フジテレビ系木曜ドラマ「この愛に生きて」
トレンディドラマが数多く放送されていた頃は、様々なテーマが盛り込まれ、個性豊かな役柄も話題になるドラマばかりでした。『この愛に生きて』は、1994年4月からフジテレビ系列の、木曜劇場で放送されていました。平均視聴率が高く13パーセント台で、ドラマの最終回には、最高視聴率の17.8パーセントでした。
不倫から妊娠し結婚した曙美の生活
安田成美演じる曙美は、箱入り娘で育ったおとなしい性格の女性。新入社員で働いていた会社で出会った、豊川悦司演じる上司の聖一と不倫関係になり妊娠が発覚。父親に反対されるも結婚を推し進める。
ドラマは夫婦の最愛の息子の卒園式のシーンから始まり、現在の家族になるまでの映像と和(青柳翔)のナレーションによって説明される。
悠作に会いたいと曙美が取った行動は主婦売春
岸谷五郎演じる刑事の悠作が勘違いをしたことから、曙美と出会い物語は大きく動き出す。曙美が主婦売春の相手ではないと分かり、お金の関係ではないと二人はホテルで一夜を過ごす。
日常生活を送る中で、もう一度悠作に会いたいと考えた曙美が取った行動は、主婦売春の娼婦として働くことでした。
夫が浮気していると確信し、その相手が元妻だと知ってしまった曙美は、遊びのつもりで一夜を共にした悠作の存在を忘れることが出来ない。一方、勘違いから始まった恋だが悠作も曙美を忘れられずにいた。お互いがもう一度会うことを望んでも、名前も連絡先すら分からない相手。
しかし、曙美が主婦売春という思い切った行動をとったことで、もう一度巡り合えることになり二人は再び思いを通わせる。
不倫相手が忘れられなくても良き妻である曙美
聖一とは違って、自分だけを見てくれる悠作に心奪われていく曙美。しかし、久し振りに聖一から求められて愛し合う。曙美の変化に驚く聖一だが、まさか不倫をしていると気付くはずもなく…。
映画やテレビドラマの出演機会が少なくなってしまった安田成美だが、デビュー当時から女優の王道を歩んできた彼女の出番を、現在でも数多くのファンがその時を待っている。
艶っぽいシーンが多い、不倫する妻を演じ安田成美だが、彼女が本来持っている可愛らしさで曙美の嫌悪感は少なく、むしろ共感を得られる。
岸谷五郎
刑事でありながら主婦売春に手を出した悠作だが、実際は常に優しく曙美の話を聞いてくれる優しい心の持ち主だ。そんな不器用な悠作を、ユーモアあふれる演技でより、親近感を持たせてくれるのが岸谷五郎だ。
役者として活躍するだけではなく、近年は活動の場も広くあり、演出や監督としての活動も多くあるようだ。
