昭和に人気のあったペットたち

昭和に人気のあったペットたち

昔は自由に暮らしていたペットたち。庭先や公園、横道などで出会うペットたちを思い出してみました。


三毛猫

三毛猫

三毛猫 - Wikipedia

昭和の時代では猫はどこでも見かけたし、家猫も家の中と外を自由に行き来していたので
野良なのか飼い猫なのかわからないってこともありましたね。
そんな猫たちの中でも、飼い猫が三毛猫(みけねこ)という家庭ありませんでしたか?

三毛猫(みけねこ)とは、3色の毛が生えている猫の総称で、三毛(みけ)とも言います。
一般的に白・茶色・黒の3色で短毛の日本猫のことを言います。
その他、白・茶色・こげ茶のものを「キジ三毛」、縞模様(トラネコ)との混合毛を
「縞三毛(しまみけ)」と特に分けて呼ぶこともあります。

ネコの遺伝子の特徴上、そのほとんどがメスであり、オスは滅多に出現しないのが、
三毛猫です。
もし、オスの場合だと生殖機能を持たないことが多いそうです。
しかし、オスの三毛猫が存在しないわけではありません。オスの三毛猫が産まれる原因は、
クラインフェルター症候群と呼ばれる染色体異常などで、クラインフェルター症候群のオ
スの出生率は3万分の1なんだそうです。

三毛猫が飼い猫になるケースが多かったのは、
「オスの三毛猫を船に乗せると福を呼び、船が遭難しない」という言い伝えがあったり、
「猫が騒げばシケになり、眠れば天気平穏」と信じられていたからのようです。
ですので、縁起物である招き猫も三毛猫がモデルにされることが多いのです。

九官鳥(きゅうかんちょう)

九官鳥(キュウカンチョウ)

キュウカンチョウ - Wikipedia

タレントの片岡鶴太郎が、九官鳥の「キューちゃん」なんてやっていましたね。
どの家も飼っていたかと言えばそうではないのですが、とても記憶に残ってい
たので、紹介させてください。

九官鳥(きゅうかんちょう)の生息域は、インド東部、インドネシア、
カンボジア、タイ王国、中華人民共和国南部、ネパール、フィリピン(パラワン島)
ブータン、ブルネイ、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、ラオスなどです。

全長30~40cmで、全身の羽衣は光沢のある黒。
カラスのように綺麗な真っ黒な羽に、嘴はオレンジ色。
眼下部から後頭部にかけて黄色い肉垂れがある・・・。
  (自分はあの黄色い部分も羽だと思っていました)

性格はとても神経質なので、驚いたりすると金属製のケージでは嘴をはさみ
折れてしまうこともあるそうです。
ですので、主に竹やプラスチックなどを用いた小さめの専用のケージで飼育
されます。
なぜ、小さめのケージなのかというと、余裕のあるケージだと暴れた際に翼
を広げて痛めてしまうこともあるためだそうです。
神経質がために地面からの振動が伝わらないように、ケージはある程度高さ
のある場所に設置しなければなりません。

インコ同様、人の言葉を覚えて発することができる鳥でなので、九官鳥を見かけたら
必死に言葉をかけた記憶があります。
人や動物の声真似、鳴き真似が上手で音程や音色だけでなく声色も真似することができ、
物真似の対象が判別できるほど。
声真似等ができるのは、擬態の一種と見られていて、舌で発音するインコ類と違って、
鳴管から直接発音しているそうです。
 (これまた知らなかった)

スピッツ

スピッツ

日本スピッツ - Wikipedia

「神経質でキャンキャン吠える、うるさい犬」と記憶しているのは自分だけでしょうか。
真っ白で目鼻が黒くて、ぬいぐるみのようで可愛いのですけど。


スピッツは、体高はオスが40cm弱、体重は5~11 kg程度で、メスはやや小さい。
目鼻が黒く、額や耳、前肢の前面を除いて、全身を光沢のある純白の毛です。
特に首から前胸にかけての飾り毛がとても美しい犬種ですね。

性格は明朗で活発、ものおぼえがよく、警戒心が強い。飼い主に対しては従順です。
しかし、繊細で神経質でストレスを抱え込みやすいのだそうです。

第二次世界大戦後の混乱期から高度成長期にかけて、日本国内で家庭犬として爆発的
に流行し、1950年代後半には、日本で一年間に登録される犬の4割を占めたほどの人
気だったのです。

流行当時は、犬は外に繋いで飼うという飼育習慣があったため、神経質なスピッツは
ストレスなどを抱え、無駄吠えが多かったのではないかと言われています。
その後、性格の改良が続けられ、現在のスピッツはあまり無駄ぼえはしないとのこと。
 (性格の改良って、どうやって行うんでしょうね・・・なんかちょっと怖い)

日本スピッツの由来には諸説がありますが、一般的に1920年代(大正末期から昭和初期)
以降、白いジャーマン・スピッツや、アメリカン・エスキモー・ドッグ等の白いスピッツ
系の犬を交配して小さく改良し、純白に固定化したものと言われています。

文鳥

白文鳥

ブンチョウ - Wikipedia

文鳥(ぶんちょう)は、人に慣れやすく、手に乗せることができるので
飼育している家庭は多かったように思います。

そんな文鳥の生息域は、ジャワ島、バリ島、ハワイ、プエルトリコ、スリランカ、
フィジー、フィリピン、ブルネイ、マレーシア、メキシコなどの世界各地に移入し
定着しています。日本では大阪府、東京都、兵庫県、福岡県で定着した例もあります。

全長は17cm。額や後頸・喉は黒く、頬は白。体上面や胸部の羽衣は青灰色、腹部や
体側面の羽衣は薄いピンク色。尾羽は黒。嘴はピンク色。
 (写真は、白文鳥ですみません)

日本では、江戸時代初期から輸入されていたとされています。
江戸時代の浮世絵には文鳥を描いているものもあるようですね。

江戸時代に名古屋の武家屋敷に奉公に出た女性が、桜文鳥を譲り受けたことから
愛知県弥富市の文鳥飼育は始まったとされ、「文鳥のまち」と知られています。
10月24日は「手に幸せ」で「文鳥の日」とされ、江戸時代から親しまれてき文鳥
をPRする日です。

鳴き声も軽やかで可愛いですよね。

ミドリガメ(アカミミガメ)

アカミミガメ(幼体)

アカミミガメ - Wikipedia

祭りの縁日で「カメすくい」の遊びとして定番だったミドリガメ。
今では、野生化し繁殖している厄介者として扱われていますよね。

そんな縁日のアイドルだったミドリガメは、爬虫綱カメ目ヌマガメ科
アカミミガメ属に分類されるカメで、アカミミガメといいます。
普段ミドリガメと言っていますが、それは別名です。

最大甲長は、28cm。オスよりもメスの方が大型になります。
甲羅は、やや扁平かややドーム状に盛りあがり、上から見ると幅広い卵形。
お腹の甲は、黄色です。
頭部や頸部、四肢、尾に黄色い縦縞が入っています。

種としてIUCNの世界の侵略的外来種ワースト100、
日本の侵略的外来種ワースト100に指定されています。
EUや韓国などでは輸入が規制されているのだそうですよ。

成長すると気性が荒くなり、人間に噛みつくこともあり、家庭での飼育が
難しくなるのか、つい川や池に放してしまうんでしょうね。
 (自分はある日庭に現れた成体のミドリガメを一時飼育していましたが、
  名を呼べは逃げる賢いカメでしたね。彼女はある日家出していました。)

このミドリガメはサルモネラ菌の感染が問題とされることもあり、触った後は
必ず手を洗う、飼育に使った水は台所に流さないなど感染対策が必要なんです。
ミドリガメに限らず動物全般はサルモネラ菌を体内に保菌している可能性があ
るので、同様の対策は必要ですよ。

ひよこ(にわとり)

ひよこ(にわとり)

ひよこ - Wikipedia

ひよこも祭りの縁日でよく見かけましたね。
驚くことに黄色いままではなく、カラフルに色を塗られたひよこも。
縁日で「ひよこ欲しい! ひよこ買って~!」と泣きついた方も
いらっしゃるのではないでしょうか?

しかし、このひよこ、鶏(にわとり)のヒナなんですよね。
だから当時、親がなかなか買ってくれなかったのです。
だって、数か月後には真っ赤なトサカの生えた雄鶏となるのだから。

ひよこは、だいたい120~160日ほどで大人(鶏)になります。
そして、なぜ雄鶏になると言いますと・・・

養鶏業ではメスの鶏を必要とします。
そのため、生まれたばかりのヒナは性別鑑定士により雌雄選別を受けます。
オスのヒナは、安価で仕入れることができるので、縁日ひよこはオスばかり。
子どもに泣きつかれて、しぶしぶ買ったひよこが大きくなって卵を産んで
くれることを夢見た親もいたのでしょうが・・・
 (なんだか胸が痛くなってきました・・・)

金魚

金魚(琉金)

キンギョ - Wikipedia

最後に、やっぱり祭りの縁日ですくった金魚って飼ってましたよね。
大切に育てると、どんどん大きくなるし、長生きもしますよ。

さて、金魚(きんぎょ)はフナの突然変異を人為的に選択し、観賞用に
交配を重ねた結果生まれた観賞魚です。

淡水魚で、通常30cm程度まで成長します。
寿命は10年から15年で、ギネス記録は43年、非公式では45年生きた金魚がいます。

日本には、室町時代に中国の明から伝来したとされています。
江戸時代になると大々的に養殖が始まり、江戸中期にはメダカとともに庶民の
観賞魚として広まり、金魚売りや金魚すくいなどの販売形態も成立したのです。
俳句においては夏の季語となっていますよね。

明治維新後、ヨーロッパの「ペット」の概念が日本に持ち込まれ、犬や猫と
ともに家庭で飼育される典型的な動物の一つとなりました。
太平洋戦争中は「金魚を飼っている家には爆弾が落ちない」という流言が東京中に
拡がり、人々は争って金魚を求めたそうです。

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