『はじめの一歩』とは?
はじめの一歩
幕ノ内一歩VS沢村竜平
そして、次に一歩の前に立ちはだかるのは、カウンター使いとしては国内トップの実力と言われる沢村竜平。一歩にとっては最悪な相性をもつ対戦相手が日本タイトルに挑戦してきてしまったのです。
幕ノ内一歩
沢村から「デンプシーロールは無様な技」だと言われてしまい、いよいよ土壇場に立たされてしまった一歩。対策を練りたくても、一歩が繰り出すデンプシーロールにカウンターを打ち込めるスパーリング相手にも恵まれず、有意義な練習ができていませんでした。
ヴォルクの置き土産
かつての強敵ヴォルク。たまたまロシアから来日しており、恩義ある一歩がスパーリング相手に困っていることを聞いて、その相手になることを申し出るのでした。
ヴォルクの目的は、沢村が描いているデンプシーロール破りを実践することにありました。
一歩優勢で進んだスパーリングでしたが、一歩がデンプシーロールを繰り出すと、それに合わせてカウンターを打ち込み、一撃のもとに一歩の意識を断ち切ってしまうのでした。
ヴォルクはこの置き土産を残して渡米してしまいましたが、一歩は実際にデンプシーロール破りを体験できたことで、その対策を講じるために肉体作りから始めていきます。
沢村竜平
『はじめの一歩』に登場するカウンター使いといえば東洋太平洋チャンピオンの宮田一郎ですが、そんな宮田からも一目置かれるほどの存在。さらには一歩がこれまで対戦してきた強敵の千堂・間柴といった有名どころも、沢村の実力は認めています。
デンプシーロール破り
島袋もデンプシーロール破りを公言していましたが、沢村はカウンターの名手であることから、島袋と同じように相打ち狙いといった戦法をとらないことは容易に想像されます。
沢村が実践するデンプシーロール破りは、一方的に一歩がダメージを負う恐ろしいものとなるでしょう。
平気で反則をする気性
沢村というボクサーを語るうえで見逃せないポイントは、平気で反則を犯す、その気性も挙げられるでしょう。もともと相当な実力をもっていて、それだけでも試合に勝てるはずなのに、わざと反則をするといった歪んだ性格の持ち主です。
日本チャンピオンである一歩は、そんな沢村のボクシングに対する姿勢にも腹を立てていて、珍しく熱くなっている場面が見られます。
試合の見どころ
試合が始まると、一歩は積極的に前に出て、沢村に攻撃を仕掛けます。沢村は防戦一方になりますが、足を引っ掛けて一歩を転ばせるのでした。しかも、転ばせるだけではなく、
尻もちをついている一歩に対してパンチを打ち込むといった反則をしてきます。
しかし、一歩も分かっていたことなので、冷静に対処して、自分のボクシングを貫ぬくことで、とうとう沢村をコーナーに追い込むことに成功します。しかし、沢村は絶妙なタイミングでカウンターを合わせてきて、一歩も被弾しそうになるところを間一髪で凌ぎます。
本気になった沢村
さらに、沢村の右は『閃光』のように、相手の目にも止まらぬスピードで打ち込まれるパンチです。しかし、沢村が本気になっても、国内トップレベルのファイターである一歩の勢いを止めることはできません。
再び沢村は一歩の突進力に下がるかたちで、ロープ際まで追い込まれる展開になります。
デンプシーロール破り
瀕死の状態となった一歩に対し、本性を露わにして、暴力的な攻撃を繰り出す沢村。
暴力をふるって相手を叩きのめすことに快感を覚えている様子ですが、一歩は強い意志をもって意識を保ち、沢村の隙をついては反撃しようとします。弱った獲物の予期せぬ抵抗に驚きをみせる沢村ですが、まだ反撃する気力をみせる一歩に対しても、徹底的にいたぶる姿勢を崩しません。
デンプシーロール破り破り…
耐えたことに驚く沢村でしたが、これで一歩がデンプシーロール破りをもらった経験があることに気づきます。一歩はヴォルクとのスパーリングの経験があったことから、沢村の放つデンプシーロール破りに耐えられていたのです。
これまでの練習の成果を実感した一歩。三度目のデンプシーロールを仕掛けますが、沢村はカウンターで返してきます。あくまでデンプシーロールにこだわる一歩には、どのような狙いがあるのでしょうか。
今回の記事はここで締め括らせていただきますので、続きが気になるようであれば、原作コミックなどを読んでご自身の目で確認なさってください。
幕ノ内一歩VS沢村竜平 戦のまとめ
今回の記事で紹介した幕ノ内一歩VS沢村一平の試合はアニメ化されていて、原作コミックだけではなく、映像でも存分に楽しむことができるのです。
これまで一歩が繰り広げた試合の中でも、ベストバウトに挙げられる候補なのは言うまでもありません。この試合の人気が高い理由として、スポーツマンシップに則った内容というより、勧善懲悪の図式に当てはまることが大きいのかもしれませんね。
これまでの対戦相手でいうなら、間柴と同じ雰囲気が漂う危ない印象のキャラクター。
ただ間柴戦のときと違うのは、一歩は日本チャンピオンであり、ボクサーとして本当の実力を身につけていることでしょうか。
ぜひこの機会に原作コミックやアニメ版で『はじめの一歩』をご覧になってくださいね。