闇営業問題で脚光を浴びた「人脈」と「六次の隔たり」。

闇営業問題で脚光を浴びた「人脈」と「六次の隔たり」。

「六次の隔たり」という仮説を聞いたことがありますか?世界中の人々は「知り合いの知り合い」を辿っていくと5人の仲介者を経て6人目で繋がるという考えで、世界は思ったより少ない人数を介して繋がっているスモールワールド現象の一例です。この度の闇営業問題でよく登場した「人脈」と重ねて考えてみました。


六次の隔たり(Six Degrees of Separation)

全ての人や物事は6ステップ以内で繋がっていて友達の友達…を介して世界中の人々と間接的な知り合いになることができる、という仮説。



6ステップなので、自分を起点にすると5人の仲介者を挟めば目的の人物に到達出来ると考えることが出来ますね。

六次の隔たりを真剣に考えてみる

「計算上は当たり前」のこの理論。
下記にウィキペディアを引用しますが

「被らない知り合い」44人を辿っていくことが出来れば、5人を介して世界中の人が繋がるということに。

六次の隔たりを語る上でもっとポピュラーなのが1967年、イェール大学の心理学者スタンレー・ミルグラム教授によって行われたスモールワールド実験です。

ただ、これよりももっと親しみやすい事例としては

どうやら世界は思ったより狭い、のかもしれませんね。



フェイスブックなどのSNSもこの理論をプログラムに生かしているようですが、この理論でちょっと現実離れしてるような気になってしまうのが、逆に「知り合いが被らないまま5人繋がる」ことのようにも感じます。



私たちの多くはそれなりに人生を経験してきた世代だと思います。

地元の繋がり、東京に出てからの繋がり、社会に出てからの繋がり、といった様々なコミュニティを持っていますよね。



そこから無作為に知り合いを抽出すれば上記のように44人は選ぶことが出来るでしょう。

ただ、その先や更にその先になるとこれまでの人生において「え、そこ繋がってたの??」なんて驚きや喜びとともに人脈が豊かになる経験、一度や二度はしたことがあるのではないでしょうか。



私などはフェイスブックを使っているうちに、何度となくこのような経験をしてきました(笑。

商売で目的の人に繋がりたいけど間に何人も…

「ある目的で人と繋がりたい、到達するために仲介者の力を借りる。」



とくに営業などではよくある話ですよね。

でも気が付くと「仲介→仲介」と渡り鳥のようになって、いつまでも堂々巡りする。



これ、そもそも仲介者同士が同種のネットワークのなかにいて、本人は気づかないものの「被らない知りあい」ルールを満たしていないケースがほとんどだったりします。



だから「仲介→仲介→仲介」となる頃にはもう破綻してしまいます。

で、気づけば話だけが独り歩きしてしまうという。。。

「人脈が武器」の人

今度は逆に「そうはいっても世の中は5人介せば繋がるじゃん」って考えたときには「人脈が武器」の人は不要です。



上記の仮説で考えると「人脈が武器」の人を一人入れることで5人必要なところが4人で済むとします。



その場合、その人に求められるのは「44人」をひとつ飛ばして「44×44人=1,936人」の知り合い。1,936人が自分と被っていない相手ではじめて、一人飛ばせるという計算ですね。



しかも1,936人の知り合いが繋がるそれぞれの次の知り合い44人が「1,936人」と被る可能性も考慮しなくてはならない。。。



要は「人脈が武器」の人一人では「意外と広がらない」んです。



となると「人脈が武器」の人に求められるのはそもそも「繋がりたい人」(組織であればキーマン)と信頼関係を築けている人、というまた違った切り口での話になるのですね。



だけど1,936人、、、凄い数ですね。この人数が日々何をしているかを把握出来るかといったらもう…。ですからキーマン1,936人と信頼関係を築けている、なんて解釈に立つとそれはもう、その人自身が「人脈が武器」でなく「繋がりたい人」なんです。



今回の闇営業報道で度々出てきた「人脈」ということでみれば、訳あって堂々と繋がりを拡げることが出来ない人々の「隠れ蓑」のような形に使われたと考えるべきでしょうか。

繋がるべくして繋がる縁、が大事なのでは

「何らかの思いがあって繋がりたい、でも縁はない。」

そんなときは「どうせ5人挟めば世界は繋がるじゃん」と楽観的に考えつつ、一方で介してもらいたい人が真心をもって繋げようとしてくれるよう正々堂々、誠意をもって一人一人と向き合えば自ずから縁は繋がるのではないでしょうか。

とはいえ「5人挟んだら〇〇さんに会えのか」実験するのってめちゃめちゃ盛り上がるでしょうね。

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