『綾音ちゃんハイキック!』とは?
OVA『綾音ちゃんハイキック!』
キックボクシングという競技にスポットを当てている時点で希少性はかなり高いですね。
エアマスター
格闘美神 武龍
このように美少女格闘ものの漫画・アニメが全盛を迎えた1990年代後半から2000年代。
OVA『綾音ちゃんハイキック!』の登場は、そういった美少女格闘ものブームの先駆けともいえるのかもしれませんね。その後も美少女を主役に据えた格闘技ものの作品は続々と登場し、ひとつのジャンルとしてアニメファンの間に定着しました。
OVA『綾音ちゃんハイキック!』の本編動画・ストーリー
女子高生ながら女子プロレスに憧れ、全日本女子プロレスの新人オーディションに参加した主人公・三井綾音。積極的に存在感をアピールするも落選してしまい、がっかりと肩の落とすのでした。
そんな彼女の前に現れたのは、怪しい風貌の中年男性・丹下国光。国光は綾音のスラッとした脚に惚れこみ、オレのところからデビューしないかと誘われるのでした。国光は絶対にチャンピオンにしてやるといい、その言葉を信じ、厳しい特訓を受ける綾音。
しかし、練習はパンチ・キックばかりで、国光の違和感を抱くように。そのうえ、キックボクシングとは知らずに受けたプロテストにも合格してしまいます。綾音の知らぬうちにキックボクサーとしてのデビュー戦を迎え、彼女はプロとしてリングに上がることになります。リングに上がって、ようやくキックボクシングの試合だと知った綾音は帰ろうとしますが、無情にも試合開始のリングは鳴り、対戦相手は襲いかかってくるのでした…
OVA『綾音ちゃんハイキック!』の魅力とは?
どことなく名作アニメ…
『あしたのジョー』
こちらで見たことのあるセリフ・場面が多いOVA『綾音ちゃんハイキック!』。
その象徴といえるのが、全日本女子プロレスのオーディションに落ちたばかりの綾音に話しかけてくる怪しげな中年男性・丹下国光の存在です。”丹下”という名字からして、ミドルエッジ世代ならピンとくるユーザーは多いでしょう。
そうこの人物。
OVA『彩音ちゃんハイキック!』の登場人物・丹下国光は、この丹下段平をモチーフにしているのは明らかです。その証拠は、名字だけではなく、国光の言葉にも表れています。
国光が綾音を誘うときのセリフですが、これは段平が矢吹丈にかけた言葉…
これと重なるのです。
そして、段平は丹下ボクシングジムは泪橋の下の河原に建てていましたが、国光のジムは高速道路の陸橋下にありました。ここも印象が重なりますよね。
意図的に『あしたのジョー』に寄せていて、それをパロディ要素として、ユーザーの笑いを誘う場面にしているところがOVA『綾音ちゃんハイキック!』の魅力といえるでしょう。
綾音の天然ぶりや、なんとか丸めこんでキックボクシングを仕込もうとする国光の策略も、見ていて面白いです。プロとしてメジャーデビューすることで高校退学の危機を迎えるところ、ライバルの登場といったところも見どころですね。
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『綾音ちゃんハイキック!』
OVA『綾音ちゃんハイキック!』のまとめ
名作アニメ『あしたのジョー』のパロディ要素たっぷりOVA『綾音ちゃんハイキック!』。
ミドルエッジ世代のツボにはまる笑いだと思います。
女子プロレスラーを目指していたはずの綾音がいつの間にかキックボクサーに。その背景にある国光の悪巧みも面白いですよ。綾音のキックボクサーとしての才能は周囲の誰しもが認めるところで、それを開花させていく展開も胸が熱くなりますよ。
Wikipediaには、
とあり、続編が制作なれなかったのが残念です。
それでも打ち切りといった感じのしない終わり方で締め括られていますので、消化不良といった感覚にはならないでしょう。記事内には本編動画も掲載していますので、この機会にぜひご覧になってみてくださいね。