1986年に誕生!ほんわかしながら考えさせられる哲学アニメ「ぼのぼの」

1986年に誕生!ほんわかしながら考えさせられる哲学アニメ「ぼのぼの」

1995年から『アニメ缶』枠内で『ビット・ザ・キューピッド』と共に放映されていた動物アニメ・ぼのぼの。おっとりしているぼのぼのとしたたかなシマリスくん、いじめっ子のアライグマくんが織り成す日常劇が対象年齢の子供だけでなく大人にも支持され、現在も高い人気を誇っています。ここではそんな「ぼのぼの」について振り返ってみました。


「ぼのぼの」とは?

このアニメは「アニメ缶」という30分枠内での15分での放送だったためOPはありませんでした。EDも①「近道したい」 は3バージョン、 ②「LOVE, TWO LOVE」は本編を編集した1バージョンとぼのぼのが木登りする3バージョンの計4バージョンがありました。

「ぼのぼの」のあらすじ

舞台は動物が多く住んでいる自然の中。海にお父さんと二人で住んでいるラッコのぼのぼのは、森に住んでいるシマリスくんとは大の仲良しです。ある日ぼのぼのが拾った葉っぱでシマリスくんと遊んでいると、そこにいじめっ子のアライグマくんがやってきました。

ぼのぼのたちは3人でかくれんぼをすることになりました。ぼのぼのが鬼になったのですが、仲の悪いシマリスくんとアライグマくんは日暮れまでおいかけっこをしていてへとへとになっていました。「遅えんだよ、もっと早く見つけろ」と悪態をつくアライグマくんに「ごめん、今度はもっと早く見つけるからもう一回やろうよ」と返すのでした。

ぼのぼのは岩穴に住むスナドリネコさんや歌が好きなフェネギーくんなど、たくさんの友達に出会って”おもしろいこと”を探す毎日を過ごすのでした。

「ピュピュピュピュピューン」という汗の効果音や「ハイヤ、ハイヤ、ハッハッハ」というオチのBGMなど、アニメならではの演出が楽しい作品だった「ぼのぼの」。原作のほのぼのした雰囲気は損なわず、キャラクターの個性が生かされて面白いアニメでした。

個性豊かなキャラクター

この物語の主人公。
海に住んでいるラッコの子供で、空想癖のあるのんびり屋。世の中の様々なことに疑問を持っており、たびたび周りの人に質問をする。だいたいくだらない質問が多いのだが、時には持ち前の観察眼の鋭さで大人も答えられないような哲学的な質問をすることも。

ぼのぼの

ぼのぼのと仲良しの子リス。
ぼのぼのとは正反対で、すばしっこく行動的。甲高い声で女性のような言葉遣いをするが性別はメス。クルミが大好物で、常に持ち歩いている。アライグマくんに蹴飛ばされたり姉にしごかれたりと受難が多い。
口癖は「いぢめる?」「~なのでぃす」。

シマリスくん

ぼのぼのと仲良しのいじめっ子。
口が悪く乱暴者で、主にシマリスをいじめる森のガキ大将。一方で顔が広く面倒見の良い一面もあり、友達は多い。恋をしたり行動的だったりとぼのぼのやシマリスくんより少し大人びたところも。短気で喧嘩っ早いお父さんと二人暮らしで、イモが大好物。

アライグマくん

砂漠に住んでいるアライグマくんの友達。
通称「フェネギーくん」。
声が大きく陽気な性格で、歌を歌うのが大好き。エネルギッシュでプラス思考だが、アライグマくんからは「うるさい」と殴られることも多い。
口癖は「くすすっ」。

フェネックギツネくん

道端やほら穴の前など、所構わず用を足すイタチ科。
通行人がいたり周りに何か尋ねられたりしているときにも平気で用を足すのでスナドリネコさんやアライグマくんには疎まれている。

クズリくん

シマリスと仲が良いこどものビーバー。
ちょっとしたことですぐ泣いてしまう泣き虫で、泣きそうになるとものすごい形相になる。いつも笑っている優しい父親と気が強くて貫禄のある母親に大切に育てられている。

ボーズくん

幼いこどものヒグマ。
人の真似をするのが大好きで、ぼのぼのやシマリスなどの話し方をまねるが長い言葉は真似できない。魚を取るのが得意。

コヒグマくん

ほのぼのが尊敬している大人。
森で一番強い者が住めるという洞窟に住んでいる一匹狼。冷静沈着で物知りなため、よくぼのぼのに頼られている。

スナドリネコさん

息子以上に短気で暴力的なアライグマくんの父親。
いつも眉間にしわを寄せて世の中のあらゆるものに対してイライラしている。

口癖は「 「俺はな、○○も嫌いなら、××も嫌いだし、△△も嫌いなんだ!だけどな、何が一番嫌いかっていうと◇◇なことだ! 」

アライグマくんのお父さん

長い眉毛が特徴的な、難解かつ丁寧な言葉遣いをするダイねえちゃん(左)。

おてんばで気が強く、アライグマくんとよく対立しているショーねえちゃん(右)。

どちらもシマリスくんの姉。

ダイねえちゃんとショーねえちゃん

「ぼのぼの」名作10選

愛用していた石が割れてしまい、新しい石を探すことになったぼのぼの。シマリスくんとアライグマ君と一緒に探しにいくものの、なかなか新しい石が決まりません。そこへトドが襲い掛かってきましたが、間一髪でスナドリネコさんが石を投げて助けてくれました。「そうか、これがボクを好きな石だったのか」と言ってぼのぼのは助けてくれた石を新しい石にすることにしたのでした。

好きになったり好かれたりするのに理由はありません。この世の偶然とめぐり合わせについて深く考えさせられるお話。

第12話 新しい石が欲しい!

シマリスが風邪を引いてしまい、ぼのぼのとアライグマくんは危険な場所にしか咲かないという薬草を取りに行くことになりました。決死の覚悟で薬草を手に入れ、薬草を飲んで元気になったシマリスくんを見て、アライグマくんはうれしそうに追い回すのでした。

シマリスくんをいじめられなくてイライラしていたり、治ったら嬉しそうに追いかけるアライグマくんと、シマリスくんの代わりに「いぢめる?」といってぶたれようとするぼのぼのがかわいいです。

第15話 カゼひきシマリスくん

ホタルを探しに北の森に行くことになった3人。ホタルを必死で捕まえようとする2人とは反対にぼのぼのは可哀想に思い逃がしてあげました。道中で穴に落ちてしまってみんなとはぐれてしまったぼのぼのを助けてくれたのはその時逃がしてあげたホタルでした。

ぼのぼのが見つかった時のシーンがホロリとできる回です。ぼのぼのとアライグマくんが安心のあまり親に泣きつくところが好きです。

第20話 ホタルの森でドッキリ!

嵐がやってきてアライグマくんの家に泊まることになったぼのぼのとシマリスくん。アライグマくんの家はしかけがいっぱいで3人は楽しく過ごしますが、雨が吹き込まないように家の入り口をふさいだアライグマくんのお父さんは外に締め出されてしまいました。翌日爽やかに目覚めたアライグマくんはお父さんに吹っ飛ばされてしまうのでした。

わが子には厳しいけれど他の子には優しいアライグマくんのお父さんが良い味だしてます。

第28話 嵐が森にやってきた!

森で見つけた真っ赤なキノコを食べたぼのぼのは、すっかり人格が変わってしまいアライグマくんに喧嘩で勝ってしまう凶暴な性格になってしまいました。ぼのぼのを戻すにはドクケシダケというキノコが必要だとスナドリネコさんに教えてもらった2人は何とか食べさせることに成功したのでした。

「ぼのぼの様と呼べ」と言葉遣いまで変わって暴力的になったぼのぼのの豹変ぶりが楽しい回です。オチもひねりがあって面白いです。

第29話 変身?ぼのぼの!

久しぶりにお母さんが帰ってきて大喜びのアライグマくんですが、普段お父さんと暮らしていたアライグマくんは敬語になってしまいます。お父さんを好きじゃないというアライグマくんにお母さんは「子供は俺が面倒見るから、世の中を見てこい」と送り出してくれた過去を語ります。

戻ってきた妻を再び送り出すことの出来る器の大きなアライグマのお父さんと、最後まで思いっきり甘えられずにいるアライグマくんの姿が泣ける回です。

第30話 お久しぶりネッおチビちゃん

森に雪が降り、食べ物を集めに西の山へ向かった3人は雪崩に巻き込まれて遭難してしまいました。寝ないように試行錯誤していたのですが非難していた穴にも雪が吹き込み、避難先を探すことになりました。足を滑らせてアライグマくんとシマリスくんから落ちてしまった!と思ったらそこは浅い段差で助かったのでした。

遭難先のコントのような掛け合いと、ぼのぼのが歌う「しーぱーしーぱー♪」という歌が面白いです。

第35話 雪がコンコン!

ある日洞窟に迷い込んでしまった3人。後ろを誰かがついてきているような気がして仕方ないぼのぼのは自分の後ろにはしまっちゃうおじさんがいっぱいいて、アライグマくんやシマリスくんを岩にしまいこんで入れ替わっているのではないかと想像し始めます。あまりの恐ろしさに夢中で逃げだすとそこは出口でした。

ぼのぼのが想像するしまっちゃうおじさんの一群がどんどん増殖してミュージカルまで始めてしまうところが恐怖を通り越して笑ってしまいます。オチも怖さを感じるお話です。

第37話 洞くつの恐怖

スナドリネコさんに教わった催眠術でぼのぼのをモグラに、アライグマくんを小鳥にすることに成功したシマリスくん。土にもぐったままのぼのぼのを捕まえるために罠を張ったり、クズリくんになるよう催眠術をかけなおすシマリスくんでしたが、スナドリネコさんの口笛で戻すことが出来ました。アライグマくんもお父さんの口笛で何とか意識を取り戻したのでした。

「すまん。ヘビじゃなくてミミズだった」と言って去っていくスナドリネコさんと、「育て方、間違ったかなあ・・・」と呟くアライグマくんのお父さんが笑えます。

第38話 さいみん術でぃす!!

ある日不思議な色の卵を拾ったぼのぼのたち。割れた卵からは鮮やかな鳥の赤ちゃんが生まれ、ぼのぼのは「ちびすけ」と名づけて育てることにしました。大きく成長したちびすけに、ぼのぼのは心を鬼にして野性に返すための飛び方を教えるのでした。

「ちびすけ・・・とぶんだ!」と普段は見せない力強い声で叫び、泣きながら群れを見送るぼのぼのが泣ける良回です。最後に笑える落ちがついているところも良いです。

第40話 ぼのぼのとちびすけ

「ぼのぼの」こぼれ話

しまっちゃうおじさんは原作にはほとんど出てこないキャラだった!

アニメでは作品屈指の人気キャラクターとなっている「しまっちゃうおじさん」ですが、実はマンガでは4巻と15巻にしか登場しないレアキャラでした。

原作ではぼのぼのが成長して思考が大人らしくなるにつれて登場しなくなってしまいました。

クズリくんの鳴き声は?

アニメでは「にくにくにく」と聞こえるため、クズリ君の鳴き声は「にくにくにく」だと思っている人も多いですが、原作漫画によると「にこにこ」といいながら用を足していたようです。

私も「にくにく」だと思っていました。確かに用を足すときクズリくんはいつも笑顔でしたね。

2015年8月からはストーリー編がスタート!

2015年にはまんがくらぶ8月号(竹書房)にてストーリーマンガ形式で「「ぼのぼのs」が連載開始しています。全体的に等身が上がって顔もスリムになったような気がします。

2016年4月から20年ぶりにアニメ化!

2016年4月2日よりフジテレビにて「ぼのぼの」の新作アニメが放送予定です。「ぼのぼのs」に寄せているのか、キャラクターはちょっとスリムになっていますね。毎週土曜日4:52~5:00放送とのことなので、見逃さないようにしたいですね。

気になる最終回は?

最終回は「第48話 毎日が楽しかったら?」。

「楽しいことはどうして終わっちゃうんだろう?」と不思議に思ったぼのぼの。アライグマくんや自分のお父さんなどみんなに聞いてまわりましたがイマイチ納得できません。最終的にスナドリネコさんに尋ねてみた結果、スナドリネコさんはぼのぼのを夕日の見える丘に連れて行って「楽しいことが終わってしまうのは、悲しいことや辛いことが必ず終わるためなんだよ」と教えてくれました。

太陽がずっと出ていたら夜は来ない、日がまた昇るように楽しいことも新しく始まるために終わってしまうのだとおぼろげながら理解したぼのぼの。ぼのぼのを迎えに来たアライグマくんとシマリスくんを見て、ぼのぼのは「よくわからないけど、今日も楽しいことが始まるんだ。きっとそうだ」といいながら笑顔で駆け寄っていくのでした。

アニメ版ぼのぼのの中では屈指の名作との呼び声も高い最終回。「楽しいことはどうして終わっちゃうんだろう?」という疑問は誰もが一度は抱いたことがあるものの、大人になると忘れてしまい子供に聞かれても「飽きるから」「疲れるから」といった理由で流してしまいがちです。始まりと終わりは表裏一体であるという哲学的で深い最終回だったと思います。

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