シンガーソングライターの先駆け、荒木一郎を覚えてる?

シンガーソングライターの先駆け、荒木一郎を覚えてる?

シンガーソングライターの草分け的存在とされる「荒木一郎」さんは、様々な分野に才能を発揮した、まさにマルチアーティストでした。数多くのヒット曲を輩出した「荒木一郎」さん、その洗練されたサウンドは10年早すぎてこの世に登場してしまったという感じさえ受けました。


どんな人

今回、シンガーソングライターとして取り上げる「荒木 一郎」さんは、いろんな顔を持つマルチマルチアーティスト。シンガーソングライターであり俳優です。更には、音楽プロデューサー・小説家・芸能事務所オーナー・マジック評論家・カードマジック研究家などでも活躍中。楽器もギターはもちろんのこと、キーボード・ドラムスの演奏をこなします。将棋はアマ四段の腕前だそうですよ。

「荒木 一郎」さんの出身は東京都で、お母さんは女優の「故荒木道子」さん。そしてお父さんは、文芸評論家の「菊池章一」さんです。元女優の「榊ひろみ」さんと結婚しましたが離婚。その後再婚しています。

デビューは俳優から

「荒木一郎」さんのお母さんが女優だったこともあり、9歳にして母親の古巣となる文学座のアトリエ公演に参加し初舞台を踏むことに。1962年には、青山学院高等部を卒業すると同時に文学座に入ります。そして本格的に俳優デビューを飾ったのは、NHKテレビドラマの「バス通り裏」でした。

俳優として個性を発揮した「荒木一郎」さん、第1回映画評論新人男優賞を受賞しています。1966年の東映映画「893愚連隊」をはじめ、翌年1967年には松竹映画「日本春歌考」、同じく1967年の大映映画「今夜は踊ろう」などでの演技が高く評価されたようです。

順風満帆で俳優の道を歩んでいると思われていたのですが、1969年に女性関係のスキャンダルに巻き込まれてしまい、世間からバッシングを受けることに。その後約2年近く、芸能界から干されてしまうのです。

オリジナリティーに溢れる楽曲

俳優や音楽家だけでなく、マルチな活動を展開している「荒木一郎」さん。シンガー・ソングライターとしての優れた感性は、「音楽はメッセージ」と語る彼の言葉に凝縮されています。そのオリジナリティーに溢れる楽曲は、「荒木一郎」自身に向けてのメッセージなのかもしれませんね。

「荒木一郎」さんが作り出す楽曲には、「売れ線狙い」や「商業性重視」などの気配はみじんもなく、あくまでも自分と向き合って誕生した楽曲なのでしょう。そんな自然体ともいえる創作姿勢が、常にぶれないオリジナリティーを表現できるアーティストと言えるのではないでしょうか。

シンガーソングライターとして

「荒木一郎」さんは、月曜日〜土曜日の22時50分〜23時、東海ラジオで放送された「星に唄おう」のパーソナリティーを1965年から務めることになりました。ところがこの番組がきっかけとなり、高校時代から始めていた作詞・作曲の才能が開花することに。

番組内において、数多くの「荒木一郎」オリジナル・ソングが流れたのです。この様々なオリジナル・ソングが大きな反響を呼び、1966年9月には番組のテーマ曲になっていた自作曲、「空に星があるように」でレコード・デビューしたのでした。

その後、「今夜は踊ろう」や「いとしのマックス(マックス・ア・ゴーゴー)」といったヒットが続くようになりました。更には、「鰐淵晴子」さん・「梶芽衣子」さん・「安西マリア」さん・「伊東ゆかり」さん・「吉永小百合」さんらにも楽曲を提供しています。

陽の加山雄三・陰の荒木一郎

「荒木一郎」がシンガーソングライターとして知名度を上げてきた頃、当時に同じく俳優をしながら、いち早く自作自演曲をヒットさせて脚光を浴びていたのが「加山雄三」さんでした。

若大将を演じたことから、明るくて天真爛漫なイメージに溢れた「陽」の「加山雄三」さんに対して、どこか斜に構えたイメージを持ち少し暗さを持つ「陰」の「荒木一郎)さん。

同じ土俵で活躍しながらも、正反対のイメージを持つお二人ですが、ここに丸山(美輪)明宏を加えた三人が、日本におけるシンガー・ソングライターの先駆けとなり、ジャパン・ポピュラーの音楽史にその名を残しています。

新たな局面を迎えた音楽シーンの中で

1966年、「マイク真木さんのバラが咲いた」・「ザ・ブロードサイド・フォーの若者たち」・「加山雄三さんの旅人よ」など、フォーク調の楽曲がたて続けにヒットし、ビートルズ来日前後からGSと呼ばれるバンドたちが本格的な活動を始め、日本の音楽シーンが新たな局面を迎えたのでした。

そんな時代性に溢れる中で、「荒木一郎さんの空に星があるように」も若い音楽ファンたちの支持を得てヒットしました。「荒木一郎」さんはこの年、日本レコード大賞の新人賞を受賞しています。

更には、当時としては画期的な全曲オリジナルの書き下ろし曲だけで構成したファースト・アルバム「ある若者の歌」が芸術祭文部大臣奨励賞を受賞。この賞は、まさに元祖シンガー・ソングライターならではといったところですね。

シンガーソングライターとして躍動

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