日本の歴史の教科書が、今はこんなに違う!語呂合わせで覚えた年号が変更・見慣れた肖像画は別人?

日本の歴史の教科書が、今はこんなに違う!語呂合わせで覚えた年号が変更・見慣れた肖像画は別人?

日本の歴史上の重要人物が登場する中学・高校の社会科教科書では、おなじみの肖像画がまったくの「別人」と判明して掲載されなくなったり、説明を大幅に変更したりするケースが近年相次いでいます。


「仁徳天皇陵」が『大仙陵古墳(大山古墳))』に変更

この前方後円墳の写真は、仁徳天皇陵と学びましたが・・・学術上ここが仁徳天皇陵であると確定することは不可能であることにより、現在では教科書などを含めて「仁徳天皇陵」との呼び名は用いられなくなっている。

大仙陵古墳(だいせんりょうこふん、大山古墳)のステレオ空中写真

名称の変遷と混乱の主因は、仁徳天皇の墓かどうかの論争にあり、1971年(昭和46年)以降「仁徳陵」の名称で呼ぶことが提唱された。しかし、これでは仁徳天皇の墓であることを否定したことにはならないため、1976年(昭和51年)以降、より学術的な遺跡の命名法に則り「大仙陵古墳」の使用が始まった。

宮内庁は仁徳天皇の墓に比定しており、地図上では「仁徳天皇陵」が採用されている(かつては「仁徳帝陵」を採用したものが多かった)。また、国民的にも(近畿地方、中でも地元大阪府では、大仙古墳よりも仁徳天皇陵のほうが広く認知されている)国際的にも定着した名称を重んずる意見も多数あり、学術用語としては流動的でいまだに確定しておらず、いずれもが正式名称として使用可能である。
(出典:Wikipedia「大仙陵古墳」)

仁徳天皇 (楊洲周延画)

「足利尊氏」の肖像(京都国立博物館所蔵)は、ただの「騎馬武者像」に変更されている

足利 尊氏(あしかが たかうじ)は、鎌倉時代後期から南北朝時代の武将。室町幕府の初代征夷大将軍(在職:1338年 - 1358年)。足利将軍家の祖。

京都国立博物館所蔵の「騎馬武者像」は、京都守屋家の旧蔵品だったことから、現在でも他の尊氏像と区別する必要もあって守屋家本と呼ばれる。松平定信編纂の『集古十種』で尊氏の肖像として紹介されたことから一般に広く知られていたが、2代将軍義詮の花押が像上部に据えられていることや、騎馬武者の馬具に描かれている輪違の紋が足利家ではなく高家の家紋であるなどの理由から、像主を高師直とする説、もしくは子師詮、師冬とする説などが出ている。

反面、『梅松論』における多々良浜の戦いに臨む尊氏の出で立ちが本像に近く、京都に凱旋した尊氏がこの時の姿を画工に描かせたという記録が残ることから、やはり尊氏像で正しいとする意見もある。

『太平記』によると、尊氏は後醍醐天皇へ叛旗を翻す直前に寺に籠もって元結を切り落としたといい、「騎馬武者像」の「一束切」の姿は、その後翻意して挙兵した際の姿を髣髴とさせるものではあり、その点をもって尊氏像と見なされてきたと考えられている。『太平記』では挙兵の際に味方の武士たちがみな尊氏にならって元結を切り落としたエピソードも伝えている。
(出典:Wikipedia「足利尊氏」)

「足利尊氏」の肖像から「騎馬武者像」に変更

大化の改新は645年から646年に変更される

「乙巳の変(645年)」の絵

江戸時代、住吉如慶・具慶の合作によって描かれたもの。左上は皇極女帝。
談山神社所蔵『多武峰縁起絵巻』(奈良県桜井市)

中大兄皇子(後の天智天皇)や中臣鎌足(後の藤原鎌足)らが蘇我入鹿を暗殺し蘇我氏本宗家を滅ぼした「乙巳の変(645年)」の後に『大化の改新(646年)』が行われる

語呂合わせ「645年(無事故=むじこで終わった)大化の改新」「蒸し米で祝おう大化の改新」と年号を覚えていましたね。

「聖徳太子」という呼称は生前にはなく、「厩戸皇子または厩戸王」の後世の呼称である。

厩戸皇子または厩戸王(聖徳太子)

「西郷隆盛」の版画は西郷の親戚を参考に想像で描写したものなので本人の顔ではない

西郷 隆盛(さいごう たかもり、旧字体: 西鄕隆盛、文政10年12月7日(1828年1月23日) - 明治10年(1877年)9月24日)は、日本の武士(薩摩藩士)、軍人、政治家。

大久保利通ら維新の立役者の写真が多数残っている中、西郷は自分の写真は無いと明治天皇に明言している。現在のところ西郷の写真は確認されていない。

死後に西郷の顔の肖像画は多数描かれているが、全ての肖像画及び銅像の基になったと言われる絵(エドアルド・キヨッソーネ作)は、比較的西郷に顔が似ていたといわれる実弟の西郷従道の顔の上半分、従弟・大山巌の顔の下半分を合成して描き、親戚関係者の考証を得て完成させたものである。

キヨッソーネ自身は西郷との面識が一切無かったが、キヨッソーネは上司であった得能良介を通じて多くの薩摩人と知り合っており、得能の娘婿であった西郷従道とも親しくしていたため、西郷を知る人の意見が取り入れられた満足のいく肖像画になっているのではないかと言われている。
(出典:Wikipedia「西郷隆盛」)

西郷の親戚を参考に想像で描写した「西郷隆盛」の版画

左:隆盛の弟・西郷従道の顔の上半分、右:隆盛の父方の従弟・大山巌の顔の下半分を合成して、想像して描いたのが有名な上図の「西郷隆盛」の版画。

「西郷隆盛」の版画は、イタリアの版画家・画家「エドアルド・キヨッソーネ」が、隆盛の弟・西郷従道の顔の上半分と、隆盛の父方の従弟・大山巌の顔の下半分を合成して想像で描いたもの。

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