独創的な漫画家として有名な花輪和一さん
花輪和一さんのプロフィール
花輪和一さんの経歴
やがて『月刊漫画ガロ』連載の、つげ義春さんの作品『ねじ式』を通じて漫画という分野にも興味をもち、自身も投稿してみると、入選して、本格的に漫画家デビューを飾ります。
活動当初の作風は、エロ・グロ描写のある猟奇的なものでした。デビューしてから数年後、漫画家としての活動を休止していた時期がありますが、新しい雑誌が創刊されるにあたって依頼がきたことで復帰。この頃から、怪奇ファンタジーながらも、中世の日本を舞台にした時代劇を描くようになって作風に変化がみられます。
それらの元々の所有者であるガンマニアの友人は逮捕前に、花輪和一さんにコレクションの処分を頼んでいたのだそうです。しかし、なかなか処分することができずに自宅に保管していたようで、警察による捜査の手は、花輪和一さんの自宅にも及んで現行犯逮捕されてしまいます。
その後、1995年、在宅起訴となり、裁判では懲役3年の実刑判決を受けました。当時は、初犯では異例の執行猶予なしといった判決に物議を醸しましたが、花輪和一さんは素直に判決を受け入れ、刑務所で服役することになります。
ミドルエッジ内に、すでに花輪和一さんのことを紹介した記事がありますので、こちらもご覧になってみてくださいね。
漫画家→銃刀法違反で逮捕→懲役→大ヒット作『刑務所の中』誕生の作者『花輪和一』!! - Middle Edge(ミドルエッジ)
花輪和一さんにまつわるエピソード
実刑判決となった背景
初犯では異例といえる執行猶予なしの実刑判決。その背景にあったのは、北海道内でロシア人による銃器密売が後を絶たず、当時は社会問題になっていたためだと言われています。当時の裁判での判決は”見せしめ”といった意味合いが強く、通例よりも厳罰化されたのではないかと推測されました。関係者は判決内容が重すぎるので控訴するつもりだったようですが、花輪和一さんが素直に受け止めたというから驚きです。
『ちびまる子ちゃん』の花輪くん
しかし、『ちびまる子ちゃん』の花輪くんは、お金持ちのお坊っちゃん。独特の話し方をするキャラクターで、あまり漫画家の花輪和一さんと重なるようなイメージはありません。あくまで華やかな印象のある名前だけ拝借したといったところなのでしょうか。
花輪和一さんの主な代表作品
内容&あらすじ
『護法童子』
内容&あらすじ
内容&あらすじ
『刑務所の中』
内容&あらすじ
『不成仏霊童女』
内容&あらすじ
最近の花輪和一さんの活動ぶり
70歳を過ぎた花輪和一さんですが、まだまだ現役の漫画家として作品を手掛けている様子。新しい作品も続々とリリースされていますので、今後もその活躍ぶりから目が離せないです。
『刑務所の中2nd もっと願いまーす』
『風水ペット』
この機会に、記事で紹介した花輪和一さんの作品をご覧になってみてください。その独自な画のタッチや作風の虜になり、ページをめくる手は止まらなくなるはずです。デビュー当時の作品から読み始めてみると、花輪和一さんの変化も感じ取れて、さらに楽しめると思いますよ。