笑いと涙のロードムービー『菊次郎の夏』

ストーリー


早くお母さんに会いたい正男ですが、菊次郎はなかなか旅に出ず、旅行代を競艇につぎこんでしまいます!正男と菊次郎のやりとりが面白く、なんだか相性の良さを感じさせるシーンです!

道中に出会う人々との交流もこの映画の面白さです!たけし軍団との掛け合いは、まるでバラエティを観ているようで笑えます!どこまでが台本でアドリブなのかわからない感じがいいですね!

旅を続けるうちにふたりの関係も深くなっていきます。どうしようもないチンピラおじさんが見せるやさしさがとても良かったですね!


タイトルが「菊次郎の夏」となっていますが、まさしくこれは正男の夏休みを描いただけでなく、菊次郎自身の旅なんだなと感じさせるストーリーになっています!
久石譲が手がけたテーマ曲も話題に!
おそらく北野映画の音楽で最も有名で、久石譲の代表曲ともなっている『Summer』がテーマ曲です。その名の通り「夏休み」を描いた作品。
http://shizukado.hatenablog.com/entry/2014/10/19/211916北野映画全レビュー2.中期編(1995~99年) - 静夏堂
「summer」は、今でも人気のある曲ですよね!たけし自ら演奏する貴重映像も残されています!
「菊次郎だよ!バカヤロウ!」
実は、「菊次郎」はたけしの父親の名前なんです!父親の名前を使用したのは、墓参りのようなもので、忘れてはいないという思いからだそうですよ!
「菊次郎とさき」や、他にも両親の名前を小説などの作品に使用することが多いことから、たけしの両親への愛が感じられますね!
スタンディングオベーションに涙!
第52回カンヌ映画祭コンペティション部門での公式上映がされた後、5分以上続くスタンディングオベーションが起こりました!受賞には至りませんでしたが、世界に認められた瞬間でしたね!
切なくて笑える『菊次郎の夏』をぜひもう一度観てみてくださいね!