『バック・トゥ・ザ・フューチャー』とは



マイケル・J・フォックス

主人公のマーティ・マクフライ役を演じたマイケル・J・フォックス(Michael J. Fox)は、1961年6月9日生まれカナダ出身の俳優です。18歳でアメリカへ渡り、4年後には出世作となるテレビドラマ『ファミリータイズ』(1982年-1989年)の主演に大抜擢。同ドラマがきっかけで一躍全米中に顔が知られる存在となりました。そして映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズの世界的な大ヒットによりハリウッドスターの仲間入りを果たしたのです。
マイケル・J・フォックスの魅力!

マイケル・J・フォックスの魅力は『バック・トゥ・ザ・フューチャー』だけにとどまりません!同映画シリーズでの大成功によりアイドル的な人気を誇っていた彼は、その後も様々な作品で主演を務め、多くのファンをときめかせた青春スターの1人です。

ジャンルを問わずオールマイティにこなすマイケルですが、特にコメディセンスには定評があり、ラブコメを最も得意としていました。『摩天楼はバラ色に』では、実業界での成功を夢見て奮闘する青年を、『バラ色の選択』では夢と愛の狭間で揺れる一流コンシェルジェ役をコミカルにそしてドラマチックに演じ、好評を博しましたよね。真っすぐで好青年な役柄はまさにマイケル・J・フォックスそのもの!
パーキンソン病との闘い

しかし30歳の時にパーキンソン病と診断され、その後も病状を隠しながら活動を続けていましたが、1998年に病気を公表しました。実は『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』の撮影時から身体の不調が見られていたといいます。そのため当時自身が主演およびプロデューサーを務めていたテレビドラマシリーズ『スピン・シティ』を降板し、一切の俳優活動から一時退くこととなるのです。パーキンソン病との闘いを綴った自伝本『ラッキー・マン』は国際的なベストセラーになりました。
現在の病状と活動状況とは?

近年は声優として活動することが多く、人気アニメ映画「スチュアート・リトル」シリーズでは主人公スチュアート・リトルの声を担当しています。そして2004年、テレビドラマ『Scrubs』へのゲスト出演をきっかけにテレビ復帰。『グッド・ワイフ』には神経疾患で運動機能の障害を持った弁護士、ルイス・ケニング役で準レギュラー出演を果たしました。
2010年、出身地カナダで行なわれた「バンクーバーオリンピック」の閉会式にて元気な姿を見せたほか、2013年には約13年ぶりとなる主演ドラマ『マイケル・J・フォックス・ショウ』が放送されるなど、順調な活躍を見せていましたが2020年11月、パーキンソン病の影響による記憶力の低下などから二度目の引退を発表しています。
私生活について
『ファミリー・タイズ』で共演した女優のトレイシー・ポランと1988年に結婚し4人の子供がいます。また「マイケル・J・フォックス パーキンソン病リサーチ財団」を設立し、自伝の売上は全て同財団に寄付されました。そして俳優としては4度のエミー賞受賞歴がある実力派です。
クリストファー・ロイド

マーティの親友で科学者/発明家の”ドク”ことエメット・ブラウン博士役を演じたクリストファー・ロイド(Christopher Lloyd)は、1938年10月22日生まれコネチカット州スタンフォード出身の俳優です。ブロードウェイでキャリアを積んだ後、ジャック・ニコルソン主演の『カッコーの巣の上で』(1975年)でメジャー・スクリーンデビュー。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズの大ヒットにより世界的な知名度を得ました。
ロバート・ゼメキス監督作品の常連であり、シリーズ終了後もCMやゲームなど様々な場面においてドクを演じる機会は多いという。また盟友のマイケル・J・フォックス、リー・トンプソンらとは他の作品でも共演しています。
ドク以外の当たり役も!

ドク役以外にも90年代初期に大ヒットした「アダムス・ファミリー」シリーズのフェスター・アダムス役が当たり役となったほか、1994年に出演した群衆コメディ映画『風と共に去る20ドル!?』ではインディペンデント・スピリット賞に輝きました。現在も映画やテレビドラマを中心に活躍している名バイプレーヤーです。
近年の主な出演作
映画:『ピラニア3D』(2010年)、『荒野はつらいよ 〜アリゾナより愛をこめて〜』(2014年)、『アイム・ノット・シリアルキラー』(2016年)、『ジーサンズ はじめての強盗』(2017年)、『Mr.ノーバディ』(2021年)、ゲーム:『キングダム ハーツIII 』(2019年)ほか。
クリスピン・グローヴァー
PART1でマーティの父親ジョージ・マクフライ役を演じたクリスピン・グローヴァー(Crispin Glover)は、1964年4月20日生まれの俳優です。父親で俳優のブルース・グローヴァーの影響で、幼い頃から俳優を志し、13歳で芸能界デビュー。当初は主にテレビドラマを中心に活躍していましたが、その後活動の場を映画業界へと移し、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』出演をキッカケに注目されるようになりました。しかし交渉が上手くいかず続編への出演を断っています。
続編に出演しなかった理由
監督&製作 VS グローヴァー
近年の主な出演作
映画「チャーリーズ・エンジェル」シリーズ、『ベオウルフ/呪われし勇者』(2007年)、『アリス・イン・ワンダーランド』(2010年)、テレビドラマ『アメリカン・ゴッズ』(2017年-)ほか。現在は俳優業以外にも作家やミュージシャン、映画監督など多彩に活動しています。
リー・トンプソン

マーティの母親ロレイン・ベインズ・マクフライ役を演じたリー・トンプソン(Lea Thompson)は、1961年5月31日生まれミネソタ州ロチェスター出身の女優です。幼い頃からダンスを学び、バレエカンパニーに所属しながら踊っていた時期もありましたが、20歳のとき女優に転身。『ジョーズ3』(1983年)で映画デビューを果たしたのち、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズへの出演をキッカケに顔が知られるようになりました。その人気は当時アイドル並み!
活動の場を広げて大活躍!

1990年代中盤からはそれまで映画中心だった活動の場をテレビにまで広げ、残念ながら出演ドラマのほとんどが日本未公開作品ということもあり、その活躍を目にする機会は滅多にありませんが、現在でもコンスタントに映画やドラマに出演している人気女優の1人です。
近年の主な出演作
映画:『J・エドガー』(2012年)、『レフト・ビハインド』(2014年)、『若草物語』(2018年)、テレビドラマ:『キャロライン in N.Y.』(1995年-2000年)、『スイッチ ~運命のいたずら~』(2011年-2012年)ほか。
私生活について
『ジョーズ3』のセットで知り合った俳優のデニス・クエイドと婚約するも結婚には至らず、1989年に『恋しくて』のハワード・ドゥイッチ監督と結婚。娘のゾーイとマデリーンも女優をしています。
トーマス・F・ウィルソン

シリーズを通してマーティを悩ませる悪役(不良)ビフ・タネンを演じ、これが当たり役となったトーマス・F・ウィルソン(Thomas F. Wilson)は、1959年4月15日生まれペンシルベニア州フィラデルフィア出身の俳優・コメディアン・声優です。
これまでの歩みと近年の主な出演作
「アメリカン・アカデミー・オブ・ドラマティック・アーツ」で演劇を学び、スタンダップコメディアンとしてキャリアをスタートさせました。その後テレビドラマで経験を積み、映画の世界へ。近年は再びドラマへの出演が増え、『コールドケース-迷宮事件簿』や『Dr.HOUSE』『BONES ボーンズ -骨は語る-』など数多くの話題作にゲスト出演しています。
また声優としても『スポンジ・ボブ』や『トムとジェリー』ほか、様々なテレビアニメやゲームの声を担当し、2015年には『Back to the Future: The Game』で久々にビフを演じました。2000年以降はコメディアンとしても再始動しています。
私生活について
1985年に結婚し4人の子供がいます。
クローディア・ウェルズ

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985年)でマーティの恋人ジェニファー・パーカー役を演じたクラウディア・ウェルズ(Claudia Wells)は、1966年7月5日生まれマレーシア出身の女優です。しかし撮影中に母親が癌と診断されたことから、続編には出演しないことを決断。近年、その長いブランクを経て再び女優復帰を果たしています。2010年には『Back to the Future: The Game』の声優として25年ぶりにジェニファー役を演じる機会を得ました。
私生活では1995年に息子を出産しています。また1991年よりロサンゼルスのスタジオシティにて「Armani Wells」というメンズ・ファッションを扱う店を経営している模様。
エリザベス・シュー
クローディア・ウェルズの後任として『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』と『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』の2作品でジェニファー役を演じたエリザベス・シュー(Elisabeth Shue)は、1963年10月6日生まれデラウェア州ウィルミントン出身の女優です。

これまでの歩み
ウェルズリー大学とハーバード大学で学んでいましたが、在学中に女優を志し学業を一時中断。後にハーバードへ戻り、2000年に学位を取得しています。デビュー当時はジェニファー役をはじめ『ベスト・キッド』(1984年)、トム・クルーズ主演の『カクテル』(1988年)など複数の作品で、主人公のガールフレンド役に抜擢されることが多かったものの、娼婦役を演じ高い評価を受けた映画『リービング・ラスベガス』では見事アカデミー主演女優賞にノミネートされ、その実力を見せつけました。
近年の主な出演作

映画:『夢駆ける馬ドリーマー』(2005年)、『31年目の夫婦げんか』(2012年)、『そんなキミに恋してる』(2014年)、『デス・ウィッシュ』(2018年)、『グレイハウンド』(2020年)ほか。
近年はテレビドラマにも進出し、2012年から2015年までは人気シリーズ『CSI:科学捜査班』にジュリー・フィンレイ役でレギュラー出演。2019年からはスーパーヒーローを題材としたSFブラックコメディ『ザ・ボーイズ』にてマデリン・スティルウェル役を演じています。
私生活について
1994年に映画監督のデイヴィス・グッゲンハイムと結婚し3人の子供がいます。弟はドラマ『メルローズ・プレイス』のビリー・キャンベル役で知られる俳優のアンドリュー・シュー。
フリー(Flea)
PART2から登場したマーティの悪友ダグラス・J・ニードルズ役を演じたフリー(Flea)こと本名マイケル・ピーター・バルザリー(Michael Peter Balzary)は、1962年10月16日生まれオーストラリア・メルボルン郊外バーウッド出身のミュージシャンです。

レッド・ホット・チリ・ペッパーズのオリジナルメンバー
日本でも「レッチリ」の愛称で親しまれている人気ロックバンド「レッド・ホット・チリ・ペッパーズ」のベーシストであり、オリジナルメンバーの1人です。1983年にバンド結成、翌1984年にはCapitol/EMIと契約し、デビューアルバム『レッド・ホット・チリ・ペッパーズ』をリリース。これまでの全世界トータルセールスは8000万枚以上を誇り、3つのグラミー賞、2012年には「ロックの殿堂入り」を果たしました。
フリーってどんな人?

レッチリの代表曲とは
俳優活動について
バンド活動と共に俳優としての一面もあるフリー。これまで「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズをはじめ『マイ・プライベート・アイダホ』(1991年)や『ラスベガスをやっつけろ』(1998年)、ゲスト声優として出演した『インサイド・ヘッド』(2015年)、『トイ・ストーリー4』(2019年)などジャンルを問わず様々な作品に参加しています。
近年の歩み
2008年にはさらに音楽への理解を深めるべく、南カリフォルニア大学の音楽学部に入学し、音楽理論や作曲、そして元々関心があったジャズ・トランペットを学びました。現在もメンバーの加入や脱退を繰り返しながら進化し続けるレッド・ホット・チリ・ペッパーズの一員として活動しています。初来日は1990年。その後もコンスタントに来日し、「フジロックフェスティバル」や「サマーソニック」など日本のロック・フェスティバルにも出演しています。
メアリー・スティーンバージェン

PART3でドクと恋に落ちるクララ・クレイトン役を演じたメアリー・スティーンバージェン(Mary Steenburgen)は、1953年2月8日生まれ、アーカンソー州ニューポート出身、フェイエットビル育ちの女優です。
出版社勤務からアカデミー賞女優へ!
デビュー前は世界有数の出版社の1つ「ダブルデイ」に勤めていましたが、後に「ネイバーフッド・プレイハウス」で演劇を学び、キャリアのスタートは舞台から。名優ジャック・ニコルソンに見いだされ、彼が初めて監督を務めた『ゴーイング・サウス』(1978年)のヒロイン役で映画初出演を果たしました。

1980年には映画『メルビンとハワード』でデビューからわずか3作品目にしてアカデミー助演女優賞及びゴールデングローブ賞 助演女優賞をW受賞するという快挙を成し遂げています。そして『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』への出演が更なる知名度アップへと繋がり、『ギルバート・グレイプ』(1993年)や『アイ・アム・サム』(2001年)などの話題作にも重要な役どころで出演。現在でもコンスタントに活躍している名バイプレーヤーです。
近年の主な出演作

映画『ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜』(2011年)、『ブルックリンの恋人たち』(2014年)、『ラストベガス』(2013年)、『また、あなたとブッククラブで』(2018年)、テレビドラマ『ビカミング・ア・ゴッド』(2019年)ほか。
私生活について
1980年に『タイム・アフター・タイム』で共演した俳優のマルコム・マクダウェルと結婚するも、離婚。1995年に俳優のデッド・ダンソンと再婚しています。