24時間テレビスペシャルドラマ・歴代のキャストや内容は?

24時間テレビスペシャルドラマ・歴代のキャストや内容は?

1980年から24時間テレビ「愛は地球を救う」の中で放送されているスペシャルドラマ。これまでどんなドラマが放送されてきたのか振り返ってみましょう。


1980年代のスペシャルドラマ

24時間テレビは1978年に放送スタート。ドラマスペシャルは第3回の1980年から放送開始されました。

第一回目のドラマは「いのち・ひとつ」。森繫久彌さんと北林谷栄さんが主演。お2人とも当時すでに70歳近かったです。近年放送されている若者主演のドラマとは違う感じがしますね。脚本は倉本聰さんでした。

初期のドラマについてはソフト化もされておらず、あまり情報が残っていないのですが闘病者が多かったです。そして主演は大原麗子さん、古手川祐子さん、若尾文子さんなど、(当時)中堅からベテランの俳優さんが務めていました。24時間テレビの内容自体もどちらかというと大人向けで暗くて重い内容が多かったですよね。(小さい頃は怖くてあまり見られませんでした)。

1983年の「黒い雨・姪の結婚」は森繫久彌さん主演。井伏鱒二さんの小説「黒い雨」が原作でした。

テーマは原爆。主人公の姪は、被爆者であるという噂が広まり、婚期を逃していました。姪はその時爆心地の近くにはいなかったのです。そのことを証明しようと調べていくと、姪は広島に戻る船で黒い雨を浴びていたことが分かりました。さらに、その後広島に戻ってきたことで残留放射能も浴びていました。主人公がこの事実を知って悩んでいたところ、姪は原爆症を発症。しかも病状は悪化してしまうというお話でした。

あらすじだけでも暗くて重いのが分かりますね。

1986年からスペシャルドラマがちょっと変わってきます。1986年に主演を務めたのはその年のチャリティーパーソナリティであった沢口靖子さん。当時21歳でした。

その後は松坂慶子さん、斉藤由貴さんが主演を務めていき、ちょっと若者向けに変化していきます。

1990年代のスペシャルドラマ

1990年は南野陽子さん、和久井映見さんが主演、1991年は岸本加世子三が主演したのち、1992年からは5年間ドラマが放送されていません。

1992年に24時間テレビは大きなテコ入れをしています。それまでは世界の状況や難病に戦う人たちの紹介などが主でしたが、悲惨な現実を確認するよりも楽しみながらチャリティーをしようということで一気にエンターテイメント性が強くなったのです。

テーマは「歌」になり、番組内で「サライ」の楽曲が制作され、テーマソングとなったのもこの年です。これが功を奏し、前年の最低視聴率から一気にV字回復したのです。現在もこの形式とさほど変わらないので歌をテーマにしたのは大成功でしたよね。

そんなわけでしばらくドラマは放送されていなかったのですが、1997年に復活します。

1997年のドラマは堂本光一さん主演の「勇気ということ」です。この年からメインパーソナリティー、チャリティーパーソナリティーが登場しています。メインパーソナリティーはkinkikidsでした。24時間テレビのドラマは最近ではジャニーズ事務所のタレントが主演を務めることが多いですが、ジャニーズで初の主演を務めたのは堂本光一さんだったんですね。

そして翌年の1998年は滝沢秀明さん主演の「心の扉」でした。

1999年、2000年は再びドラマの放送がありませんでした。

2000年代のスペシャルドラマ

2001年は安倍なつみさん主演の「最後の夏休み」、2002年は石川梨華さん、渡辺謙さん主演の「父さんの夏祭り」と2年連続モーニング娘。の主演でした。2年連続でチャリティーパーソナリティーをモーニング娘。が務めていました。

2003年から2021年まではメインパーソナリティーをジャニーズ事務所のタレントが務めていたので、ドラマの主演もジャニーズ事務所のタレントでした。グループでメインパーソナリティーを担当し、メンバーの1人がドラマ出演というパターンが多いですね。

ただ、2005年の「小さな運転士 最後の夢」の主演は阿部寛さんでした。(この年のメインパーソナリティーは草彅剛さんと香取慎吾さん)実はこの作品が24時間テレビドラマで最高視聴率を記録しています。ですが、いまだにDVD化はされていないんですよね。

ちなみに主人公の息子役で当時ジャニーズJr.(現:Hey!say!Jump)の中島裕翔さんが出演されています。草彅剛さんも電車の運転士役で特別出演されました。

歴代視聴率第2位は1997年の「勇気ということ」、第3位は2008年に放送された、松本潤さん主演の「みゅうの足パパにあげる」です。

2000年代半ば頃から、実際の闘病記を原作にしたドラマが多くなり、翌日の朝に原作者やモデルになった人物、家族が出演するということが多くなりましたね。

主人公が亡くなって終わる場合もありますが、闘病しながら懸命に生きているというストーリーも多くなりました。やはり人が亡くなる話は苦手という人もいますから、ますます見やすくなっているのではないでしょうか。

2017年以降は、2019年をのぞいて闘病記ではないドラマに変わっています。見るハードルはどんどん下がっていますが、24時間テレビらしさがだんだん亡くなっているような感じもしますよね。今後はどんなドラマが放送されるのか楽しみです。

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