昔のドッキリは、今ならコンプライアンスに引っ掛かる可能性、そもそも放送できないものも多かったですよね。だます為の設定が大胆で時に暴力的、時にスケベでした。
若かりし日のSMAPドッキリを中心に、沖田浩之「ポルノビデオでコーフン編」など、過去の芸能人ドッキリから秀逸な企画を選んでご紹介します。
YouTube版『スマップにガチドッキリ! キレた木村拓哉! ブラーザー・コーンと一触即発に!!』公開
本稿を軸にYouTube動画を製作しました。
ハラハラドキドキさせてくれた名作ドッキリをお楽しみください!
SMAPにドッキリを仕掛けたブラーザー・コーン!木村拓哉をキレさせた!!
SMAPがまだ六人体制だった1995年のエピソードをご紹介します。1996年に「SMAP×SMAP」の放送が始まり、人気を不動のものとしていく前年の話です。
スマスマと同じフジテレビ系の人気番組「スターどっきりマル秘報告」に出演したSMAP。仕掛け人としてバブルガム・ブラザーズのブラザー・コーンが登場します。
ターゲットは「木村拓哉」と「香取慎吾」
騙される人は”ロン毛”が定着し始めた頃の木村拓哉とまだあどけなさすら残る香取慎吾でした。ブラザー・コーンをスタジオゲストに迎えたトーク番組で、ニセ番組と知っている他のSMAPメンバーは中居正広を中心に粛々とドッキリを進めていきます。
まずカメラが映すのは収録前の様子。森が香取へブラザー・コーンから香取宛に預かったというペンダントを手渡します。笑顔で首にかける香取は、その後スタジオに入ってきたブラザー・コーンへ丁寧にお礼を伝えます。
すると中居から「僕らには無いんですかね?」と質問され、ブラザー・コーンは「ごめん!俺SMAPって一人だと思ってたから!」と軽口を叩き、一同は爆笑します。
そうした和やかな雰囲気で本番が開始。皆でソファに座り、ローテーブルを囲みながらざっくばらんなトークが始まります。
ブラザー・コーンはさっそく香取へあげたペンダントが、かつて自身がアポロシアターへ出演した際にもらった大事なものであると強調します。さらにアポロの文字が刻印されたリングの貴重さを伝えると、そのリングを紛失していることが発覚します。
アポロ・シアターの外観 (2019年)
そもそもリングなど付いていなかったのですが、リングの紛失を否定する香取に対して、少しイラついた様子を見せるブラザー・コーン。そして、次に標的としたのは、木村拓哉。
開口一番「結構チャラチャラしてるもんね?」とイヤミを言い、飲むと芝居論を語り始めるという木村に対して「生意気だと思わない?人気だけで芝居が上手い下手とかさ」という具合に挑発を続けていきます。最初はうまく流していた木村でしたが、執拗なイヤミ攻撃により次第に表情が険しくなっていきます。
1995年に放送されていたドラマ「人生は上々だ」(TBS系)
徐々に険悪なムードとなるスタジオ。仕掛け人の中居は場を収めようと演技をしながらも「止めましょうよ」「不愉快じゃないですか」「コーンさんに言われる筋合いもない」と言い放ち、まさに火に油を注ぐ展開に。
すると「筋合いもないとか言っちゃうの?俺に対して」と怒りを露わにしたブラザー・コーンは、ローテーブルのグラスを蹴り飛ばします。放物線を描き、飛んでいくグラスを横目に笑顔の消えた木村と香取。木村に至っては不満を解消するように深いため息をつき、何とか心を落ち着かせている様子。
両者、一触即発の状態で一旦収録がストップします。
ドラマ「人生は上々だ」の主題歌に起用されたSMAPのシングル「俺たちに明日はある」
怒号が飛び交うスタジオ!ブラザー・コーンと一触即発状態に!!
この直後、スタジオ内から潰れた状態のリングが発見されます。「ちょっと来いよ」と控室にSMAPを集めたブラザー・コーンは森を叱責します。ペンダント受け取り時のやり取りについて曖昧な態度を続ける森。するとブラザー・コーンは「聞いてんのかよ!ふざけんなよ」と今にも森に飛び掛かりそうになります。
周囲のスタッフが必死に制止するも、ブラザー・コーンは怒りの収まらない様子で控室を出ていきます。沈黙に包まれる控室でしたが、意を決した表情の木村が後を追い掛けます。
スタジオの隅でブラーザー・コーンを捉まえた木村が「(リングが)無いって言ってるじゃないすか」「番組のスタッフがこんだけやってるのに、なんすかあれ」と詰問しますが、のらりくらりと交わされ、木村も熱くなっていきます。そこにスタッフと中居が駆け付け、再度収録を開始する旨を伝えます。
しかし、納得できない木村は「ちょっと待てよ」と制止。強引に収録を始めようとする中居と取っ組み合いとなります。迫真の演技の中居に煽られる形で、木村も興奮状態となり、胸倉を掴み合い、文句を言い合う二人。