女子プロレス界でヒールのイメージを変えた筋金入りのヒール『尾崎魔弓』

女子プロレス界でヒールのイメージを変えた筋金入りのヒール『尾崎魔弓』

みなさんの中でパッと頭に浮かぶ悪役レスラーは誰でしょう?男だったら、「アブドーラザ・ブッチャー」や「タイガージェットシン」等が代表的だと思います。では女子だったら誰を思い浮かべますか?「ダンプ松本」や「ブル中野」なんかじゃないでしょうか。かつての悪役選手って贔屓目に見ても女性的な印象は受けませんでしたよね。 しかしそこに現れたのが「尾崎魔弓」という、「イイ女系」のレスラーです。根っからのSっ気の雰囲気をまき散らしながらリング上で暴れまくる彼女を今回ご紹介していきましょう。


キミは「尾崎魔弓」の何を知っているだろう

尾崎魔弓を語るにはあまりにもキャリアが長いので、忘れてしまっている人もいるかもしれません。まずは尾崎魔弓のここまでの足跡や人となりを簡単に復習していきましょう。

【プロフィール】

♦本 名 : 尾崎 まゆみ(おざき まゆみ)
♦キャッチ: 美しき悪魔
♦誕生日 : 1968年10月28日(50歳) ※2019年7月現在
♦身 長 : 158㎝
♦体 重 : 57㎏
♦出身地 : 埼玉県川口市  

【経 歴】

尾崎魔弓は実は道産子だったんですね。北海道で生まれてすぐに埼玉県川口市へ移住しているため、出身地は川口市と公表しています。高校時代に「全日本女子プロレス」が運営するジムで練習生としてトレーニングを積みますが、残念ながら入団オーディションでは不合格となります。しかし1986年17歳の時に旗揚げした「ジャパン女子プロレス」のオーディションを受け見事合格、同年8月17日に遂に夢に見たプロレスラー「尾崎魔弓」が誕生しました。
そして1992年にジャパン女子プロレスが崩壊し、「JWP女子プロレス」に移籍し名実共にトップレスラーとして活躍が注目されました。その後1996年に「OZアカデミー」を結成し、1997年にフリーランスとなり、現在もヒールとして選手育成から選手として活躍しています。

入場曲がカッコイイ

個人的な見解ですが、尾崎魔弓の入場曲はJWP女子プロレス時代に使用された2曲が気に入っています。この曲が流れると会場内には「今日の尾崎はなにをしでかすんだろう」という期待感が漂い出し、ボルテージが上がり出しリングインした際にMAXに到達します。どうですか?尾崎魔弓のイメージにピッタリの選曲だと思いませんか?

全ての始まりは「ジャパン女子プロレス」だった、そして…

【ジャパン女子プロレス時代】

全日本女子プロレスのジムに通っていたことは前段でお話しましたが、この時一緒に汗を流していた仲間の中に「井上貴子」さんがいました。オーディションに落選し、「ジャパン女子プロレス」のオーディションに参加する尾崎は1つ年下の井上貴子に「一緒に行かない?」と誘っていたそうです。
しかし井上貴子は全日本女子プロレスへのこだわりからその申し出を断ったそうです。ここでも数奇な運命が絡まり合っていますよね、最終的に2人は別々の道を歩むことになりました。
「ジャパン女子プロレス」では最初からヒールユニット「GUREN隊」の一員としてリング上で暴れまくります、これが現在の尾崎魔弓のルーツだったんですね。しかしここではヒールの専売特許である凶器攻撃や派手なメイクもせず、髪の毛を掴んで振り回すなど戦いの中でラフな攻撃をしかける、当時としては新しいヒール像を確立しました。そんな尾崎魔弓でも女性としての夢はありました。20歳で引退し結婚、23歳くらいで出産という淡い夢を抱いていましたが、実際に20歳になった頃にはプロレスが楽しくて結果的に夢は夢で終わることになります。

【JWP女子プロレス時代】

1992年に「ジャパン女子プロレス」が崩壊し、同年設立された「JWP女子プロレス」へ移籍します。
そこにはジャパン女子プロレス時代から苦楽を共にし、リング上でイジメ続けてきた同期であり同郷の「キューティー鈴木」がいました。思えばこの2人に加えてもう1人の同期である「ダイナマイト関西」、そして御大の「デビル雅美」さんという4人が当時の「JWP女子プロレス」の屋台骨だったんですね。そしていつしか団体の顔として団体対抗戦に我先に出陣し、「全日本女子プロレス」のタッグタイトルを手中に収め「反JWP]派のファンやマスコミから一目置かれる存在にまで成長していきました。そして対抗戦ブームも去り、団体内でのトップ争いが激化してくるとその実力も円熟味を増してきました。ある時は真っ赤なコスチュームを身に纏い激しく相手をいたぶり、ある時は「JWP女子プロレス」初のストリートファイトマッチ「ドレスアップワイルドファイト」を行ったり、ヒール道を究め続けていくことになります。
ちなみに女子プロレスら―で「蛍光灯デスマッチ」を初めてやってのけたのも尾崎魔弓でした。

【OZアカデミー時代】

そして団体内でも一匹狼的な存在を貫いてきた尾崎魔弓を慕い「カルロス天野」、当時長与千種率いる「GAEA JAPAN」から「シュガー佐藤」、「永嶋千佳代」が弟子入りを志願してきたことで、1996年に「OZアカデミー」が結成されました。翌年尾崎魔弓はフリーランスとなり「GAEA JAPAN」を主戦場とします。時には厳しく、時には身体を張って弟子たちを守る尾崎魔弓の姿はすでに「指導者」としての器も兼ね備えた一流のレスラーに成長していました。2006年にはアメリカ遠征を敢行し、「クィーン・オブ・ザ・デスマッチ」というイベントに参戦、準優勝を果たした。
そして2008年に遂にあの選手と手を組むことになる。20余年前にそれぞれの道を歩きだした「井上貴子」らと極悪非道ユニット「尾崎軍」を結成し、「OZアカデミー」内での抗争の一翼を担うことになります。

そして尾崎魔弓はヒール道を歩き続ける

尾崎魔弓は「桜花由美」ら団体の枠を越えたメンバーを従え、4人ユニット「正危軍」を結成して、50歳の今でもリングに立っています。レスラーとして、団体の社長として、そして保育士の免許を取得し、現役中に保育園を設立することが夢なんだそうです。一旦リングを離れると明るく子供好きな1人の女性に戻れるんでしょうね。
皆さんはこんな光景を見たことありますか?「故・堺屋太一」氏が尾崎魔弓の大ファンで、試合がある日はリングサイドでニコニコしながら見ていた姿を。尾崎魔弓には不思議な魅力の持ち主なんでしょう、まだまだ尾崎魔弓は夢の実現のためヒール道を歩き続けます。

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