『ねこひきのオルオラネ』とは?
『ねこひきのオルオラネ』
夢枕獏さんといえば!
『キマイラ・吼』
など、伝奇小説を得意とする作家です。
『ねこひきのオルオラネ』は小説家としてデビューしたばかりの時期に執筆されたコンテンツ。現在の夢枕獏さんの作風とは、かなりテイストが違っています。小説家・夢枕獏さんのWikipediaにはこのような記載も。
そういった意味では、かなり貴重なコンテンツといえるでしょう。
OVA版『ねこひきのオルオラネ』
今回の記事では、こちらOVA版『ねこひきのオルオラネ』の内容を中心に振り返っていきます。
OVA版『ねこひきのオルオラネ』の本編動画・ストーリー
主人公は、貧乏な楽団に所属していた若者。その楽団もクリスマス直前というところで潰れてしまい、無け無しの硬貨を握りしめた若者は、お酒でも飲んで憂さ晴らしをしようと考えます。
しかし、その手に握りしめていた硬貨も、コイン投げをした拍子に地面に落としてしまい、硬貨は路地裏に転がっていってしまいます。若者は転がる硬貨を追うと、そこにはお酒を飲んで酔っぱらっている不思議な猫がいるのではありませんか。
すると、そこに他に2匹の猫を連れた大柄のお爺さんが登場します。お爺さんの名はオルオラネといい、猫にお酒を教えたのもオルオラネだといいます。若者は猫にお酒を飲ませた理由をオルオラネに聞いてみると、彼は、猫をいい声で鳴くようにするためだと。
若者はオルオラネに身の上を話をしていると、オルオラネから時間を持て余しているようなら、その日の夜、酒場にくるように言われます。言われた通り、酒場を訪れてみた若者は、オルオラネと猫たちによる演奏パフォーマンスを目の当たりにして、その音色の美しさに感動するのでした…
OVA版『ねこひきのオルオラネ』の魅力とは?
映像だけではなく、猫が奏でるハーモニーも美しいです。作品タイトルが指し示しているように、音楽性という部分も、かなり重要なOVA版『ねこひきのオルオラネ』。猫を演じている声優陣も大変だったことでしょう。
本編に登場する三匹の猫を演じているのは…
といった御三方。猫の鳴き声でハーモニーを奏でるといった注文にも見事に応えていて、その再現度が高さに、プロとしての声優の技量の凄さを感じられますよ。
少し考えさせられるような結末も、OVA版『ねこひきのオルオラネ』の魅力だといえるのでしょう。最後にオルオラネが取った選択は必ずしも正しいとはいえませんよね。皆さんだったら、どんな行動をしますか?そんな問いかけをされているようで、お子様と一緒にご覧になられても良い話題になりそうです。
OVA版『ねこひきのオルオラネ』のまとめ
まるで絵本・童話を読んでいる感覚で楽しめるOVA版『ねこひきのオルオラネ』。
このほのぼのとした世界観に癒されると思います。とくに猫好きには堪らないのではないでしょうか。音楽性も重視していて、猫役を演じている声優キャストの演技力・歌唱力の高さも伺えますよ。
原作は、伝奇小説で有名な夢枕獏さんだということも見逃せないポイント。デビュー当初の作品ですが、その才能の片鱗が見え隠れしているように思えます。記事内には本編動画も掲載していますので、この機会にご覧になり、その面白さをご自身の目で確かめてみては如何でしょうか。ハートフルな内容に、きっと心が少し浄化されることでしょう。