忍者漫画といえば、白土三平。彼の映像化された作品がこちらです!

忍者漫画といえば、白土三平。彼の映像化された作品がこちらです!

忍者ブームを担った漫画家のひとり、白土三平。天才と言っていいでしょう。どの作品も面白すぎです。多くの作品を生み出した白土三平ですが、映像化されたのは7作品。紹介します。当時誰もが夢中になった作品ばかりですよ。


忍者漫画の第一人者 白土三平

忍者は好きか?と聞かれて「はい!大好きであります」と答える人と言うのは、間違いなく昭和の人でしょう。最近、忍者に憧れを持っている子供なんて居るのでしょうか?確かに「ナルト」はヒットしましたが、昭和の子供たちにとって忍者はヒーローでした。忍者ブームと言うのがあったんですよ。テレビでも漫画でも様々な作品が大ヒットしていましたからね。で、その第一人者といえば、やはり白土三平です。

1966年1月号
表紙:カムイ伝(白土三平)

漫画ガロ

多くの忍者漫画を生み出した白土三平。彼の作品は現在までに7作品が映像化されています。代表作である「カムイ伝」が映像化されていないのは残念ですが、これはねぇ、この作品は壮大過ぎて映像化するのは、ちょっと難しいでしょうね。

少年忍者 風のフジ丸

白土作品の最初の映像化は、1964年6月7日から1965年8月31日まで放送された「少年忍者 風のフジ丸」です。当時の少年は夢中になって観たものですよ。

最初の映像作品と言っても、「少年忍者風のフジ丸」という作品は白土三平にはありません。これは、1960年に週刊少年マガジンに連載されていた白土作品「風の石丸」がベースになっているんです。

著)白土三平

風の石丸(1960年)

更には1959年に貸本誌「忍者旋風」に発表された短編なども原作とされています。
なので、「少年忍者 風のフジ丸」はオリジナルのテレビアニメですね。白土三平は第28話(全65話)までの原作者ということになってます。

著)白土三平

忍者旋風(1959年)

白土三平、悔しかったんじゃないでしょうかねぇ。

「少年忍者 風のフジ丸」は子供たちの間で大人気となり、1964年7月「少年忍者 風のフジ丸 謎のアラビヤ人形」、1965年3月「少年忍者 風のフジ丸 まぼろし魔術団」、1965年7月「少年忍者 風のフジ丸 大猿退治」と映画化も3度されています。

ワタリ

1966年7月、「ワタリ」が「大忍術映画ワタリ」というタイトルで映画化されます。実写です。
これは紛れもなく白土作品。「ワタリ」は、1965年から週刊少年マガジンに連載されていました。

著)白土三平

ワタリ

紛れもない白土作品とはいえ、映画の内容には大いに問題がありました。多くの白土作品に言えることなのですが、「ワタリ」もまたただの娯楽忍者漫画ではありません。階級民族運動を描いた作品なんですね。なので映画化の際に白土三平は製作会社の東映に少年向けの忍術映画にされては困ると伝えたそうです。
しかし、東映は白土三平の主張を無視して、分かりやすい少年向けの忍術映画を作り上げてしまったというわけです。

「大忍術映画ワタリ」はいわくつきの作品なんですね。そして、東映は正しかった。この映画は大ヒットします。大ヒットはしましたが、白土三平はこの映画の内容に激怒したそうです。

この映画のヒットを受けて、テレビアニメ化が企画されます。何でもパイロットフィルムまで製作されていたのだそうですが、白土三平の怒りは収まらず、テレビ化の話を断ってしまいます。
その代わりとして製作されたのが横山光輝原作の「仮面の忍者 赤影」です。娯楽に徹してます。結果「仮面の忍者 赤影」は大ヒットして今ではテレビ忍者映画の代表作品となっていますからねぇ。東映の判断って正しかったと言えるのではないでしょうか。
しかし、筋を曲げずにそんな美味しい話を断るところが白土三平という人ですよ。

忍者武芸帳

「忍者武芸帳」は、1959年から1962年まで三洋社から出版された長編貸本漫画で、「カムイ伝」と並んで白土三平の代表作ですね。

著)白土三平

忍者武芸帳

これを1967年に映画化したのが大島渚監督です。アニメでもなく、実写でもなく、モンタージュという手法で撮られています。漫画(原画)のコマをつなぎ合わせるという、今となってはバカバカしいともいえる手法。ですが、当時は斬新だった。実験映画と言われていますからね。
なでこんなことになったのかと言えば、この作品はスケールがデカすぎて映像化が難しいという事情があったんです。実際、映画化を目指して各社が企画していたものの、どこも断念していたということですよ。「忍者武芸帳」の映画化、これは天才・大島渚の苦肉の策だったというわけです。

1969年にはテレビアニメ化の話もあったそうですが、またもや白土三平が拒否したため、パイロットフィルムの製作のみにとどまってしまいました。

サスケ

時代劇で親子が主人公とくれば「子連れ狼」でしょうかね。が、当然それだけではありません。雑誌「少年」の1961年12月号から連載がスタートした「サスケ」もまた親子モノです。とは言え「子連れ狼」は親がメインだったのに対して、「サスケ」は子です。主人公が子供とはいえ、だからって子供同士が戦うわけではありませんよ。サスケは徳川家康や柳生一門などと戦うんです。

著)白土三平

サスケ

主人公は少年であり、子供向けの漫画ということもありで、かわいらしい絵柄となっていますが、内容は情け容赦のない展開。登場人物がバンバン死ぬという当時の漫画とは一線を画した作品となっているんですよ。
その「サスケ」がアニメ化されたのは1968年のことでした。

「サスケ」は、テレビ放送に併せて週刊少年サンデーにリメイク版が連載されています。リメイク、そうなんですよ、これは再掲載ではなく書き直しなんです。1968年31号から1969年22号まで全42回という結構長い間掲載されていて、アニメと共に大人気だった筈ですが、現在に至るまでこの少年サンデー版「サスケ」は単行本化されていません。

忍風カムイ外伝

フジテレビ系で毎週日曜 18時30分~19時00分に放送されているアニメと言えば、そう、「サザエさん」ですね。国民的アニメといって良いでしょう。その「サザエさん」の放送が始まったのが1969年10月5日。前の週、つまり9月28日まで放送されていたのが、何を隠そう「忍風カムイ外伝」なんですよ。

厳密にいうと白土作品に「忍風カムイ外伝」というものはありません。あるのは「カムイ外伝」ですね。
「カムイ外伝」は、1965年21号 から1967年3・4合併号まで少年サンデーに連載された後、1982年4号から1987年6号までビッグコミックに連載されました。

著)白土三平

カムイ外伝

他にも1979年、ビッグゴールドに「七ツ桶の岩」、2009年20号から3回にわたってビッグコミックに「カムイ外伝-再会-」という二つの短編を発表しています。

「カムイ伝」は大河ドラマで群像劇でもありますからねぇ。なかなか映像化は難しいと思われます。その「カムイ伝」の中の登場人物のひとり「カムイ」を主人公とした「カムイ外伝」は、エピソードもいろいろとありますから映像化しやすいのでしょう。1995年にラジオドラマになったほか、1971年3月「忍風カムイ外伝 月日貝の巻」、2009年9月「カムイ伝」と2度実写映画となっています。

少年少女に言いたい!忍者はナルトだけじゃないぞ。白土作品を見てくれ。とは言え、現在の状況を考えると、昭和のような忍者ブームが再び来るとは考えづらいですね。残念だなぁ。いつの日にか「カムイ伝」が映像化されることを願ってやみません。

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