リーフ王子が主人公
前作【ファイアーエムブレム 聖戦の系譜】に登場した
亡国の王子、リーフを主人公とした、外伝的作品。

【ファイアーエムブレム トラキア776】
また本作は、日本でのスーパーファミコンソフトとして最後の作品となる。
ストーリー

レンスター落城

ナンナが囚われの身に
シリーズ屈指の難度
ストーリー的にも、リーフ軍の取り巻く状況は、非常に苦しいものです。
レンスター落城により、辛くも生き延びた臣下達も、散り散りになっており
物語開始時に直接の臣下と呼べる存在は「フィン」という騎士しかいません。
また、舞台である北トラキアは帝国による圧政の最中であり、他国の殆どは
「敵勢力」として存在しているため、援助なども期待はできず
逆に追撃されたりと、常に苦境での戦いが続きます。
従来のように勝ち進んで物語を進めるというよりも
逃げながら戦うといった、後ろ向きな戦いが多いのも本作の特徴です。

仲間と共に苦難の道を進む
リーフ軍は常に困窮・・・資金も苦しい
章をクリアしたら親切な人に資金援助して貰えるほど、本作は甘くありません。
リーフ軍が資金や物資を調達するには「敵から奪う」のが最も近道です。
敵ユニットを捕えたり、盗むことで装備を補充していきます。

捕える
敵ユニットを捕える時は「捕える」コマンドで戦闘に入り
「その戦闘で、敵HPを0にする」ことで、敵ユニットを捕える事ができます。
「捕える」で戦闘突入すると、パラメータが下がった状態での戦闘になります。
捕えた敵ユニットは「解放」することで、その場で「戦線離脱」します。
また、解放せずに捕えたままの状態だと
キャラのステータスが低下状態となります。

盗む
「盗む」といえばシーフですが、本作では
このシーフユニットの存在は重要です。
宝箱からの収入もリーフ軍には貴重であり、扉で封鎖されたマップも多いです。
シーフユニットは総じて打たれ弱く、体格も低めだったりしますが
育てることで、資金面以外の部分でも、大いに活躍してくれるでしょう。
100%は存在しない!?

油断は禁物
一手のミスが命取りになる本作だけに
味方の99%の攻撃が避けられたり、敵の1%の攻撃が当たったりすると
有利に進めていた戦いも、一変して、危機的状況に。
上の数字は極端な例ですが
「いやいや大丈夫だろう・・・」そんな油断、慢心が
シリーズ恒例の「リセット」に繋がってしまいます。
あまり嬉しくない特徴ですが、リセット回数もシリーズ屈指かもしれません。
見えない恐怖・・・索敵マップ
本作で初登場となる「索敵マップ」
視界が狭まり、敵の位置や、地形の確認ができません。
しかし敵側はこちらを正確に捉え、向かってきます・・・恐ろしい。

敵の位置が判らない

視界が広がる!
鬼畜なマップあり
「仲間を全員生存させてクリアする」
「アイテムを全て回収して次の章へ行く」
といったスタイルも、シリーズの醍醐味です。
しかし本作は、その余裕が作れないほど難解なマップも存在します。

信じられない光景だけど
誰かを犠牲にしなくてはクリア出来ない状況も多々ありますが
全員生存でのクリアは不可能ではありません。

ラスボス?の存在
長く険しい道程を越えて、最終章まで辿り着いたプレイヤーからすれば
そのラスボスの弱さに拍子抜けするかもしれません。
疲れた身では戦えない
本作より導入された新しい概念として「疲労」・「体格」・「行動」があります

酷使しすぎると・・・
ファイアーエムブレムシリーズでは
気に入った仲間を育て上げて、活躍させるといった楽しみも醍醐味なのですが
本作では偏った育成や戦闘をしていると、後々、そのシワ寄せがやってきます。
いわゆる無双的な戦い方は、やり過ぎると次の章で苦労することに・・・。
体格

体格は重要ステータス
ピコン♪ と音がしたら

再行動
ファイアーエムブレム トラキア776 動画紹介
ご紹介する動画は、第一章のみですが
実況付きで色々と解説して下さっています。
シリーズ経験者の方には、無用かも知れませんが
序盤の雰囲気だけでも感じて頂ければ幸いです。
まとめ

本作がニンテンドーパワーで発売された1999年には、既に次世代機と呼ばれる
「プレイステーション」や「セガサターン」などのハードが登場しており
スーパーファミコンの時代は終わりを迎えようとしていました。
本作のROM版は2000年1月21日の発売となり
日本最後のスーパーファミコン・パッケージソフトです。
また、シリーズの生みの親である、加賀昭三氏が
ゲームデザイン・シナリオを務めた、最後のファイアーエムブレム作品でもあります。
もっと早くに登場していれば、多くの方に
プレイして貰えたであろう、惜しい作品となりました。
関連作品

ファイアーエムブレム 聖戦の系譜