黒田有の逆境の日々 NSCに入るまで

黒田有の逆境の日々 NSCに入るまで

メッセンジャー黒田有 壮絶な生い立ち、学生時代の悲恋、そしてNSCに入るまで。



黒田有の母親は、トヨタの重役だった父親(黒田有の祖父)と母親(黒田有の祖母)の反対を押し切って、結婚。
しかし夫(黒田有の父親)は、外で女と借金をつくった。
「ヤマ師的というか、投資とかバクチが好きで、会社員とかには向かん性格やったらしい。
なんせ、離婚後に養育費やいうて送ってきたのがミカン1箱やからね]
そういう黒田有は、男ばかりの4人兄弟の末っ子。
赤ちゃんの頃、左耳の耳たぶをネズミにかじられて変形した。
「1歳になる前です。
危うくリアルドラえもんになるとこでした」
そして同時期、捨て子になりかける。
1歳になる前に近所の神社に捨てられた黒田有は、姿がみえないので心配した長兄に捜し出された。
同じことは黒田有が小学校3年生のときにも起こり、最寄り駅である近鉄(近畿日本鉄道)奈良線、河内花園駅近くの高架下に捨てられ、再び長兄によって救われた。
黒田有は、それを23歳のときに知り、2日間泣き続けた後、母親に聞くと
「あれは冗談や」
といわれた。
「全然冗談になってないやんって。
まあ、それだけ追い詰められとったってことやね」

黒田有が2歳のとき、両親は離婚。
母親にしてみれば、ダンナが消え、借金だけが残った状態となった。
離婚後、少し経ち、黒田有が隣に自分と顔が似ているオッサンが住んでいているの気づき、母親にいうと
「アンタの、おとんやで」
といわれた。
母親は、一緒に住んでいない父親の悪口を頻発させ、黒田有いわく、
「これでもか!というほど悪くいう」
黒田有が道で転ぶと
「オトンが後ろから押した」
雷が落ちると
「オトンの愛人の家に落ちた」
強盗犯が逃亡中というニュースが流れると
「犯人はオトンや」
仮面ライダーをみていると
「ショッカーの親玉はオトンや」
といわれ、幼少期の黒田有は自分の父親は極悪人だと思っていた。
そしてあるとき母親に
「そんなに恨んでんのになんで結婚したん?」
と聞くと鬼のような顔でにらまれ、それ以来、2度と聞けなくなった。

住まいは、東大阪市の木造2階建てアパートの2階。
4畳半、3畳、ミニキッチンとトイレがあり、風呂はなし。
3畳は物置として使うため、5人家族は、6畳で生活し、そこには母親が牛乳パックでつくった椅子があった。
トイレは、和式、かつくみ取り式の、いわゆるボットン便所。
家が2階のため、便槽まで3m以上あり、まだ体が小さかった黒田有は、母親に
「落ちたら確実に死ぬで」
といわれた。
ある程度、たまると市役所に電話してくみ取ってもらうのだが、お金ないからなかなか来てもらえない。
放置していると、不気味な水面がどんどんせり上がってきて、便器をのぞくと自分の顔がに映った。
その状態で暑くなると目が痛くなるほどのアンモニア臭で息ができなくなり、息を止めて行わなければならず、夏場、トイレにいくときは決死の覚悟が必要だった。

家で唯一の女性である母親は、
「若い頃は今より40㎏痩せてた」
といいながらブリーフパンツ一丁で家の中をウロウロ。
それでも基本的にお嬢様体質で、自宅の近くで服屋、化粧品屋、クリーニング取次店、駄菓子屋、託児所などいろいろな商売に行ったがことごとく失敗して借金を増額。
最終的に自宅で和洋裁の針子をして生活費を稼いだ。
黒田有は、兄弟と共に小学校3年生の頃から新聞配達やうどん屋でアルバイト。
3人の兄は、いずれもスポーツも勉強もできて、顏もよく、バレンタインデーにはチョコをたくさんもらうため、母親は近所の駄菓子屋に転売。
勉強もスポーツもできず、チョコをもらえない黒田有は、
「不細工に生まれてかわいそうに・・」
といわれた。

家が貧乏だったが、母親はネガティブなそぶりは一切見せずに近所の人と明るくお付き合い。
借金取りが来て
「金返せ」
と凄まれても、
「私が借りたんちゃう」
「なんや!ブタ」
といわれても
「ブタで結構。
豚肉は今高いんじゃ」
と強気に対応。
裁判所の差し押さえで家財道具に紙が張られると、次々と剥がし、小さく切って電話のメモ書きにした。


母親は、最寄り駅、河内花園駅に特急が止まらないので、
「特急止まるようにして」
と近鉄に電話したり、近所の商店とも度々、トラブルが起こし、黒田有も
「ケンカばかりやった」
という。
しかし母親の毒を含んだ愛嬌と裏表のない性格は周囲に好かれ、友人は多かった。
家には朝から晩までいろいろなオバちゃんが出入りし、大声で話した。
母親やオバちゃんたちは、悪口をいうと止まらず、さんざん悪口をいった後、最後に必ず
「根は悪い人ちゃうけど」
といい、芸能ニュースを、まるで自分が取材してきたように話し、最後に必ず、
「知らんけど」
そのため黒田有も自然と大阪のオバサン化。
現在でもスーパーの袋を集め、オッサンと話すよりオバちゃんと話す方が盛り上がるという。
「ウチみたいな超貧乏でも生活ができたいうのは大阪やからやと思うんです。
おせっかいなくらい近所づきあいが濃くて、困ってはる人がおったら放っとけんのです。
ウチはいっぱいいっぱい助けられました。
大阪に生まれてよかった。
ホンマ、思いますわ」

関西では「恵方巻き」といって、節分に巻き寿司を食べる風習があり、その年の恵方(吉方)を向いて、黙ったまま1本食べ切ると幸福になれるといわれていた。
黒田家も母親が材料を買ってきて、巻き寿司を5本つくった。
そして母親が、
「今年こそ、エエことありますように」
といった後、食べようとしたら、急に家の中が真っ暗に。
未払いのせいで送電が停止されてしまった。
あまりにタイミングが悪すぎて、黒田有は、まるで神に幸福を否定されたような感覚に陥った。
そして兄に
「ロウソク持ってこい」
といわれて従うと、部屋に母親がいない。
探すと母親はベランダにいて、恵方に向かって無言で巻き寿司を食べていた。
黒田有が
「むっちゃ福来て欲しいんや」
と思った。
ちなみに料金滞納によってライフラインを何度も絶たれた経験がある黒田有によると、電気を止められるのは比較的早く、
「最後の最後は水」
だという。


近所の友人とウルトラマンごっこするとき、友人はソフトビニールの人形だが、黒田有は、母親が醤油のビンでつくった怪獣。
ご飯のおかずは、イモやカボチャの煮物ばかり。
トイレの壁に穴が開き、していると外を歩く人がみえるので
「直してくれ」
と頼んだが、母親は、竹を2本入れただけ。
子供ながらに立ち食いそばを
「金持ちは時間がないから食べ、貧乏⼈は金がないから食べる」
と分析。
ものすごく小さくて四角いフライパンをみて、
「自分よりも貧乏な人がいる」
と思ったが、後に玉子焼き用のものだと知った。
大阪を台風が通過しているとき、黒田有は天カスをもらうために店の前で2時間以上立っていた。
着ているのは父親のニングシャツのみ。
パンツも履いておらず、風雨に晒されて透けてきて、店主はたまらず大量の天カスを渡した。
正月、近所のお好み焼屋は、短パン姿で拳を握り締めた黒田有を発見し、冬空の下、あまりにも不憫に思い、お年玉として500円をあげた。


小学校3年生のとき、給食袋がなくなった。
ホームルームで担任教師は、
「正直に手を挙げたら許す」
と前置きした後、
「目ェつむれ」
といい、机に座っている子供たちは全員、目を閉じた。
続いて教師が、
「とったヤツ」
といったので、黒田有は
(誰やろ)
と思って、うす目を開けた。
すると机の前に腕組みをして、こちらを見ている教師がいた。
(俺ちゃうのに・・・)
遠足の前日、担任教師が
「明日、お茶を忘れないように」
といったのに対し、黒田有は、
「加藤茶」
と返し、20発くらいビンタされた。
学芸会で「浦島太郎」の演劇をやることになったとき、黒田有と友人の2人が浦島太郎役に立候補。
すると担任教師の判断で、友人は浦島太郎役、黒田有は竜宮城のコンブ役になった。
本番、タイやヒラメが竜宮城で躍るシーンで、黒田有はアドリブで舞台に飛び出し、歌を歌って笑いをかっさらい、後で先生にビンタされた。

中学生になったとき、台所にいる母親が、急に
「ひっくり返った」
といった。
「何がひっくり返ったんや!?」
黒田有は、鍋やフライパンでひっくり返って火傷したのではないかと思い、隣の部屋からあわてて台所へ。
するとズボンを下ろし、机に両手をついて中腰で立っている母親がいた。
みるとお尻から何かが出ている。
それは脱肛といって、本来、肛門の中に収まっている直腸の一部が外に飛び出している状態だった。
黒田有は、母親が痛くて動けないのはわかるが、どうしたらいいのかわからない。
「オカン、救急車呼ぼか?」
「お金かかるからアカン」
「どうしたらエエねん」
「入れてくれ」
母親は、出ているものを中に入れれば、まったく痛くなくなるという。
痛さで体を震わす母親をみて、黒田有は涙を流しながら、出ているものをゆっくり押し込むと
「ポンっ」
と入った。
すると母親は急に元気になり
「全然痛くない」
といいながら、机から手を離し、姿勢を正して立った。
しかしその瞬間、再びひっくり返って飛び出し、母親は、再び机に両手を置いて、中腰の姿勢に。
黒田有は、
「オカン、キリない。
救急車呼ぶわ」
といって、119番。
救急車が来ると、母親は、救急隊員に支えられながら歩いて移動。
黒田有は、母親の股間がみられないように手で隠しながら一緒に移動。
母親が段差を歩き、振動が加わった瞬間、放屁。
その音を聞いて隊員が笑い出し、それにつられて母親も体を震わせて笑い出し、黒田有は、ひっくり返った部分が
「プルプルッ」
と震えるのを目撃した。


大阪タカシマヤにいったとき、母親が、
「ここで待っとき」
といってトイレへ。
黒田有はトイレの前で待っていたが、なかなか出てこない。
ただ
「ジャーッ」
「ジャーッ」
と何度も水を流す音が聞こえてくる。
気になって女子トイレの中を覗くと、出したモノが大きすぎて流れず、バケツに水を汲んで便器に流す母親がいた。
何度やっても流れず、ついに母親はトイレから逃走。
その際、前だけをみて歩く母親は、黒田有を無視。
取り残された黒田有は、その個室に入ったおばあさんが、
「ギャー」
と叫び、飛び出してきて警備員に
「サンショウウオがいます」
といった。

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