【LAメタル】モトリー・クルーからガンズ・アンド・ローゼズまで80年代、花火のように艶やかに燃えていたバンドたち

【LAメタル】モトリー・クルーからガンズ・アンド・ローゼズまで80年代、花火のように艶やかに燃えていたバンドたち

 「LAメタル」とは、1980年代初頭、クワイエット・ライオット の「Cum On Feel the Noize」の全米大ヒットから火がつき、その後、モトリー・クルー、ラット、ポイズン、W.A.S.P.、ドッケンなどのバンドが、アメリカ西海岸で猛威を振るった現象の表現(ちなみにこの表現方法は、日本だけで通用する言葉です)。花火のように艶やか、賑やかで、そして華麗だったバンドたちの軌跡をまとめてみました。


「LAメタル」を記事にしようと思ったきっかけ 

 「概要」の方へ書いてあり重複しますが、1983年、クワイエット・ライオット (Quiet Riot)によるスレイドのカバー曲「Cum On Feel the Noize」の大ヒットから、「LAメタル」という現象ははじまっただろう、と言われているのですが、その後の活躍などを考慮すると、むしろモトリー・クルー(Mötley Crüe)の方がどちらかと言えば目立っていたように思います。
 そして、そのLAメタルのほぼ「はじまり」のバンド、モトリー・クルーの2015年のニュースを私は見たわけです。

モトリー・クルーのファイナル・ツアーが終了、最終日12/31LA公演のライヴ映像がYouTubeに - amass

 彼らのファイナル・ツアーの最終公演が、2015年12月31日にロサンゼルスで行われたというニュースです。
 そして、ほぼ同時期、2016年1月に、今度は、LAメタルの「終わり」だろうとされているバンド、ガンズ・アンド・ローゼズのニュースも見たのです。

ガンズ・アンド・ローゼズ 再結成後初の公演近づく - WSJ

 ガンズ・アンド・ローゼズが2016年4月に、再結成されるというニュースです。

 LAメタル現象の「はじまり」のバンドであるモトリー・クルーがファイナル・ツアーを終え、そして、「終わり」であったバンドガンズ・アンド・ローゼズが再結成で新たに始動(予定)‥‥。なんの偶然なのか、偶然ではないのか、その辺はわかりかねますが、この二つのニュースが妙に頭に残り、記事にしてみようと思い立ったのでした。

 ちなみに、モトリー・クルーには、こんな動画も‥‥。

 ジャンルを超え様々なミュージシャンがメンバーにメッセージを送っています。日本からはVAMPS! hydeさんやKAZさんにも影響を与えたバンドなのですね。

音楽界でサバイバルを果たした2バンド

 では、80年代の音楽界を駆け廻っていったLAメタルのバンドを振り返ってみましょう。
 また、バンド選択は、少々、個人的な嗜好に傾くかもしれませんがご了承ください。

モトリー・クルー(Mötley Crüe)

モトリー・クルー

主要メンバー/
ヴィンス・ニール
ニッキー・シックス
トミー・リー
ミック・マーズ

 1981年に結成。
 LAメタルの「顏」「代表」と言っていいでしょう。
「セックス、ドラッグ、ロックンロール」を地で行くバンドとは、デビュー当時から言われていました。また、特にドラマーのトミー・リーの回転するドラム・セットも話題でしたが、恋愛・結婚・離婚などゴシップでも有名になったりしましたね。

 ギターのミック・マーズは決して「うまい」と言われるギタリストではありませんが、彼独特の音を持っていて、聞けばすぐに「ミックの音だ」とわかる‥‥というのは、なかなか貴重だと思います。
 また、髪型ですが、現在21世紀において、この80年代(70年代も)のメタルバンド(ボン・ジョヴィなども含む)を総じて「Ugly hair metal」(直訳では「醜い髪型のメタル(バンド)」などと呼ばれたりしています、特に海外で。しかしニッキーの髪型だけはデビュー当時からほぼ変わっておらず、今では「かっこいい」と真似しているのは、この時代にはまだ生まれていなかっただろう若い世代の方々です。
 ボーカルのヴィンスは、何やら喧嘩早いのか、当時の音楽雑誌などにはそんなゴシップもよく載っていましたよ(ガンズ・アンド・ローゼズのアクセルに喧嘩を売ったとか‥‥いろいろありましたね)。
 ヴィンスだけでなくデビュー当時の彼らのニュースと言ったら、なんだかトラブルばかりだったように覚えておりますが、それもなんとなく「彼ららしい」と思って見ていたりしました。

 この曲もヒットしましたし、モトリー・クルーらしい曲ですね。
 しかしながら、個人的にニッキー&トミーの目の下に線が入っていない(フットボール選手などがよく描いているような)ことにちょっと不満なので、もう一つ動画を‥‥。

 この曲からはじまったのですね。
 モトリー・クルーの歴史とLAメタルは。

ガンズ・アンド・ローゼズ (Guns N' Roses)

 「はじまり」のモトリー・クルーから、いきなり「終わり」のガンズ・アンド・ローゼズに飛びますが、もちろん、記事は続きますよ。

ガンズ・アンド・ローゼズ

メンバー/
アクセル・ローズ
スラッシュ
ダフ・マッケイガン
ディジー・リード
トミー・スティンソン
クリス・ピットマン
フランク・フェラー
リチャード・フォータス
(旧メンバー)
トレイシー・ガンズ
スティーヴン・アドラー
イジー・ストラドリン
ギルビー・クラーク
マット・ソーラム
ジョシュ・フリース
ブライアン・マンティア
バケットヘッド
DJアシュバ
ロン・サール

 HM/HRバンドの特徴の一つにメンバー交代が激しいこともありますね。メンバー紹介だけでバンド紹介が埋まってしまいそうです。
 1985年に結成。
 元はボーカルのアクセルとギターのイジー・ストラドリン、ギタリスト、トレイシー・ガンズからはじまったバンドです。印象的な名前「ガンズ・アンド・ローゼズ」は、アクセルの名前とトレイシーの名前から組み合わせてつくったようですが、その後、トレイシー・ガンズは脱退します。名前だけ残っていますが、彼も同じく脱退メンバーでLAガンズというバンドを結成します(後記事に出る予定です)。ややこしいですが、その後、ベースにダフ、ギターにスラッシュ、ドラムにスティーヴンが加入してガンズの母体ができました。
 ガンズ・アンド・ローゼズもモトリー・クルー同様、「セックス・ドッラッグ、ロックンロール」なバンドと言われ、これまたトラブルが絶えないバンドでした。それでも、おそらくはモトリー・クルーと同等なほどの人気を博したバンドであり、今でもその人気は続いているバンドです。

 Wikiにも「ヘヴィメタル・バンド」と書かれていないですね。私個人も彼らは「ヘヴィメタル・バンド」と言うより、重たい音の「ロック・バンド」という感じでそれが「かっこいい」と思うのですが、皆様はどう思われますか?

 彼ら以降、つまり80年代後半以降は、スラッシュ・メタルやオルタナティヴ・ロック、90年代になるとグランジなどに押され、目立たなくなっていきましたね。
 そんな変遷する時代の荒波の中でも、この2バンドは、イメージ・チャンジをしたりしても、根強いファンの後押しもあってかしっかりと音楽界に残った‥‥すごいバンドだと思いますよ。

80年代にLAメタルと呼ばれた他のバンド

 LAメタル、80年代初頭にアメリカ西海岸で生まれたバンドは、まだまだたくさんありました。
 続けましょう。

ラット(Ratt)

ラット

メンバー/
ウォーレン・デ・マルティーニ
カルロス・カヴァーゾ
フォアン・クルーシェ
ボビー・ブロッツァー
(旧メンバー)
スティーヴン・パーシー
ロビン・クロスビー
ジョン・コラビ
ロビー・クレイン

 結成の母体は1976年のようですが、「ラット」としてデビューしたのは1983年。
 ラットもモトリー・クルーと同時期に人気があったバンドです。「ラットン・ロール(RATT N' ROLL)」という彼ら独特のグルーヴ感、ドライヴ感を持つサウンドが特徴です。

 初期メンバーのギタリスト、ロビン・クロスビーがエイズで亡くなったニュースを知った時は、驚きと哀しさでいっぱいでしたよ。

ポイズン(Poison)

ポイズン

メンバー/
ブレット・マイケルズ
C・C・デヴィル
ボビー・ダル
リッキー・ロケット
(旧メンバー)
マット・スミス
リッチー・コッツェン
ブルース・サラセノ

 1983年に結成。
 結成されたのはペンシルバニアだったようですが、その後、LAに移住。

 ところで、日本では空耳「どどどど童貞ちゃうわ」が有名ですが、硬派のロック・バンドAt The Drive-Inのバンド名由来は、彼らのこの曲の歌詞から付けられたのですよね。意外なエピソードありですね!

L.A.ガンズ(L.A.Guns)

LAガンズ

メンバー/
フィル・ルイス
ステイシー・ブレイズ
ケニー・クィーンズ
スティーヴ・ライリー
(旧メンバー)
トレイシー・ガンズ
ミック・クリップス
ケリー・ニケルス
ニッキー・アレキサンダー

 ガンズ・アンド・ローゼズのところでも触れました。1988デビューです。
 初めて彼らの写真を見た時、「ニッキー・シックスが5人いる?!」と思ったものです。
 そして、今、メンバーを調べていて「え??」と驚いたのが、トレイシー・ガンズが「旧メンバー」になっていることです。バンド名の意味はどうなるのだろうか‥‥? よけいな心配かもしれないけど。

 個人的にこの曲、大好きです!

80年代のHM/HRバンドが集結したプロジェクトにも

 そろそろ、まとめも終わらねばなりませんが、「まだ出てないバンドいるだろ?!」と思われた方には、申し訳ないことです。
そして、この動画を見てぜひ、お気に入りのミュージシャンをみつけてください。

Hear N' Aid(ヒア・アンド・エイド)

 これは「We are the world」やバンド・エイド(Band Aid)のHM/HRヴァージョンのようなプロジェクトでした。
参加ミュージシャンなど詳しくは、こちら‥‥

ヒア・アンド・エイド - Wikipedia

 LAメタルの面々も参加していますよ!
 シンガーやギタリストたちの華麗な共演を聴きながら、少々駆け足気味でしたが、この記事のまとめとさせていただきます。
 読んでくださってありがとうございます。

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