映画にもなった児童書「ルドルフとイッパイアッテナ」の友情が泣ける!

映画にもなった児童書「ルドルフとイッパイアッテナ」の友情が泣ける!

2016年に映画化された「ルドルフとイッパイアッテナ」は1987年に出版された児童書です。児童書原作だから子供向けだと思いながら映画を観た親もその面白さに引き込まれ、夢中になった人も多いと思います。友情と本を読む事の大切さ…教養はピンチを救ってくれる事を教えてくれました。今回はそんな「ルドルフとイッパイアッテナ」についてご紹介します!


ルドルフとイッパイアッテナのあらすじ

岐阜県に住む小学生のリエちゃんに飼われている黒い子猫のアドルフは、室内飼いでしたが外の世界の冒険をします。
そんな冒険中に魚屋さんに追いかけられてしまい、うっかり長距離トラックに乗ってしまいました!
そして長い移動の末、トラックが着いたのは、岐阜県から遠く離れた東京都だったのです。
知らない場所に来てしまって焦り、お腹を空かせたアドルフはある大きなトラ猫と出会いました。
名前を聞くと「いっぱい、あってな…」と答えるトラ猫。
「いっぱい、あってな」が名前だと思ったアドルフは「イッパイアッテナか、変な名前」と勘違いしました。
思わず笑ってしまったイッパイアッテナは、ルドルフを連れて自分のねぐらである神社の軒下に帰ったのです。
もともとは飼い猫だったイッパイアッテナは、人間に甘えてあちこちでご飯を貰う術を知っていました。
行く先々で違う名前で呼ばれるイッパイアッテナ。
そうイッパイアッテナの語源は、「名前はいっぱいある」という事だったのです。

イッパイアッテナはアドルフに、教養を身に着ける事だと教えます。
学校に給食の残りを貰いに行くと、給食センターの女性がルドルフを見て「黒猫は縁起が悪い」と言いますが、ショックを受けるルドルフに「迷信を信じるのは教養がない」と慰めた事もありました。
イッパイアッテナは、アメリカに移住する飼い主が日本に残していくイッパイアッテナの生きる術として文字を教えてくれたのです。
そしてその知識を使って、アメリカの飼い主に会いに行こうとしていたのでした。
ルドルフも岐阜に帰るため、文字を勉強することにします。
そしてとうとうルドルフは、覚えた文字で岐阜行きのトラックを乗り継ぎ、無事にリエちゃんの家に着いたのでした。
でも、もうリエちゃんの家には、新しい黒猫のルドルフがいたのです…。

イッパイアッテナが教えてくれたこと

シリーズ4作で100万部を突破した「ルドルフとイッパイアッテナ」の著書の斎藤洋は上記のように語っていました。
普通の猫だったら、取り残された東京で生きていくだけで精一杯でしょう。
人間の目から見ると、飼い主を恨んでもおかしくありません。
でもイッパイアッテナは、決して飼い主を恨まず、飼い主が与えてくれた知識を使って生きていくだけでなく、アメリカに行こうと考えているのです。
不運な人生を悲観し恨むのは簡単ですが、教養を身に付ければ自分の目標を叶える事が出来る!それがイッパイアッテナがルドルフに伝えたい事だったのでしょう。

こんなレビューがありました。↑
私も2016年にこの映画が公開されたときに、当時小学生の2人の子供を連れて観に行ったのですが、同じ事を思いましたね。
親はいつまでも子供を守ってやれません。
いずれ子供は自立して、自分の足で歩いて行くようになります。
生きていく術を学んでおけば、しっかり立って歩いていけるようになると、イッパイアッテナに教えられました。

そんな生きる力を子供に教えてくれる「ルドルフとイッパイアッテナ」はAmazon primevideoで観られます!

Amazon.co.jp: ルドルフとイッパイアッテナを観る | Prime Video

児童書も映画も、昭和から令和まで子供も大人も夢中になれる作品です!

関連するキーワード


児童書

関連する投稿


子供の頃、超怖かった昭和時代の『トラウマ絵本・怖い絵本』(児童書)16選

子供の頃、超怖かった昭和時代の『トラウマ絵本・怖い絵本』(児童書)16選

恐いもの見たさが勝る…いつの時代も子どもは「怖い、怖い」と言いながら、怖い物に興味がある…。子供の頃に見て、読んで恐かったトラウマ絵本(恐い本)を振り返ってみましょう。


昭和期における絵本の歴史について。

昭和期における絵本の歴史について。

私たちの幼いころ、絵本や紙芝居といった娯楽が当たり前にありました。気が付けば情操教育に大きな役割を担ってくれた絵本の歴史について。


吸血鬼百科、飢餓食入門、生き残り術入門…70年代の小学生を恐怖に陥れた「ドラゴンブックス」

吸血鬼百科、飢餓食入門、生き残り術入門…70年代の小学生を恐怖に陥れた「ドラゴンブックス」

皆さんは子供の頃、「幽霊」「UFO」「宇宙人」などを題材にした児童書を読んだ経験がありますでしょうか?これらは一般に「怪奇系児童書」と呼ばれ、講談社が出版していた「ドラゴンブックス」が特に有名です。


古本で買ったら〇〇万円!70年代怪奇系児童書の人気シリーズ・ドラゴンブックスから「悪魔全書」がまさかの復刊!!

古本で買ったら〇〇万円!70年代怪奇系児童書の人気シリーズ・ドラゴンブックスから「悪魔全書」がまさかの復刊!!

講談社が1974年から1975年にかけて刊行していた怪奇系児童書「ドラゴンブックスシリーズ」。怪奇系児童書の中でも現存数が少なく、その古本は高額で取引されていることでも有名です。そんなドラゴンブックスから佐藤有文著「悪魔全書」が、復刊ドットコムより「悪魔全書 復刻版」として発売されることが決定しました。


昭和の子どもたちをアツくさせた伝説のSF本『もしもの世界』が科学バラエティ番組になって蘇る!!

昭和の子どもたちをアツくさせた伝説のSF本『もしもの世界』が科学バラエティ番組になって蘇る!!

昭和の子どもたちに衝撃を与えた伝説のSF本『もしもの世界』を再現したバラエティ番組「思考実験バラエティー!もしもの世界」がNHK Eテレにて7月19日から3週に渡って放送されます。


最新の投稿


祝!放送55周年『サザエさん』が初のアーケードゲーム化!KONAMIから「まちがいさがし」が2026年春登場

祝!放送55周年『サザエさん』が初のアーケードゲーム化!KONAMIから「まちがいさがし」が2026年春登場

放送開始から55周年を迎えた国民的アニメ『サザエさん』が、コナミアーケードゲームスより初のアーケードゲーム化!タッチパネルで楽しむ「まちがいさがし」が2026年春に稼働予定です。アニメ本編の画像を使った問題や、2人対戦モードなど充実の内容で、小さなお子様からシニア層まで幅広い世代が楽しめる期待の新作です。


【懸賞金10万円】クレーンゲームの原点!国産初「クラウン602」全国大捜索プロジェクト始動

【懸賞金10万円】クレーンゲームの原点!国産初「クラウン602」全国大捜索プロジェクト始動

今年で誕生60周年を迎える国産初のクレーンゲーム機「クラウン602」の実機と情報を、タイトーが全国で大募集する「#クラウン602を探せ!」プロジェクトを開始。高度経済成長期に夢を与えた幻の筐体を次世代に継承するため、実機情報提供者には賞金10万円、思い出エピソードの提供者には抽選で最新ゲームソフトが贈呈されます。募集期間は2025年10月24日から2026年1月16日までです。


特撮愛あふれる「永遠のスケッチ」金谷裕~特撮画展が台場で開催!初代ウルトラマン・古谷敏氏も来場

特撮愛あふれる「永遠のスケッチ」金谷裕~特撮画展が台場で開催!初代ウルトラマン・古谷敏氏も来場

漫画家・金谷裕氏のイラスト画集『オール・ウルトラマン・スケッチ・ギャラリー』の刊行を記念し、「特撮画展~Hiroshi Kanatani TOKUSATSU SKETCH GALLERY~」がグランドニッコー東京 台場にて開催されます。円谷プロのウルトラマン・怪獣に加え、東宝など5社の特撮キャラクターのイラスト全235枚を展示。会期中の11月29日には初代ウルトラマンスーツアクターの古谷敏氏のサイン会も実施されます。


赤塚不二夫が生誕90周年!RIP SLYME、氣志團ら豪華出演陣が渋谷に集結する記念音楽フェス詳細発表

赤塚不二夫が生誕90周年!RIP SLYME、氣志團ら豪華出演陣が渋谷に集結する記念音楽フェス詳細発表

漫画家・赤塚不二夫の生誕90周年を記念したミュージックフェスティバル「コニャニャチハのコンバンハ!」の詳細が解禁されました。2025年12月5日・6日にLINE CUBE SHIBUYAで開催。RIP SLYME、氣志團、小泉今日子らが赤塚スピリッツ溢れるステージを披露します。チケット先行抽選は10月20日(月)からスタート!


世界が熱狂!葛飾商店街×『キャプテン翼』コラボ「シーズン2」開催!新エリア&限定メニューで街を駆け抜けろ!

世界が熱狂!葛飾商店街×『キャプテン翼』コラボ「シーズン2」開催!新エリア&限定メニューで街を駆け抜けろ!

葛飾区商店街連合会は、2025年10月10日より『キャプテン翼』とのコラボイベント「シーズン2」を亀有・金町・柴又エリアで開催。キャラクターをイメージした限定メニューやスタンプラリーを展開し、聖地巡礼と地域活性化を促進します。