タモリ倶楽部、11PM、笑ってポン…放送作家・小説家・タレントとして活躍した「景山民夫」

タモリ倶楽部、11PM、笑ってポン…放送作家・小説家・タレントとして活躍した「景山民夫」

60年後半から90年代にかけて放送作家・小説家・タレントと多彩な活動を展開していた、景山民夫について特集したいと思います。


放送作家・タレントとして活躍した「景山民夫」

皆さんは「景山民夫」という放送作家を覚えていますでしょうか?「クイズダービー」「タモリ倶楽部」「11PM」「笑ってポン!」といった人気番組の数々で構成を担当した人物です。それ以外にも、小説家としての活動やバラエティ番組への進出など、顔を覚えている方も多いかと思います。この記事では、そんな景山民夫について振り返ってみましょう。

60年代後半より、放送作家として活動を始める。

景山民夫は1947年、東京・神田生まれ。慶應義塾大学文学部、武蔵野美術大学短期大学部デザイン学科を経て、1968年から放送作家としての活動を開始。日本テレビ系列で放送されていた音楽バラエティ「シャボン玉ホリデー」の制作に携わりました。その一方で音楽活動も行っており、アメリカ・ニューヨークに1年半滞在したことも。現地ではフォークシンガーとして活動していたとのことです。

学生時代には「モダン・フォーク・フェローズ」というグループでベースを担当していたこともあります。

帰国後、多数のヒット作を手掛ける!

そしてニューヨークから帰国後、景山は再び放送作家としての活動を再開しました。手掛けたものの中には「ヤング720」「クイズダービー」「11PM」「笑ってポン!」「タモリ倶楽部」「高橋幸宏のオールナイトニッポン」といった、ミドルエッジ世代にとって避けて通れないテレビ番組が多数含まれており、多い時には一週間に10本以上の番組を担当していたとのことです。

こちらは貴重な「笑ってポン!」の映像。

さらに、同時期に放送作家として活躍していた高田文夫とともにコンビ「民夫君と文夫君」を結成したり、「オレたちひょうきん族」にプロレスラー「フルハム三浦(またはスワッパー三浦)」として出演するなど、メディア露出も多くタレント的な知名度を得ていました。

こちらは「オレたちひょうきん族」のレコード。

多くのバラエティ番組を手掛けヒットへと導いた景山ですが、その一方で毒舌家としても有名で、放送作家の高平哲郎や、コメディアンの萩本欽一を公然と批判することも。北野武曰く「この人ほど番組を潰してきた作家はいない」とのことで、多くのヒット番組を生み出した一方で、クラッシュさせてもきた人物であることが伺えます。

作家としての才能も発揮!

景山を語る上で外せないのが、作家としての一面です。高田文夫との共著「民夫くんと文夫くんのオレたち天才!めちゃぶつけ」などを経て、1986年に発表した「ONE/FINE/MESS世間はスラプスティック」にて第2回講談社エッセイ賞を受賞。さらに同年発表の小説「虎口からの脱出」は第8回吉川英治文学新人賞などを受賞し、作家としての才能を花開かせていきます。

そして1988年には小説「遠い海から来たCOO」を発表。この作品は「美しい自然」「親子のふれあい」そして「核実験の陰謀」という要素が散りばめられた冒険小説であり、第99回直木賞を受賞する快挙を成し遂げました。直木賞作家となったことで、以降景山は仕事を作家業に絞り、放送作家としての活動は縮小させていくこととなります。

こちらは1993年公開のアニメ映画「遠い海から来たCOO」。景山の同名小説が原作となっています。

「幸福の科学」信者としての活動が活発に。

売れっ子放送作家、そして直木賞作家と名声を欲しいままにした景山ですが、元々超常現象や環境問題などに興味があり、またプライベートで実子が亡くなるなどの不幸があったことから、宗教法人「幸福の科学」に入信。熱心な信者として、1991年に発生したフライデーによる幸福の科学批判報道(いわゆる講談社フライデー事件)では、小川知子らとともに「講談社フライデー全国被害者の会」を結成するなど、信仰者としての活動が目立つようになります。

講談社フライデー事件が起った時期の「FRIDAY」。なお、批判記事が問題となったのは8月23・30日合併号です。

1998年、突然の死去。

幸福の科学の信者としての活動が増えた一方で、かつての仲間であった高田文夫、北野武といった芸能関係者とは距離を置き、メディア露出が減少していった景山。そんな彼を突然の悲劇が襲います。1998年1月26日、自宅でタバコを吸いながらプラモデルの制作を行っていたところ、気化した接着剤に引火、この事故が元で景山は翌27日に死去しました。50歳という早すぎる死でした。

葬儀で台詞が引用された小説「トラブル・バスター」

死去の時点で収録済みであった「料理の鉄人」といった番組には、彼を追悼するテロップが出され、葬儀では、妻が出棺の際に景山の小説「トラブル・バスター」から「バカヤロー!寂しいじゃねーか!」という言葉を引用し、彼の死を悼みました。

昭和から平成にかけて、放送作家、小説家、そして宗教の信仰者としての活動を全うした景山。彼が亡くなってから早20年以上の歳月が経過しましたが、彼が遺した作品の数々は今なお輝きを失わず、我々を楽しませてくれるものばかりです。この機会に、彼の手掛けた作品を振り返ってみるのも良いと思います。

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