物議もかもしたことも
この映画が公開された当時、アカデミー賞で、
「『ドゥ・ザ・ライト・シング』はもっとノミネートされてもいいはず」
(脚本賞にノミネートされています)
という抗議が起こったことを覚えています。
そういえば、今年(2016年)も、同じようなことがありましたね。
「OscarsSoWhite(オスカーは白過ぎ‥)」と言われ、有色人種はアカデミー賞にノミネートされることすら少ない、少なすぎる‥‥と。
改善するというニュースもあったように思いますが、この映画からおよそ30年近く経ってもアメリカの映画事情が変わっていないことに、少々、複雑な想いを抱きました。
※下記はその件についての、スパイク・リーの見解も載っています。
オスカーボイコットで注目のスパイク・リーがベルリンで会見 : 映画ニュース - 映画.com
スパイク・リー
映画もそうですが、スパイク・リー監督(この映画では出演、脚本、製作も)という人物にも注目してみましょう。
監督としてのスパイク・リー
確かに、アメリカ映画に白い肌の俳優・女優さんしか出ていない‥‥というのは、不自然な気がするのですよ。多民族国家なのに。
そこに「おや?」と思ったスパイク・リー監督は、元々、映画をつくる才能に長けていたのでしょう。
監督の作品も見てみましょう。
マルコムX
デンゼル・ワシントン主演の「マルコムX」も話題になり、またこれも物議をかもした問題作と言われましたね。キング牧師ではなく、マルコムXの方を‥‥というのが、スパイク・リー監督らしいと思いました。
ドゥ・ザ・ライト・シング(Do the right thing)の意味
通りの名前にまでなっている「Do The Right Thing」という言葉
個人的なことですが、10年くらい前、あるアメリカの方々とインターネット上ですが交流することが多かった時期がありました。
(とあるバンドのファンクラブが当時はアメリカにしかなかったので)
英語はさほど得意でないのですが、それでも辞書やら片手に、好きなバンドの話で盛り上がり、楽しい時間も過ごしたりしました。
でも、どうしても「ああ、自分って日本人なんだな」と感じた瞬間というのが、この言葉‥‥
RIGHT(正しい)
WRONG(間違ってる)
でした。
アメリカの方々(少なくともその時に交流した)は、この二つの言葉をよく使用されていました。
「その中間、中庸を行くって方法もあるじゃない」
と言うのは、日本人の私くらいだったように思います。カルチャー・ギャップなのでしょうか‥‥・。
日本とアメリカ‥‥置かれている環境の違いを、その言葉でも思い知ったように感じました。
多様性と言えば聞こえがいいかもしれないけれど、きっと「正しい」「間違ってる」をはっきり表現しなければ、生活していけないのかもしれないですね。
映画を観た人々の感想(カスタマー・レビューより)
私の感想だけでも心もとないので、Amazonカスタマー・レビューを読んでみました。
クマおたく様とこなー様の感想を引用させていただきます。