■1977年 夏キャンペーン<サクセス>ティナ・ラッツ
このキャンペーンには「働く女の人」というコンセプトが立てられていたそうです。
「若い頃にモデルでバリバリに活躍していた"ティナ"という女性がモデルを辞め、キャリアウーマンに転身した」そういうストーリーが描かれていました。
"ティナ・ラッツ"さんは、トップモデルとして人気だった時に日本の芸能界から引退しイギリスで幸せな結婚生活を送られていました。
そんな"ティナ"さんを日本へ呼び寄せて作られたCM「サクセス、サクセス、」は、まさに"ティナ"さん自身のストーリーだったのではないでしょうか。
キャンペーンの後半からCMで流されたB面曲「愛しのティナ」は勿論モデルを務めた"ティナ"の名前からつけられていました。
"ティナ・ラッツ"さんは父親がドイツ系アメリカ人、母親は日本人という家庭に生まれ、1960年代中頃に一家で来日。上智大学時代に2歳上の姉と共にモデルとしてデビュー。
資生堂の広告塔として又、不二家のCMにも起用され、ハーフモデルとして活躍されていました。
時代の顔として一人気絶頂へと登りつめた1972年(22歳)にレストラン経営者の"マイケル・チャウ"氏と結婚しイギリスに渡る。
渡英後は、夫"マイケル"のレストランの常連客"アンディ・ウォーホル"や”キース・ヘリング”など時代の申し子といったアーティストたちとの交友関係から、ミューズとして彼らの手掛けた作品にも登場。
又、"ティナ・チャウ"名義でジュエリーデザイナーとしても活動。
華やかな暮らしぶりだった"ティナ・ラッツ"さんですが、1980年代後半にエイズの宣告を受け、1989年 マイケル氏と離婚 1992年に帰らぬ人となりました。
■1978年 春キャンペーン<春の予感~I've been mellow~>高原美由紀
前年春のキャンペーンソング「マイピュアレディ」に続いて、再び"尾崎亜美"さんの曲で勝負。
メロウでオシャレなCMでしたね。
モデルを務められたのは"高原美由紀"さんでした。
「JJ」などファッション誌で表紙を飾っておられたモデルさんでお綺麗な方でしたが、プロフィール等の詳細は残念ながら探し出せませんでした。
■1978年 夏キャンペーン<時間よ止まれ>パシフィック・ガールズ
モデルのパシフィック・ガールズ(藤田恵弥子さん、土屋名美さん、林秀子さん、堀川まゆみさん、ロリアン・レオンさん)は、歌詞にもある「パシフィック」にちなんで集められた美女5人です。
モデルさんも気になるところですが、今回はタイアップ曲にスポットを当ててご紹介します。
楽曲提供は"矢沢永吉"さん
矢沢さんと言えば・・・そう伝説のロックバンド"キャロル"という事で、リーゼントに革ジャンのイメージでファンには暴走族も多かったですよね。
どう考えても資生堂のCMを楽しみにしている顧客層とは合わないと思うのですが、資生堂的には戦略があったようです。
前年度、夏のキャンペーン"でダウン・タウン・ブギウギバンド"の「サクセス」を起用し不良っぽい要素を取り入れることに成功していた為、自信をもってのオファーだったようです。
"矢沢永吉"さん的には「俺がバラード?」という戸惑いがあったようですが、見事に当たり「時間よ止まれ」は矢沢さん自身初のヒットとなり、代表作になっています。
そして、
2014年 36年ぶりに"水原希子"さんがモデルを務める「美への挑戦篇」のCM曲として復活しました。
■1978年 秋キャンペーン<君のひとみは10000ボルト>ルーシー島田
アリスの"堀内孝雄"さんが歌われた「君のひとみは10000ボルト」はミリオンに近いヒットになりましたが、まるでモデルを務めた”ルーシー島田”さんのことを歌っているかのように画(え)と曲がぴったりハマっていました。
”ルーシー島田”さんが気になり調べてみましたが、プロフィールも現在についても探し出せませんでした。
ただ一つ、ずいぶん昔の事のようですが大阪の繁華街のスナック「カティサーク」というお店でママをされているという情報がありました。
気になっている方は多いようですが、事実かどうかはわかりません。