『宇宙船製造法』とは?
『宇宙船製造法』
『ひとりぼっちの宇宙戦争』は、藤子-F-不二雄さんによるSF短編マンガ。
1979年に週刊少年サンデーに掲載され、1983年には、てんとう虫コミック『藤子不二雄少年SF短編集』の第3巻として、コミックにも収録されました。
OVA版『宇宙船製造法』
当時、発売されたVHSビデオは『ひとりぼっちの宇宙戦争』も同時収録されていて、お得感のある商品です。
OVA版【ひとりぼっちの宇宙戦争】藤子-F-不二雄の短編アニメ!地球の命運を背負って戦う太郎! - Middle Edge(ミドルエッジ)
今回の記事では、こちらのOVA版『宇宙船製造法』の内容を中心に振り返っていきたいと思います。
OVA版『宇宙船製造法』の本編動画・ストーリー
OVA版『宇宙船創造法』の魅力とは?
藤子不二雄作品ではお馴染みのキャラクター構成を踏襲している『宇宙船創造法』。
極めて平凡な主人公、可愛らしいヒロイン、腕っぷしの強いガキ大将のような存在とその子分といった構図は『ドラえもん』『キテレツ大百科』にも通づるものがあります。これらの作品を知らないというユーザーは少ないと思います。そういう意味では、多くの視聴者が見始めてすぐに親近感を覚えるのではないでしょうか。
『ドラえもん』では、
ジャイアン的な立場にいる堂毛。
スネ夫のような甲森。
この二人の存在が、物語ではパンチが効いていますね。
しかし、暴力による支配体制が覆ると、次は主人公・小山と志貴杜の対立構造に発展していきます。宇宙船の修理を進めて地球に帰還しようとする小山に対し、不時着した惑星に永住することを考え、生活の基盤を築こうとする志貴杜。
この二人の声を演じている声優にも注目したいです。小山を演じているのは草尾毅さん、志貴杜を演じているのは堀川りょうさん。
『ドラゴンボール』シリーズでは、
このように親子のお二人が、OVA版『宇宙船製造法』では対立する構図になっていて不思議な感覚です。
ストーリーそのものを振り返ってみても、政治的な皮肉が込められた内容で、どちらかというと大人向けの作品といえるでしょう。映画でいうと、
こちらと類似しているように思えます。『蠅の王』のストーリーは、
このようなもの。
『宇宙船製造法』のような宇宙を舞台にしたSF作品ではありませんが、世間から隔離された状況でのサバイバルという部分では共通していますね。ちなみに『蠅の王』の結末は、『宇宙船製造法』とは正反対のもので、人間の醜さを強調した内容となっています。
OVA版『宇宙船製造法』のまとめ
『ドラえもん』『キテレツ大百科』など、藤子不二雄作品ではお馴染みのキャラクター構成で物語が展開され、多くのユーザーが親近感を覚えるであろう『宇宙船製造法』。物語冒頭では暴君だった堂毛が最後にいい奴になる展開も、少しジャイアンやブタゴリラ的な要素があって憎めません。
草尾毅さん・堀川りょうさんと『ドラゴンボール』シリーズではお馴染みの声優コンビが対立していくのも面白いです。歴史的・政治的な皮肉が効いているのも、ミドルエッジ世代が楽しめるポイントだと思います。
記事内には本編動画も掲載していますので、この機会にぜひOVA版『宇宙船製造法』をご覧になって、その魅力をご自身の目で確かめてみてくださいね。