つっかっまえてっ マイハッピネス「魔法のスター マジカルエミ」

つっかっまえてっ マイハッピネス「魔法のスター マジカルエミ」

『魔法のスターマジカルエミ』(まほうのスター マジカルエミ)は、日本テレビ(NNN・NNS)系列で1985年6月7日から1986年2月28日まで全38話が放送されたスタジオぴえろ制作のテレビアニメ。 華やかな「クリ-ミィマミ」、賑やかな「ペルシャ」。本作が描こうとしたのは〈何気なさ〉。


あらすじ

 あたし、香月舞。マジックは好きだけど、やるのはちょっと苦手な11歳。
 ある日おじいちゃんたちの魔術団マジカラットのマジックショーの手伝いをしていたら不思議な鏡を見つけたの。覗いていたら、中からトポって言う妖精が現れて、望みを叶えてくれるって言うんだ。
「マジックが上手になりたいな」
 するとトポはあたしを成長させて、魔法のマジシャン・マジカルエミに変身させたんだ。あたしの苦手なマジックを簡単にやってしまうエミはすぐに注目を浴びて、クラスメイトの小金井君のお父さんにスカウトされてテレビにも出演。アイドルマジシャンとして、ますます忙しくなってきたの。
 「マジックが上手にできるのは楽しいし嬉しいけど何か、あたしじゃないみたい・・・」
 魔法が無くても一生懸命頑張るマジカラットのメンバー、体だけで立ち向かう将のボクシング・・・。そんな姿を見てきて考えていたあたしは、1本のフィルムに出会ったの。
 そこにはエミになる前のあたしより不器用で、だけど絶えず練習する憧れのエミリーの姿があったんだ。マジックが成功した時の笑顔を見た時、自分の手でやるからこそ喜びがある事に気づいたあたしは決めたの。「魔法を返そう」って。

声・無し(ポスターとサイレントフィルムでの出演の為)

エミリー・ハウエル

「マジカルエミ エミリー」の検索結果 - Yahoo!検索(画像)

最終回「さよなら 夢色マジシャン」

 マジカルエミ・エミリー賞受賞記念公演。それはマジカラット解散の時、そしてエミが消える時。
 公演数日前。舞を除くマジカラットメンバーと将の食事中に、洋輔はマジックスクール開校の話を切り出す。驚きながらも、子供たちにマジックの魅力を伝えたいと言う洋輔を応援するメンバーと将。そんな中、進はある決意を固める。
「エミは舞の夢さ」その夢を実現させ、それ以上に大切な事を気づかせてくれたお礼を舞が告げるとトポは思わず涙ぐんでしまった。
 公演前日。アメリカ行きの準備に忙しい明とユキ子。アメリカ行きを取りやめ、洋輔を手伝うと切り出す進。授業も上の空でマジックの練習に励む舞。それぞれの時間が静かに、しかし確実に流れて行く。
 下校途中でも公園で練習する舞。それを見ていた幼女が舞にたずねる。
「お姉ちゃん、魔法使い?」「エヘヘ、そうよ」
「あたしも魔法使いになれるかなぁ・・・?」
「一生懸命お願いすれば、きっとなれるよ」
それはあたかも自分に言っているかの様である。
 公演前夜。マジカルエミとして過ごした日々と、これからの自分に思いを馳せる舞。トポは改めて舞に聞いた。
「(魔法を返す事=エミには二度となれない事に)後悔しないか?」
「同じ後悔するなら、自分で決めた通りやった方がいい」
舞の力強い答えに微笑むトポ。
 公演当日。トポと一緒に会場入りした舞はエミに最後の変身。将と小金井に、それぞれすれ違いざま、別れの言葉を告げエミはステージに上る。
 ラストマジックはエミの出した分身が消えると、次々とマジカラットメンバーが登場すると言う物。その最中トポは鏡の国へと帰って行った。それと同時、ステージ上のエミの姿が消え、その場所には舞の姿が。
 大歓声で幕を閉じた公演終了後のステージ。観客のいない客席に座らせたトポ(だったぬいぐるみ)にマジックを披露する舞。しかし、まだまだおぼつかない。黙って消えたトポを想い涙ぐむ舞に、優しく手を差し伸べる将。それは、今まで小馬鹿にして来た舞のこれからの真摯な努力、成長を見守ろうと言う将の姿勢。将と一緒に帰ろうと会場から出る時、ふと舞台を見つめる舞。それは『素敵なマジシャンになって必ずここ(舞台)に立つ』と言う決意の表れ。雪降る夜の街を、これからの事を思い笑顔で走り出す舞の姿でこの物語は終わる。

 途絶える事の無い川の流れ。枯れ行く花も人の助けによって、また花を咲かせる。これまでも、そして、これからも。

エンディング「あなただけDreaming」

蝉時雨

放送終了後、1986年にリリースされたOVA(オリジナルビデオアニメーション)。

関連書籍

OVA発売に合わせて発行された書籍。

1986年12月25日発行、徳間ジャパン刊。

フィルムストーリー掲載。紙面構成も作品同様に落ち着いており読み易い。

マジカルエミ ベストコレクション ―蝉時雨―

「マジカルエミ 結城将」の検索結果 - Yahoo!検索(画像)

1987年1月31日初版発行、徳間書店刊。

フィルムストーリーとアニメーター描き下ろしイラスト掲載。

アニメージュ文庫 そんなことないよ

「マジカルエミ 蝉時雨」の検索結果 - Yahoo!検索(画像)

ラストパターンの系譜

〈魔法少女もの〉のラストには様々なパターンがある。魔法の力を失ったり、魔法の国へ帰ったり。この「魔法を手離し、自分の力で進んでいく」パターンで、『おジャ魔女どれみ』(「ドッカ~ン」最終回=シリーズ終了)を思い出した人もあったのでは無いでしょうか?

スタッフ

関連する投稿


朝ドラにも出演!女優・島崎和歌子さんの出演作まとめ!

朝ドラにも出演!女優・島崎和歌子さんの出演作まとめ!

明るい笑顔と飾らないキャラクターを武器にバラエティ番組で大活躍されている島崎和歌子さんですが、実は女優としてドラマや映画にも多く出演されているんです。そこで、島崎和歌子さんがどんな作品に出演されていたのか調査してみました。


園山俊二『ギャートルズ』『はじめ人間ゴン』の最新グッズがスタジオぴえろストアで発売決定!LINEスタンプも登場!!

園山俊二『ギャートルズ』『はじめ人間ゴン』の最新グッズがスタジオぴえろストアで発売決定!LINEスタンプも登場!!

アニメ制作会社・ぴえろの公式通販サイト「スタジオぴえろストア」にて、『ギャートルズ』、テレビアニメ『はじめ人間ゴン』の最新キャラクターグッズが発売されます。現在、スタジオぴえろストアにて予約受付中。


映画「えいがのおそ松さん」をフルで無料視聴できる動画配信サービスを比較!

映画「えいがのおそ松さん」をフルで無料視聴できる動画配信サービスを比較!

『えいがのおそ松さん』は2019年公開の日本のアニメ映画。監督藤田陽一、脚本松原秀、キャラクターデザイン浅野直之。アニメーション制作studioぴえろ。声優櫻井孝宏、中村悠一、神谷浩史、福山潤、小野大輔、入野自由らが出演したこの作品を無料視聴できる動画配信サービスをご紹介します。


『みどりのマキバオー』アニメ化25周年!スタジオ「ぴえろ」から記念グッズが続々登場

『みどりのマキバオー』アニメ化25周年!スタジオ「ぴえろ」から記念グッズが続々登場

「週刊少年ジャンプ」に連載されていた『みどりのマキバオー』がアニメ化されたのは1996年。25周年を記念して、制作したスタジオ「ぴえろ」からグッズが続々登場です。


実はスゴかったアニメ!「たこやきマントマン」を振り返る

実はスゴかったアニメ!「たこやきマントマン」を振り返る

1998年…世紀末が近づいた日本で放送された「たこやきマントマン」。今でも私達の印象に残っているアニメですよね。 たこやき達が戦隊ヒーローという一見ユルめの設定…ですが、実は様々な分野のプロフェッショナル集団が制作していたスゴいアニメなのです! 今回は「たこやきマントマン」について解説していきます。


最新の投稿


プロレス界の歴史が動く今こそ読むべき一冊! 『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』2025年12月18日(木)発売!

プロレス界の歴史が動く今こそ読むべき一冊! 『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』2025年12月18日(木)発売!

新日本プロレスの“100年に一人の逸材”棚橋弘至氏による著書『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』が2025年12月18日にKADOKAWAより発売されます。引退が迫る棚橋氏が、26年の現役生活で培った視点から、プロレスの魅力、技の奥義、名勝負の裏側を徹底解説。ビギナーの素朴な疑問にも明快に答え、プロレス観戦をさらに面白くする「令和の観戦バイブル」です。


ウルトラふろく200点以上を一挙収録!『学年誌 ウルトラふろく大全』発売

ウルトラふろく200点以上を一挙収録!『学年誌 ウルトラふろく大全』発売

小学館クリエイティブは、ウルトラマンシリーズ60周年、『小学一年生』100周年の節目に『学年誌 ウルトラふろく大全』を11月28日に発売しました。『ウルトラQ』から『ウルトラマン80』までの学年誌・幼児誌のウルトラふろく200点以上を網羅的に掲載。組み立て済み写真や当時の記事も収録し、ふろく全盛時代の熱気を再現します。特典として、1970年の人気ふろく「ウルトラかいじゅう大パノラマ」を復刻し同梱。


伝説のプロレス団体 UWF40周年記念イベント“無限大記念日”開催!

伝説のプロレス団体 UWF40周年記念イベント“無限大記念日”開催!

伝説のプロレス団体『UWF(ユニバーサル・レスリング・フェデレーション)』が、設立40周年を記念し、特別イベント「無限大記念日」を書泉ブックタワー(東京・秋葉原)にて開催します(2025年12月24日~2026年1月12日)。第1次UWFの貴重な試合映像や控室、オフショットなど、4,000枚以上のアーカイブから厳選された写真が展示されます。復刻グッズや開催記念商品も販売され、当時の熱狂が蘇ります。


グラニフ×『幽☆遊☆白書』初コラボ実現!幽助、蔵馬、飛影など全21アイテム登場

グラニフ×『幽☆遊☆白書』初コラボ実現!幽助、蔵馬、飛影など全21アイテム登場

株式会社グラニフは、TVアニメ『幽☆遊☆白書』との初コラボレーションアイテム全21種類を、2025年12月2日(火)より国内店舗および公式オンラインストアで販売開始します。主人公の浦飯幽助をはじめ、桑原、蔵馬、飛影のメインキャラクターに加え、戸愚呂、コエンマなど欠かせないキャラクターをデザイン。11月26日より先行予約も開始され、ファン必見のラインナップです。


全長20cmの迫力!1/18スケール『国産名車コレクション』創刊

全長20cmの迫力!1/18スケール『国産名車コレクション』創刊

アシェット・コレクションズ・ジャパンは、隔週刊『1/18 エクストラスケール 国産名車コレクション』を2026年1月7日に創刊します。全長約20cm、1/18スケールのダイキャスト製で、日本の自動車史を彩る名車を精巧に再現。ボディラインやエンジンルーム、インパネなどの細部ディテールにこだわった「エクストラ」なコレクション体験を提供し、マガジンでは名車の開発秘話や技術を深掘りします。