魔法使いになりたくて西の国にやってきた老婆のモンビ。しかし西の魔女はすでにドロシーに倒されており、せめて魔女の魔法の帽子を奪うため猫に変身して屋敷に潜入する。魔法は使えないが薬を作る腕は相当なもの。
そんなモンビと共に北の国からやってきた13歳の少年チップ。過去モンビに拾われた経緯があり、モンビのことが好きではないが恩は感じている模様。第二部で出生に秘密があると判明する。
グリンダ(声・此島愛子)
南の良い魔女。美人で穏やか、優しい性格だが魔法使いとしては最強で威圧感もある。それだけ強い魔法を使えるのだが、それでもドロシーをカンサスには帰せなかった。しかし再びドロシーがオズの国に来た際には魔法でカンサスに帰していた。理由は不明。
主題歌は名曲!今も心に残るオープニング
いよいよ派手さのないアニメであった「オズの魔法使い」がどうして人気だったのかを探っていきましょう。
まずは主題歌の良さが挙げられます。特にオープニングの「ファンシーガール」は今も好き、思い出しては口ずさんでしまうという声があるほど印象的です。アニメの内容はあんまり覚えてないけどこの歌は覚えてる!という方も多いようですよ。
ただただ歩いているだけなんですが、キャラクターの動きが繊細で、80年代特有の落ち着いた雰囲気もいいんですよね。アニメの安心してみれる感をそのまま表現していると思います。
歌手は山野さと子さん。
山野さと子さんといえば80年代アニメの主題歌をたくさん歌われています。「とんがり帽子のメモル」「メイプルタウン物語」など人気作ばかり。透き通った高い声が心地よく、当時も山野さと子さんが主題歌だと不思議と安心しました。
一番山野さんの声で思い出すのは個人的にドラミちゃんの歌である「ハロー!ドラミちゃん」です。
ドロシーが地味だけどやけにカワイイ!
主人公のドロシーですが一見すると特に美人でもなく、絵本から出てきたようなあっさりしたキャラクターデザインですよね。
そんなドロシーがアニメの中で動き出すとすごくかわいいんです!オープニングに共通するのですが、キャラクターの動きが丁寧に作られているのがこのアニメの特徴。歩き方やちょっとした仕草がたまらなくかわいくて、キャラクターデザインとしては地味なのにどんどん惹かれていきました。
あと、この靴下!
靴下留めで留められている地味な色のハイソックスが異様にかわいい。青いエプロン付きのワンピースもかわいいのですが、この靴下がドロシーのイメージとして一番残っています。制作スタッフのこのセンスが光っていますね。
このキャラクターデザインと島本須美さんのかわいらしい声が相まってドロシーはとても魅力的な主人公でした。
ちなみに、アニメ制作のセンスの良さや技術の高さは背景にも表れていますよ。色使いなんかも今のアニメにはない感じで素敵ですよね。
当時このアニメが「怖かった」人が多い?
このアニメ、当時みていた世代で「なんだか怖かった」という方が多いんです。
たしかに私も怖かった印象があります。それは怖いものはしっかり怖く淡々と描いていた事と、先にも述べたように美術のセンスだと思われます。
まず西の魔女が水をかけられ溶けるシーンがあったのですが、すごく怖かった覚えが。あと、オズの魔法使いにドロシーが初めて会った時、姿が巨大な顔だけなんですよね。この顔もとても怖かった覚えがあります。
全体的にファンシーでかわいらしいキャラクターだというのに、怖いものはしっかり怖く出てくる。そして色使いが素晴らしい。不安な気持ちになるように色彩でも表現してくる。
これが子ども心にはすごーく「怖い」んですよね。そしてその怖さで続きがどうなるのか気になってしまい、結果的に人気も高かったのだと思います。
大人になった今だったらきっと怖くないのかな。もう一度みたいものです。
