『1月にはChristmas』とは?
『1月にはChristmas』
OVA版『1月にはChristmas』
今回の記事では、こちらのOVA版『1月にはChristmas』の内容を中心に振り返っていきたいと思います。
OVA版『1月にはChristmas』の本編動画・ストーリー
大学3年生の藤岡順正は靴屋のアルバイトに勤しむ青年。ある日、見た目には中学生にしか見えない女の子・立野瑞希が客として来店し、店に並んでいる商品の靴を次々と試着するも、一向に購入する様子がなく、順正はムダに振り回されていました。
すでに彼女に相当の時間を費やしていて、少し感情的になっていた順正。ここで瑞希がようやく気に入った靴を買おうとしますが、在庫はあるのに、わざと品切れだといって瑞希に意地悪な態度をとってしまうのでした。
クリスマス直前の雪の日、偶然にも、順正の家の隣に瑞希が引っ越してきたことで、物語は次のステージに突入します。順正と幼馴染みとして育ち、恋人となったばかりの2歳年上の女性・柏木世衣子や、バイト先の同僚・友人関係をも巻き込んで、順正・瑞希の関係性は次第に変化して…
OVA版『1月にはChristmas』の魅力とは?
出演されている声優陣は、OVA版『1月にはChristmas』の魅力を語るうえで欠かせないポイントです。
どこかミステリアスな雰囲気をまとう女の子・瑞樹を演じた林原めぐみさんは、その最たる例といえるでしょう。
『1月にはChristmas』の内容を記載したWikipediaには次のような記載があります。
こちらは、後世のアニメ業界にも多大な影響を与えた作品です。そして、綾波レイという女性キャラクターの登場も多くのアニメファンを虜にしましたね。
OVA版『1月にはChristmas』の瑞樹という女の子像を振り返ってみると、どことなく『新世紀エヴァンゲリオン』の綾波レイに近い雰囲気や個性があって、たしかに源流となっていることにも頷けるものがあります。
主人公・順正の声を演じている子安武人さんも初々しいですね。
現在では人気声優として、そのイケボが注目される存在となりましたが、そんな彼がデビューしたのは1988年のこと。OVA版『1月にはChristmas』が発売されたのは1991年なので、声優としての仕事に慣れてきたタイミングでの作品ということになります。
こういった背景を知ってご覧になってみてもらえれば、現在の子安武人さんの仕事ぶりとの違いも比べられると思います。
順正の恋人・世衣子を声を演じた日高のり子さんにも注目したいです。
少年役をもこなし、その存在自体がすでにレジェンドといっても過言ではないでしょう。OVA版『1月にはChristmas』での世衣子は、理想的な年上のお姉さんというような雰囲気をまとっていて、日高のり子さんのキャリアの中でも珍しいかと思われます。
名作アニメ『タッチ』では永遠のヒロイン・浅倉南を演じ、その透き通るかのような声質で世の男性を魅了した日高のり子さん。その演じ分けという部分にも着目してみてくださいね。
ストーリーにおいては、順正は世衣子に対しての想いを貫くのか、瑞樹に気持ちが移ってしまうのかも気になるところです。
ネタバレになってしまうので、これ以上の記載は控えておきますが、順正と瑞樹の距離は次第に近くなっていきます。瑞樹自身、順正と世衣子に向かって、二人の仲を壊すと明確な宣戦布告をしていて、その発言によって、ついつい本編に惹き込まれてしまいますね。
OVA版『1月にはChristmas』のまとめ
『新世紀エヴァンゲリオン』の人気女性キャラクター・綾波レイが生まれるきっかけにもなったOVA版『1月にはChristmas』。それまでは快活なキャラクターを演じることが多かった林原めぐみさんの新しい個性が目覚めた作品といえますね。
子安武人さん・日高のり子さんといったベテラン声優の若手時代の作品というところにも注目したいですね。現在の仕事ぶりと比べてみると、初々しさが感じられて面白いと思います。
作画の完成度は高いうえ、当時の流行・ファッションといったものも反映されているのもミドルエッジ世代には堪らないでしょう。記事内に本編動画も掲載していますので、この機会にぜひご覧になって、時代に埋もれてしまった名作の面白さをご自身の目で確かめてみてくださいね。