1979年『第21回日本レコード大賞』
制作:TBSテレビ
放送期間:1979年12月31日
放送時間:月曜19:00 - 20:55
視聴率:43.3%。
総合司会は、司会通算11度目をつとめるアナウンサーの高橋圭三。司会進行は女優の檀ふみとアナウンサーの渡辺謙太郎。
日本レコード大賞 「魅せられて」 ジュディ・オング

「魅せられて」
歌手:ジュディ・オング
作詞:阿木燿子
作曲:筒美京平 - 8年ぶり2度目。
編曲:筒美京平 - 8年ぶり2度目。
大賞とあわせて作曲賞(中山晋平賞)も受賞。そのほか、第12回日本作詩大賞・大賞、第8回FNS歌謡祭・最優秀歌唱賞、第8回東京音楽祭国内大会・ゴールデンカナリー賞、第8回東京音楽祭世界大会・銅賞を獲得した。オリコンチャートでは9週連続で1位を独走し、1979年年間シングルチャートでは第2位にランクイン。累計売上は123.5万枚を突破し、ジュディ・オングの代表曲の一つとなっている。
最優秀新人賞 桑江知子(曲:「私のハートはストップモーション」)

「私のハートはストップモーション」
歌手:桑江知子
作詞:竜真知子
作曲:都倉俊一
編曲:萩田光雄
1979年1月25日にリリースされた、桑江知子のデビュー・シングル。この最優秀新人賞のほか、第10回日本歌謡大賞・放送音楽新人賞、第12回全日本有線放送大賞・新人賞も受賞した。オリコンチャートでは最高週間12位にランクインし、売り上げは14.8万枚で、桑江知子の最大のヒット曲である。
最優秀歌唱賞 「おもいで酒」小林幸子

「おもいで酒」
作詞:高田直和
作曲:梅谷忠洋
編曲:薗広昭
デビュー曲の「ウソツキ鴎」以来、15年ぶりの小林幸子のヒット曲。売り上げは200万枚を突破した。第12回全日本有線放送大賞・大賞、第10回日本歌謡大賞・放送音楽賞も受賞。1979年末の第30回NHK紅白歌合戦には、この曲で念願の初出場をした。オリコンチャート初登場時は77位だったものの、しだいに売り上げを伸ばし、発売から4ヵ月後にトップ10入りとなる。17週目には1位を獲得し、1979年の年間第3位にランクインした。
金賞(大賞ノミネート作品)
「おまえとふたり」五木ひろし

「おまえとふたり」
作詞:たかたかし
作曲:木村好夫
編曲:京健輔
五木ひろしの45枚目のシングルで、1979年10月にリリースされた。五木ひろしの中では最大のヒット・シングルであり、売り上げはミリオン・セラーとなっている。オリコンチャートでは最高週間3位、1980年度年間7位を獲得した。
「カサブランカ・ダンディ」沢田研二

「カサブランカ・ダンディ」
作詞:阿久悠
作曲・編曲:大野克夫
1979年2月1日にリリースされた、沢田研二の26枚目のシングル。タイトルの「カサブランカ」とは映画『カサブランカ』を指し、歌詞中の「ボギー」とは『カサブランカ』の主演俳優ハンフリー・ボガートの愛称である。テレビ番組などで歌唱する際、口に含んだ洋酒で霧を吹くパフォーマンスをして話題になった。
「関白宣言」さだまさし

「関白宣言」
作詞・作曲:さだまさし
編曲:福田郁次郎・さだまさし
弦編曲:藤田大土
さだまさしのシングルで、1979年7月10日にリリースされた。さだまさしが通っていたスナックのママにリクエストを受け、男が強気な内容で歌詞を書いたところ、ミリオンセラーを達成する大ヒット曲となった。オリコンチャートでは週間1位、1979年度年間4位を獲得した。
「しなやかに歌って」山口百恵

「しなやかに歌って」
作詞:阿木燿子
作曲:宇崎竜童
編曲:川口真
山口百恵の27枚目のシングルで、1979年9月に発売した。第10回日本歌謡大賞・放送音楽賞も受賞している。これをリリースした後の10月20日に三浦友和との恋人宣言をし、翌年には結婚して芸能界を引退した。そのため、1979年末の第30回NHK紅白歌合戦ではこの楽曲を歌唱したが、それが最後の紅白歌合戦出場となった。
「ビューティフル・ネーム」ゴダイゴ

「ビューティフル・ネーム」
作詞:奈良橋陽子、伊藤アキラ
作曲:タケカワユキヒデ
編曲:ミッキー吉野
ゴダイゴがリリースした9枚目のシングルで、1979年4月に発売された。1979年の『国際児童年』協賛歌。NHKのミニ番組『世界のこども』挿入歌であり、同局の『みんなのうた』でも使用されていた。
「舟唄」八代亜紀

「舟唄」
作詞:阿久悠
作曲:浜圭介
編曲:竜崎孝路
八代亜紀としては初めての男歌。第10回日本歌謡大賞放送音楽賞、第12回全日本有線放送大賞特別賞なども受賞。発売した1979年の第30回NHK紅白歌合戦では、この曲で紅組トリ兼大トリでの出場を果たした。当時の八代亜紀のシングルとしては低調だった売り上げも、紅白歌合戦の後に加速して伸び、今では八代亜紀の代表曲となっている。
「万華鏡」岩崎宏美

「万華鏡」
作詞:三浦徳子
作曲・編曲:馬飼野康二
岩崎宏美の18枚目のシングルで、1979年9月15日に発売した。曲の終盤に奇妙な男性の低い声が入っていると話題になり、岩崎宏美が出演したラジオ番組などでも、オカルト・ソングとして紹介された。これはレコーディングのミックスダウン時に男性コーラスの低音部分が残ったままマスターテープとなったことが原因だという。
「勇気があれば」西城秀樹

「勇気があれば」
作詞:山川啓介
作曲:筒美京平
編曲:萩田光雄
当時の日本レコード大賞の規定により、「YOUNG MAN (Y.M.C.A.)」が選考の対象外となったため、この楽曲でエントリーした。大賞の一次審査ではジュディ・オング「魅せられて」が27票、西城秀樹「勇気があれば」が23票で接戦だったが、決選投票で惜しくも大賞を逃した。
新人賞

井上望(曲:「好きだから」)
倉田まり子(曲:「HOW! ワンダフル」)
竹内まりや(曲:「SEPTEMBER」)
松原のぶえ(曲:「おんなの出船」)