【洋楽】80's & 90'sに活躍したスウェーデン出身のアーティストたち

【洋楽】80's & 90'sに活躍したスウェーデン出身のアーティストたち

北欧の国「スウェーデン」と聞いたら皆さん何を思い浮かべますか?IKEAやH&Mといった世界的ブランドでしょうか。それともボルグやエドバーグといった一流テニスプレーヤーたちでしょうか。音楽でもスウェーデン発の多くのアーティストたちが世界を舞台に活躍しています。ここでは80年代・90年代に活躍したスウェーデン出身のアーティストたちをご紹介します。


ABBA

スウェーデン出身のアーティストと言えば、真っ先にこのスーパーグループの名前が思い浮かぶミドルエッジ世代が多いのではないでしょうか。

1972年にスウェーデンの首都ストックホルムで結成されたABBAのメンバーは、Benny AnderssonとAnni-Frid Lyngstad (Frida)夫妻、Agnetha FältskogとBjörn Ulvaeus夫妻の4人。74年に『Eurovision Song Contest』で優勝して以降、世界のミュージックシーンを席巻しました。

『Eurovision Song Contest』で披露した楽曲『Waterloo』は世界各国で1位を獲得し、史上最も売れたシングルの1枚と言われています。BennyとBjörn が制作に深く携わったミュージカル『Mama Mia』は、現在でも世界中で上演されています。2008年には映画化もされ、ABBAが奏でたポップな楽曲は、世代を超えて今も多くの人々に愛されています。

世界的な名声を手に入れた2組のカップルは、残念ながらそれぞれ別々の道を歩くことに。離婚後間もない82年、ABBAは音楽活動を休止し、FridaとAgnethaの女性陣二人はそれぞれソロアーティストとして、そしてBennyとBjörnは音楽プロデューサーとしての活動を本格化させました。二人が楽曲を提供したミュージカル『Chess』が、ロンドンをはじめ世界中のシアターで上演される人気作品となり、プロデューサーとしても成功をおさめました。

長年グループの再結成を否定し続けた4人でしたが、2016年にグループの再結成を発表しファンを歓喜させました。2018年には4人のオリジナルメンバーが結集して新曲2曲を発表しました。

全員が70代に突入したABBAのメンバー4人。これからどんな活躍を見せてくれるのか楽しみですね。

Europe

1979年に結成されたロックバンドEuropeは、83年にファーストアルバム『Europe』でメジャーデビューを果たすと、どこよりも先に日本でブレーク。

キーボードから繰り広げられる美しいメロディーとステージ上でのパワフルなパフォーマンスにファンは魅了され、彼らの存在は80年代のハードロック・ヘヴィメタルブームの火付け役だったといわれています。

86年にリリースした3枚目のスタジオアルバム『The Final Countdown』は世界で650万枚のセールスを記録する大ヒットに。25カ国のチャートで首位を獲得した同タイトルのシングルは、現在でもテレビドラマの挿入歌やCMソングとして頻繁に用いられていることから、若い世代にも広く知られています。

92年までアルバムのリリースとワールドツアーを精力的に行い、一息入れようということで活動を休止したまま7年もの歳月が経ってしまったのだとか。99年にワンナイトオンリーの再結成を果たしたものの、本格的に再始動したのはそれからさらに4年後のことでした。

デビュー当時からメンバーは何度も入れ替わっていますが、現在はEuropeの黄金期を支えた
Joey Tempest、John Norum、John Levén、Mic Michaeli、Ian Hauglandというラインナップで音楽活動を行っています。2019年にはファーストアルバム『EUROPE』と再始動後にリリースしたアルバム『START FROM THE DARK』をフィーチャーした来日公演を開催しました。

Roxette

2019年12月、80年代にヒット曲を連発したRoxetteの女性ヴォーカリストMarie Fredriksson死去のニュースが世界を駆け巡りました。

1985年に結成されたRoxetteは MarieとPer Gessleの男女デュオ。86年にスウェーデン国内でリリースしたデビュー曲『Neverending Love』のヒットを受けて、瞬く間にスター街道を歩み始めました。

88年リリースのセカンドアルバム『Look Sharp!』がアメリカで発売されると、Roxetteの活動の舞台は世界へと広がりました。同アルバムの収録曲『THE LOOK』をスウェーデン留学中に耳にしたアメリカ人学生Dean Cushmanが、アルバムを地元ミネアポリスのラジオ局に持ち込み、同局内で流した『THE LOOK』が話題となり、全米デビューを果たしました。

その後も数々のヒット曲を生み出したデュオは、世界中の音楽評論家たちから、その実力が高く評価されました。特にMarieの圧倒的な歌唱力はデュオの成功には必要不可欠なものとなっていきました。

2001年にPerがソロ活動を開始したのと時を同じくして、Marieが体調不良を訴えたために、Roxetteとしての音楽活動は5年間に渡り休止しました。2002年に脳腫瘍の手術を受けたMarieはPerのソロコンサートにゲスト出演できるほど順調に回復し、11年、そして続く12年にはRoxetteとしてアルバムを発表し、完全復活を印象付けました。

そして2019年、長年に渡る闘病生活に終止符を打ったMarieは享年61歳という若さでした。

ACE OF BASE

1992年にデビューシングル『Wheel Of Fortune』をリリースしたAce of Baseは、Jonas、Malin、JennyのBerggren兄弟と友人のUlf Ekbergの4人で構成されたグループ。

彼らの奏でるレゲエとテクノをミックスさせた、ポップで親しみやすいダンスミュージックは世界中の若者から支持されました。セカンドシングル『All that she wants』は瞬く間に全英チャートNo.1に輝く大ヒットとなり、インターナショナルアーティストの仲間入りを果たしました。男女2名ずつのグループ構成から「ABBAの再来か」と各種媒体で大きく取り上げられました。

『All that she wants』が収録されたデビューアルバム『Happy Nation/The Sign』は、全世界で2300万枚を売上げ、最も売れたデビューアルバムとしてギネスブックに掲載されました。

Malinは芸能界を引退。Jennyはソロ活動を行い、JonasとUlfの2人が新しい女性メンバー2人を迎えて現在もAce of Baseとして活動を続けています。

The Cardigans

60’sのフレンチポップを彷彿させるヴォーカルNina Perssonのキュートな歌声でスウェディッシュポップブームを巻き起こしたThe Cardigans。彼らも前述のEurope同様に世界の音楽シーンに躍り出る前に日本で人気に火が付いたグループ。

1994年にデビューアルバム『Emmerdale』を発表。セカンドアルバム『Life』からシングルリリースされた『Carnival』がイギリスで大ヒット。同アルバムは日本の洋楽ファンから絶大に支持され、プラチナアルバムに輝いています。

99年にTom Jonesの企画アルバム『Reload』に参加した後、バンドは活動を休止し、2003年に活動を再開するまでメンバーたちはそれぞれにソロアーティストとして音楽活動を継続していました。
活動再開後にリリースしたアルバム『Long Gone Before Daylight』はスウェーデン国内で12万枚のセールスを記録し、2003年に同国内で最も売れたアルバムとなりました。

メンバーたちは現在もグループ活動とソロ活動を並行して行っています。そう遠くない未来にまたThe Cardigansのステージが日本で観られることを期待しているミドルエッジ世代も多いのではないでしょうか。

まとめ

スウェーデンからは90年代以降も多くのトップミュージシャンが誕生していますよね。今後もたくさんのスウェディッシュアーティストたちが世界に羽ばたいていくことでしょう。

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