『こどものおもちゃ』
ちょうど紗南たちとは同い年だったので共感しつつ、小ネタに笑いつつ見ていました。暗くなりがちな題材を、笑いでこうまで緩和してしまえるスタッフたちには脱帽です。
概要
あらすじ・小学生編
人気子役、倉田紗南。
マネージャーを「ヒモ」と称するが、芸能人であることを鼻にもかけず明るく振る舞う彼女の目下の悩みは、「学級崩壊」にあった。
どこか影のあるクラスメイト羽山秋人が男子生徒を鼓舞して、やりたい放題。教師も弱みを握られているため迂闊に注意できない状態。
「何とかしよう!」と、学業と仕事の合間を縫って探る内、彼の「心の闇」を知る。
それが解決し秋人とも「打ち解けた」時、今度は紗南側に問題が持ちあがる。
しかしそれは、作家である母、実紗子との「約束」でもあった。「ほんの少し有名になる」ことで、紗南と実紗子はある人物を探していたのだった。
「娘とは血が繋がっていない」。エッセイでそのことを暴露する実紗子。探している人物とは、他ならぬ紗南の実親であった。
秋人は紗南をマスコミから隠すため自分の家に匿ったりし、少しずつ距離を縮める。美少年子役、加村直純でも立ち入れないほどに。
あらすじ・中学生編
実母と決別し、実紗子との絆を取り戻した紗南。仕事が忙しい中、どうにか中学校に入学。
女子トイレで松井風花という少女と出会い親友となる。そして知る事実。「羽山は女子にモテるらしい」。
直純との共演映画の撮影のさなか秋人への想いに気づき、動揺して演技ができなくなる、直純のファンにリンチされるなどのハプニングはあったが、撮影は終了。映画も大ヒットする。
そして、アメリカの舞台プロデューサー、ゲイリー・ハミルトンから呼び出される。
一方の秋人は、理科教員千石から「いじめ」のような扱いを受けていた。
登場人物紹介
倉田紗南(くらた さな)

ばびっと
羽山秋人(はやま あきと)

倉田実紗子(くらた みさこ)

相模玲(さがみ れい)

来海麻子(くるみ あさこ)

羽山冬騎(はやま ふゆき)

加村直澄(かむら なおずみ)

松井風花(まつい ふうか)

五條武史(ごじょう たけし)

千石(せんごく)

最終回
自分が生きる意味を見いだせずにいた男子生徒、中尾が自殺を図ろうとしていました。
紗南は彼をとめるべく狭い隙間からの侵入を試み、意識を失います。
しかし、彼が書いた「遺書」が、「ゲームセンターで問題を起こした」秋人を救うためのアイテムとなりました。
「羽山秋人は危険だ、退学にしよう」会議で熱弁をふるう千石。そこに、生徒たちが現れます。中尾の「遺書」を読み上げながら。
「お前はうちの生徒か?」千石先生にそう言われたことが、自殺の引き金だったのです。
彼の悩みを、千石先生は見抜けず、自身の受け持つクラスの生徒だということすら忘れていたのです。
「子供だってがんばってるんだ、大人もちゃんとしろ!」紗南の叫びで、千石先生をはじめ教師たちは絶句。千石先生は学校を去ることになります。ですが、中尾は先生のおかげで救われたこともある、と去りゆく千石先生に声をかけるのでした。
秋人は風花と別れて、元彼との元鞘に。
しっとりと終わる・・・と思ったら、ダイジェストで語られる「その後」(セリフつき)・・・かなりのインパクトです。詳細に語ってほしいほどに。(麻子さんが映画監督と婚約発表したり、直純の実父が落ちぶれたりなどをギャグっぽく語っていました)
ともあれ2年間にわたり放送された、ハイテンションというオブラートに包んだ重い、だけど愛おしい物語は幕を閉じるのでした。