’77 新しい日記帖
もちろん内容も良いですよ。何と言ってもシングル曲が2曲も収まっていますからね。キュンとくるのは最後の曲、6枚目のシングルだった「手編みのプレゼント」でしょう。地方から都会へ旅立つ「あなた」へ贈り物をするというタイトルとテーマ。これって前年に大ヒットした、やはり松本隆が作詞を手掛けた太田裕美の「木綿のハンカチーフ」と同じですね。
いい曲ですが、ポップさではやはり「木綿のハンカチーフ」の方が上ですかねェ。「手編みのプレゼント」を作曲した佐藤健が悪いわけではありませんが、ここは「木綿のハンカチーフ」の作曲者である筒美京平を褒めたたえるべきでしょう。
しかし、アルバムの最後を飾るにふさわしい曲になってます。
クリーム・ソーダ
8枚目のシングル「そよ風と私」と9枚目のシングル「らぶ・すてっぷ・じゃんぷ」を収録した5枚目のアルバム「クリーム・ソーダ」は、1977年8月25日に発売されました。
ジャケットは悪くありませんが、欲を言えば岡田奈々が小さい。もう少し大きく扱ってほしかった。黒バックというのもアイドルらしくないですかねぇ。というか、部屋に飾りづらい感じはしますよね。
クリーム・ソーダ
アルバムの1曲目に持ってきただけあって「らぶ・すてっぷ・じゃんぷ」は実に軽快なナンバーです。ザ・アイドル、と言いたくなるような佳曲ですよ、これは。
作詞:有馬三恵子、作曲:森田公一、編曲:萩田光雄。みなさん実に手堅く、素晴らしい仕事をされています。が、この曲はヒットしなかったんですよね。これは歌謡界における七不思議、いえ、奈々不思議ですよ。
因みに岡田奈々は、この年の3月に堀越高等学校を卒業し、4月に戸板女子短期大学に入学しています。つまり、まだ18歳になったばかりだったんですよ。
バイバイ・ララバイ/愛のフィナーレ
ジャケットの中の岡田奈々が更に小さくなった1978年3月25日発売の6枚目のアルバム「バイバイ・ララバイ/愛のフィナーレ」。
10枚目のシングル「求愛専科」と11枚目のシングル「バイバイ・ララバイ」が入っているアルバムですが、なんかタイトルが奇妙です。収録されている2曲のタイトルをアルバムタイトルにするとは。
バイバイ・ララバイ/愛のフィナーレ
「求愛専科」はスマッシュ・ヒットしました。が、残念ながらこれ以降はヒットに恵まれなくなってしまうんです。何故だ?!カワイイですけどねぇ。カワイイだけでは売れないということでしょうか。実に難しい商売ですよね。
それにしても、「求愛専科」は、前作の「らぶ・すてっぷ・じゃんぷ」から、わずか2か月半ぶりという短いインターバルで発売されているんですよ。2か月半ですよ、信じられませんね。当時のアイドルは大変だったんですねぇ。
Mr.アレンジャー
さて、最後となるアルバム「Mr.アレンジャー」が発売されたのは1978年11月5日です。つまり、この年はアルバムを2枚出したということです。やる気を感じます。
アルバムには12枚目のシングル「だめですか」、13枚目のシングル「湘南海岸通り」、そして14枚目のシングル「賭け」と、3枚のシングルが入っています。やる気、みなぎってます。
Mr.アレンジャー
大人っぽいジャケットですねぇ。大人っぽいとは言っても19歳ですよ。背伸びしたいお年頃というところでしょう。黒バックのジャケットとは言え、「クリーム・ソーダ」とは違い、部屋に飾りたくなります。飾りごたえがある!というんでしょうか、なんかそんな感じがするアルバムですよ。