を誇る伝説的な日本のロック5タイトルがアナログ・レコードでリイシューされます。


【訃報】「クレイジーケンバンド」の元ドラマー・廣石惠一さん死去。「杉山清貴&オメガトライブ」でも活躍

【訃報】「クレイジーケンバンド」の元ドラマー・廣石惠一さん死去。「杉山清貴&オメガトライブ」でも活躍

ロックバンド「クレイジーケンバンド」の元ドラマー、廣石惠一(ひろいし けいいち)さんが3月16日、脳出血のため亡くなったことが同バンドの公式サイトおよびSNSで発表されました。64歳でした。


デビュー35周年!ドキュメント映画『劇場版BUCK-TICK バクチク現象 - New World -』がついに公開!!

デビュー35周年!ドキュメント映画『劇場版BUCK-TICK バクチク現象 - New World -』がついに公開!!

ロックバンドBUCK-TICKの、デビュー35周年の活動を追ったドキュメンタリー映画『劇場版BUCK-TICK バクチク現象 - New World -』が、2月21日より公開されます。


銀蠅一家の爽やか担当【矢吹薫】今どうしてる?

銀蠅一家の爽やか担当【矢吹薫】今どうしてる?

横浜銀蠅の弟分といえば、嶋大輔さんやロックバンド「紅麗威甦」のボーカルとして活躍した杉本哲太さんが有名ですが、矢吹薫さんもその一人。銀蠅一家の三男坊なんて言われていました。現在は芸能界を引退している矢吹薫さんですが、活動を振り返りつつ現在の活動について調べてみました。


【追悼】主にピンク映画や日活ロマンポルノで活躍し僅か52歳の若さで亡くなった『麻生うさぎ』!!

【追悼】主にピンク映画や日活ロマンポルノで活躍し僅か52歳の若さで亡くなった『麻生うさぎ』!!

1982年より、にっかつ映画「ピンクのカーテン」に出演し主にピンク映画や日活ロマンポルノで活躍した女優の麻生うさぎさんが、2012年12月28日に僅か52歳の若さで亡くなわれています。12月は命日の為、麻生さんをまとめてみました。


最新の投稿


世界が熱狂!葛飾商店街×『キャプテン翼』コラボ「シーズン2」開催!新エリア&限定メニューで街を駆け抜けろ!

世界が熱狂!葛飾商店街×『キャプテン翼』コラボ「シーズン2」開催!新エリア&限定メニューで街を駆け抜けろ!

葛飾区商店街連合会は、2025年10月10日より『キャプテン翼』とのコラボイベント「シーズン2」を亀有・金町・柴又エリアで開催。キャラクターをイメージした限定メニューやスタンプラリーを展開し、聖地巡礼と地域活性化を促進します。


キン肉マン愛が英語力に!超人たちの名言・名場面で学ぶ『キン肉マン超人英会話』発売

キン肉マン愛が英語力に!超人たちの名言・名場面で学ぶ『キン肉マン超人英会話』発売

人気アニメ『キン肉マン』の「完璧超人始祖編」の名言・名場面を題材にした英会話学習書『キン肉マン超人英会話』が、2025年11月29日(土)にKADOKAWAより発売されます。超人たちの熱い言葉を通じて、楽しみながら実用的な英語表現をインプットできます。TOEIC満点保持者やプロレスキャスターなど、豪華プロ集団が監修・翻訳を担当した、ファン必携の英語学習本です。


【カウントダウン】あと2日!古舘伊知郎&友近「昭和100年スーパーソングブックショウ」いよいよ開催迫る!豪華ゲスト集結の東京国際フォーラムは「昭和愛」で熱狂へ!

【カウントダウン】あと2日!古舘伊知郎&友近「昭和100年スーパーソングブックショウ」いよいよ開催迫る!豪華ゲスト集結の東京国際フォーラムは「昭和愛」で熱狂へ!

開催直前!TOKYO MX開局30周年記念「昭和100年スーパーソングブックショウ」が10月16日に迫る。古舘伊知郎と友近がMC、豪華ゲストと共に贈る一夜限りの昭和ベストヒットに期待高まる!


ギタリスト 鈴木茂「BAND WAGON」発売50周年記念ライブを東阪ビルボードで開催!

ギタリスト 鈴木茂「BAND WAGON」発売50周年記念ライブを東阪ビルボードで開催!

ギタリスト 鈴木茂が、『鈴木茂「BAND WAGON」発売50周年記念ライブ~Autumn Season~』を11月13日にビルボードライブ大阪、16日にビルボードライブ東京にて開催する。今回は、1975年にリリースされた1stソロアルバム「BAND WAGON」の発売50周年を記念したプレミアム公演となる。


【1965年生まれ】2025年還暦を迎える意外な海外アーティストたち!

【1965年生まれ】2025年還暦を迎える意外な海外アーティストたち!

2025年(令和7年)は、1965年(昭和40年)生まれの人が還暦を迎える年です。ついに、昭和40年代生まれが還暦を迎える時代になりました。今の60歳は若いとはと言っても、数字だけ見るともうすぐ高齢者。今回は、2025年に還暦を迎える7名の人気海外アーティストをご紹介します。