『天空の城ラピュタ』
ジブリで好きな作品ランキングがあれば必ず上位に入るであろう不朽の名作、「天空の城ラピュタ」は1986年8月に公開されました。
不思議なペンダント「飛行石」を持つ少女シータと、天涯孤独の少年パズー。今も空に浮かんでいるという伝説の島「ラピュタ」を巡って繰り広げられる冒険活劇です。
今でも地上波で放送があると「バルス」でネットが大混乱に陥る人気作品ですよね。「バルス」以外にも「人がゴミのようだ」「40秒で支度しな!」「目が~目が~~」など、名言もたくさん存在しています。
そんな絶大な人気を誇る「ラピュタ」ですが、上映当時はほとんど盛り上がりませんでした。興行成績もジブリ作品の中ではワースト記録。実際にみた観客の満足度はかなり高かったので、そもそも話題になっていなかったのが要因だと思われます。
当時はドラえもんや東映まんがまつりがアニメ映画では大盛況でしたし、ジブリ自体の知名度も低めでした。ここからどんどん飛躍し、今では日本を代表するアニメ制作会社となったのですから凄いものですね。
1989年の夏には『魔女の宅急便』が登場!
『聖闘士星矢 邪神エリス』(東映まんがまつり)
当時子どもたちの間で大人気だったテレビアニメ「聖闘士星矢」の劇場版第一作です。1987年7月に公開された「東映まんがまつり」の1本として上映されました。
今も人気があり新しいシリーズが誕生している「聖闘士星矢」ですが、80年代に「小宇宙」と書いて「コスモ」と読んでいた世代にはやっぱりこの絵柄と声が一番ではないでしょうか。
「東映まんがまつり」も今となっては懐かしい思い出です。一回の映画で3本見れるというお得感、映画をみにいくともらえる紙のサンバイザーをかぶって帰る高揚した気持ち、今でも忘れられません。
ちなみにこの「聖闘士星矢」が上映された時の「東映まんがまつり」は「ドラゴンボール 魔神城のねむり姫」「光戦隊マスクマン」「超人機メタルダー」の4本立てでした。豪華!
『AKIRA』
1988年7月に公開された大友克洋監督の「AKIRA」。総制作費はなんと10億円、制作期間3年という超大作。当時も公開前から注目され話題になっていました。
この「AKIRA」が最近注目されたのですが、それが2020年の東京オリンピックを予知していたという点です。
「AKIRA」の舞台は2019年の首都であるネオ東京。現実の日本とは違い、この世界では反政府ゲリラと軍が日々衝突しています。そしてストーリーの展開の中で2020年の東京オリンピック会場が登場します。
大友克洋監督はどうして2020年の東京オリンピックを30年以上前に想定できたのでしょうか。推測ですが、現実の1964年に開催された東京オリンピックが戦後復興の象徴であったように、「AKIRA」の世界でもそういった意図で2020年にオリンピックを開催させたのではないかと言われています。偶然とはいえすごい一致ですよね。
来年のオリンピックを前にもう一度「AKIRA」をみたいという方も多いのではないでしょうか。
『機動警察パトレイバー the Movie』
最後は1989年7月に公開された押井守監督作品「機動警察パトレイバー the Movie」です。
内容は知らなくても「機動警察パトレイバー」というタイトルだけは知っているという方も多いであろうこちらの作品。大人気シリーズで漫画・テレビアニメ・実写化と幅広いジャンルで扱われています。少し変わっているのは元々OVAで人気に火が付き、この劇場版が制作されてその後にテレビアニメ化されたという所ではないでしょうか。
1999年の東京を舞台に、警察に導入された人型作業ロボット「レイバー」と人間模様を中心にしたストーリーなのですが、ガンダムやマクロスに続き「ロボットアニメ」の一時代を築いた作品だと言えます。
この映画はそれまで「パトレイバー」をみていないくても楽しめる作品になっています。さらにこれ以降の劇場版に比べてもレイバーによるアクションシーンが多めで、観終わったあとの爽快感も一番という声も多め。当時のスクリーンでみた方には思い出深い映画となったのではないでしょうか。