さて1986年のキース・ジャレットはどうしていたかと言いますと、ゲイリー・ピーコック(ベース)、ジャック・ディジョネット(ドラムス)のトリオで、これまた素晴らしいアルバムを2枚発表しています。
このトリオ、通称「スタンダーズ・トリオ」と呼ばれており、オーソドックスなスタンダード・ナンバーをジャズ演奏するという活動を続け人気を博しています。1986年に発表したのは、中でも名盤の誉れ高いアルバム「星影のステラ」です。
これは1986年のパリで行われたライヴですね。もう一枚も同年ミュンヘンで行われたライブ・アルバムで「枯葉/キース・ジャレット・スタンダーズ・スティル・ライヴ」です。
枯葉/キース・ジャレット・スタンダーズ・スティル・ライヴ
1986年のキース・ジャレットは、ライブに明け暮れ、アルバムも出し、精力的に活動していますね。
ところで、ホンダのCMに使われたこの曲は、2000年にパナソニックのテレビ「プラズマタウ」に、2001年にはトヨタ・ソアラのCMにも使われています。ホンダとトヨタに同じ曲が使われるなんて!どうせなら日産や三菱、スバルにも使ってほしいですね。
ビル・エヴァンス
正確な統計はないものの、日本で最も売れたジャズのアルバムは、ビル・エヴァンスの「ワルツ・フォー・デビイ」だそうですよ。それほど人気のあるビル・エヴァンス。CM曲として目を付けない筈がありません。この年に日本たばこ産業で使われたのは1962年のアルバム「インタープレイ」収録の「あなたと夜と音楽と」です。
インタープレイ
キース・ジャレットも人気ですが、日本で最も知名度の高いジャズ・ピアニストの一人、ビル・エヴァンス。残念ながら1980年9月15日に51歳で亡くなっています。
それまでのピアノトリオにはなかったインタープレイ(三相交流型)を実践し、多くのミュージシャンに多大な影響を与えました。CMでもその片鱗を窺い知ることが出来ます。
このアルバムでは、ビル・エヴァンスがフレディ・ハバード(トランペット)とジム・ホール(ギター)を迎えてインタープレイに挑んでいます。
マイルス・デイヴィス
さて、最後に登場するのはマイルス。ジャズと言えばマイルス。帝王、マイルス・デイヴィスです。今回ご紹介したロン・カーターもキース・ジャレットもビル・エヴァンスだって、マイルスのバックでやってたんですからね。ジャズ界最大の大物です。
そのマイルスが三楽の焼酎「VAN」のCMに出演しています。しかも、曲はCM用のオリジナルです。
さすがマイルス、音楽にも映像にも迫力があります。セリフには含蓄があります。マイルス・デイヴィスとしか言いようのないカッコよさ。
さて、1986年のマイルスはどのような活動をしていたかといいますと、プリンスが共同プロデュースを行う予定だったというアルバム「TUTU」を発表し、その健在ぶりを見せつけています。
TUTU
非公式には録音されていますが、プリンスとマイルスの共演、聴いてみたかったですねぇ。今となっては叶わぬ夢となってしまいました。しかし、音楽の素晴らしいところは、いつまでも残るということです。人類の宝ですね。
1986年には他にもクラリオンのナット・アダレイ、マクセルのアル・ディメオラ、積水ハウスの渡辺貞夫、三田工業の阿川泰子、日本たばこ産業のMALTAなどなど多くのジャズミュージシャンの曲が使われました。